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動脈硬化性疾患の予防と治療・・58 <2007.9.6>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と心血管死亡・・『海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験』・・心血管死亡低下と治療基準・8

 前回にまとめて書きました『海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験』にある臨床試験の内から、心血管死亡率低下が得られた5件の試験について、日本動脈硬化学会基準からの検討の続きです。

 まず、対象患者の主要冠危険因子数からの「リスク別脂質管理目標値」の検討です。

 ・ 加齢による危険因子は、男性≧45歳、女性≧55歳

 前回の表にしてありますように、試験名・WOSCOPS,AFCAPS/TexCA, 4S, LIPIDのいずれの試験にあっても、女性の危険因子年齢55歳以上です。

 HPS試験だけは、平均年齢は不明ですが、年齢域が40〜80歳とありますから、55歳以上の危険領域にあると想定します。

  つまり、5件の試験は、いずれも、危険因子数=1となります。

 ・ 試験名・WOSCOPS,AFCAPS/TexCAでの脂質管理目標値の検討

  いずれに試験とも、心筋梗塞の既往%=0

   糖尿病%は、それぞれの試験で、1,2%とありますから、ほぼ、危険因子数=0と言えます。

   その他の危険因子としての高血圧、喫煙の有無、脂質については、示されていませんから、不明確な危険因子数となります

   一応、0と想定しますと、2件の試験では、最低、加齢のよる冠危険因子数=1となります。

 糖尿病、不明な危険因子の内から、2以上の危険因子がある人では、III;高リスクに属することになります

 つまり、大部分の対象患者は、WOSCOPS,AFCAPS/TexCA試験では、脂質管理目標値は、II;低リスクのカテゴリーにあると想定されます

 それ故に、脂質管理目標値は、LDL−コレステロール値(LDL−C,mg/dl)<140、血中総コレステロール値(TCH,mg/dl)<140との査定となります

 そうなりますと、以下の如くの解析となります。

 WOSCOPS試験では、治療前のLDL−C=192、TCH=272とありますから、スタチン系薬剤の治療対象となります。

 治療後のLDL−C,TCHは、II;中リスクの基準を満足していることになりますが、III;高リスクの基準(LDL−C<200、TCH<120)には満たない治療レベルにあると判ります。

 以上より、WOSCOPS試験では、治療開始前、及び、治療後のLDL−C,TCHは、適正値にコントロールされたと同時に、心血管死亡率の低下が得られた試験といえると思います。

 AFCAPS/TexCA試験では、治療前のLDL−C=150、TCH=221とありますから、II;リスク以上で、治療対象となります。

 治療後のLDL−C=115、TCH=184ですから、例え、高リスク対象患者の混入があったとしても満足する治療が行われていたことになります(LDL−C<120、TCH<200)。

  ・ HPS試験での脂質管理目標値の検討

    心筋梗塞既往者%=41ですから、およそ半数の対象患者は、脂質管理目標値が、LDL−C<100、TCH<180となります。

   糖尿病%=29は、危険因子数=1が加わることになりますが、上述しましたように、残りの危険因子数は不明です

   HPS試験では、III;高リスクに該当する人は、上述の2試験よりは、多いと推定されますが、不明朗となります

   HPS試験での治療前のLDL−C=130、TCH=226ですから、II;中リスク以上の人は治療対象となります。

  治療後のLDL=89,TCH=不明です。

  つまり、例え、治療対象者全員が、心疾患の既往者としても満足すべきレベルの治療が行われたと言えます。

 ・ 4S,LIPID試験での脂質管理目標値の検討

  4S試験では、心筋梗塞の既往者%=79、LIPIC試験では、64%と多数が、LDL−C<100、TCH<180となります。

  糖尿病%は、それぞれ、5%、6%ですから、その他の明確でない危険因子%を考慮、推定しますと心筋梗塞既往者以外の人では、II;中リスクからIII;高リスクに相当すると考えられます

  それ故に、最大の危険グループ群だとすれば、脂質管理目標値は、LDL−C<100、TCH<180と言えます。

  心筋梗塞の既往者が79%を占める4Sでは,治療前のLDL−C=261、TCH=188ですから、I;低リスクの人も含めて、治療対象となります

  治療後のLDL−C=123、TCH=196とありますから、79%以上の人が、4S試験では、治療レベルとしては、不充分レベルになることを示したいます

  LIPID試験では、心筋梗塞既往者の64%が、LDL−C<100、TCH<180の脂質管理目標値となります。

  残りの人では、ほぼ、4S試験と同様の条件と考えられます。

  LIPID試験では、治療前の値は、LDL−C=150、TCH=218とあり、III;高リスク以上の人は治療対象となります。

  治療後の値は、LDL−C=112、TCH=179とありますから、心筋梗塞既往者には不充分な治療レベルにあることを示しています。

以上の検討から、次のようにまとめられると言えます。

 試験名・WOSCOPS,AFCAPS/TexCAでは、いずれの試験にあっても、治療前の値、及び、治療後の値も、脂質管理目標値に適合した試験と判ります

試験名・4S,LIPIDでは、心筋梗塞既往者が多数を占めていますが、脂質管理目標値基準と言える、LDL−C<100、TCH<180の条件を満足していません

 それにもかかわらず、冠危険因子レベルで葉、低いレベルにある試験名・WOSCOPS,LIPIDより、心血管死亡率の改善は、良いと判ります

 一方、試験名・HPSでは、心筋梗塞者数、脂質管理目標リスクレベルは、4S,LIPID試験より低いにもかかわらず、LDLーC=89とストロングな、心筋梗塞既往者=100%レベルの治療(LDL−C<100)が成されているにもかかわらず、心血管死亡率の低下は低いレベルにあります。

 まとめとしては、心筋梗塞既往者にあっても、LDL−C<100、TCH<180で、心血管死亡率の低下が得られることが判ります。

 大櫛グループ基準の心筋梗塞既往者にあっても、LDL−C<100、TCH<180とするレベルの治療条件に適合していることになります

 (Googleでは「スクアレン(スクワレン)とコレステロール・・スクアレンによる血中コレステロールの上昇」を取り上げています)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール・・ステロイドホルモン・・植物エストロゲン・・大豆イソフラボン・ガン、炎症、免疫との関係』を取り上げています。

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の『こころ』・・25』です。 

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