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動脈硬化性疾患の予防と治療・・55 <2007.9.3>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と心血管死亡・・『海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験』・・心血管死亡低下と治療基準・5

 前回からの続きです。

 今回は、既に、このシリーズの「52」で取り上げました、日本動脈硬化学会による「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」(協和企画)に紹介の『海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験』の内から、心血管死亡率の低下が得られた臨床試験での検討です。

 スタチン系コレステロール低下薬による治療開始前の血中総コレステロール値(TCH,mg/dl)、及び、LDL−コレステロール値(LDL−C,mg/dl)に注目して、前回にまとめて表示しました大櫛グループ基準と日本動脈硬化学会基準とのいずれに適合しているかの比較検討です。

 ・ 心血管死亡率低下がえられた試験名と対象となった患者データは以下の如くです

試験名      平均年齢  女性%  心筋梗塞の既往%  糖尿病%

WOSCOPS      55      0                   

AFCAPS/TexCA  58     15                   

HPS        40〜80   25      41            29

4S           59     19     79             

LIPID         62     17      64                                                      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・ 治療前後のTCH、及び、LDL−C と心血管死亡率抑制%

試験名        TCH           LDL-C       心血管死亡率% 

           治療前  治療後   治療前  治療後 

WOSCOPS     272   218    192   142      −32

AFCAPS/TexCA  221   184    150   115     −32

HPS         226    NA    130    89      −17

4S          261   196    188   123      −42

LIPID        218   179    150   112       −34                                            ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・( AFCAPS/TexCA ; AFCAPS/TexCAPS, NA;Not Available)

 ・ 大櫛グループ基準からの治療開始前の検討

  1) 試験名・WOSCOPS, AFCAPS/TexCAでは、平均年齢は、50歳以上、心筋梗塞既往者=0、糖尿病=1〜2%。

  WOSCOPSでは、女性=0、AFCAPS/TexCAでは15%となっています。

 ほぼ、低リスク対象患者で、50歳以上の男性中心の試験と言えます。

 大櫛グループ基準で言えば、TCH>260、LDL−C>180が、治療対象の患者となります。

 それ故に、WOSCOPSでは、治療開始前値がそれぞれ、TCH=272,LDL−C=192ですから、治療が必要な基準となっています。

 AFCAPS/TexCAでは、TCH=221、LDL−C=150ですから、治療対象とはならない患者群となると判ります

  2) 試験名・HPSでは、年齢が40〜80と表示されていますが。平均年齢は、50歳以上の推定とします。

   心筋梗塞既往者=41%ですから、半数近くがTCH>180、LDL=C>100の条件で、出来るだけ下げるとの条件となります

  治療開始前の値は、それぞれ、TCH=226、LDL−C=130ですから、残る糖尿病者、低リスク群の患者では、治療対象外となります

  つまり、ほぼ半数が治療対象者との試験と言えます。

  3) 試験名・ 4S,LIPIDでは、心筋梗塞既往者が、それぞれ、79%、64%と多数を占めています

   糖尿病者は、5〜9%と少数含まれています。

   4S試験での、治療開始前のTCH=261、LDL−C=188ですから、糖尿病の男性が治療対象とはなりますが、極少数と言えます

   LIPID試験では、治療開始前のTCH=218、LDL−C=150とありますから、糖尿病者、低リスク群の患者も治療対象から外れることになります

   心筋梗塞既往者%で比較すると、4S試験で、LIPID試験より、治療対象者が多いとなります

 以上より、大櫛グループ基準から、それぞれの臨床試験での治療開始前のTCH,LDL−Cからの治療の必要性判定は、およそ、以下の如くとなります

 試験名         判定

 WOSCOPS     治療対象の患者

 AFCAPS/TexCA 治療対象外の患者

 4S           41%の心筋梗塞既往者のみが治療対象者

 4S           79%の心筋梗塞既往者が治療対象者+男性の糖尿病者(最大5%まで)

 LIPID         64%の心筋梗塞既往者のみが治療対者        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以上、試験名・AFCAPS/TaxCA、HPS以外では、ほぼ、治療開始前のTCH,LDL−Cは、大櫛グループ基準にに適合との判定となります

 次回には、心血管死亡率低下が得られなかった試験での大櫛グループ基準からの検討とします。

 (Googleでは「スクアレン(スクワレン)とコレステロール・・9・・スクアレンによる血中コレステロールの増す理由・5」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・ステロイドホルモン・・植物エストロゲン・・大豆イソフラボン・13」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・23』です)

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