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動脈硬化性疾患の予防と治療・・53 <2007.8.29>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と心血管死亡・・『海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験』・・心血管死亡低下と治療基準・3

 前回からの続きです。

 前回では、心筋梗塞既往者が多数を占める大規模臨床試験で、スタチン系薬剤治療が、心血管死亡率を低下する結果が得られた試験にあっては大櫛グループ基準に適う、LDL−C>100、TCH>180とするが良いとの結果でした(LDL−C;LDL−コレステロール値、mg/dl, TCH;血中総コレステロール値、mg/dl)。

 今回は、逆に、スタチン系コレステロール低下薬投与によって、心血管死亡率の低下が得られなかった4件の試験成績の検討です。

 今回の注目は、スタチン系薬剤投与によって、LDL−Cでは、100、TCHでは、180と、それぞれの値のどちらにコントロールした試験が多いかです。

 つまり、LDL−C>100、TCH>180で治療した試験が多ければ、大櫛グループ基準は、適切で無いとなります

 逆ならば、日本動脈硬化学会基準に問題があるとなります

 ・ 試験名と対象となった患者背景は以下の如くです

試験名      平均年齢  女性% 心筋梗塞既往% 糖尿病%

ALLHAT−LLT  66     49     0         35

ASCOT−LLA  63     19      0         25

PROSPER    75     52     13        11

CARE       59     14     100       14  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・ 治療前後のTCH,及び、LDL−C と心血管死亡抑制%

試験名        TCH          LDL−C       心血管死亡率%

            治療前  治療後  治療前  治療後    

 

ALLHAT−LLT  224   184    146    105     NS  

ASCOT−LLA   213   163    131    90     NS

PROSPER     220    NA    147    98     NS

CARE        209   167    139    97     NS                                      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(NS; Not Significant, NA; Not Available)

 1) ALLHAT−LLTでは、治療後のTCH=184、 LDL−C=106でコントロールされています

  心筋梗塞既往者=0ですから、大櫛グループ、及び、日本動脈硬化学会の基準を、それぞれ、満足するものにはなっています。 

  しかし、心筋梗塞者=0での大櫛グループ基準から判断すると、明らかに、過剰治療となっています。 

 2) ASCOT−LLAでは、治療後のTCH=163、及び、 LDL−C=90でのコントロールとなっています

  心筋梗塞者=0ですが、治療後のTCH,LDL−Cは、大櫛グループ基準の基準には反した、過剰な治療となります。

  日本動脈硬化学会の基準には、適っていると言えます。

 3) PROSPERでは、治療後のTCHは、NAで不明ですが、LDK−C=98でのコントロールとなっています

   心筋梗塞者=13、LDL−Cでは、日本動脈硬化学会の基準は満足していることになります。

   大櫛グループ基準から判断するには、TCHが不明ですから不明瞭になります。

  LDL−C=98は、、心筋梗塞既往者=13ですから、大櫛グループ基準からの判断からすれば、明らかに、過剰な治療と言えます

 3) CAREでは、治療後のTCH=167,及び、 LDL−C=97のコントロールとなっています

   心筋梗塞既往者=100ですから、日本動脈硬化学会基準には、適う治療となっています。

   しかし、大櫛グループ基準からは、TCHは180以下、LDL−Cは100以下と、過剰治療のレベルとなっています。

   つまり、例え、心筋梗塞既往者であっても、TCH>180、LDL−C>100の基準に反するのです

 以上より、4件の大規模臨床試験では、日本動脈硬化学会による治療基準には、適合した治療にはなっていますが、心血管死亡率の低下には有効性ある結果が得られていません。

 一方の大櫛グループ基準からの検討では、過剰傾向の治療と言えます

 取り分け心筋梗塞既往者が100%を占めるCARE試験にあって、TCH<180、LDL−C<100とする条件は、大櫛グループ基準には適わないが、日本動脈硬化学会基準には適ってはいるが、心血管死亡率低下が得られていません

 前回取り上げましした、心血管死亡率の低下が得られた試験では、逆に、心筋梗塞者が多数を占める試験(4S, LIPID)では、大櫛グループ基準に適っているといえます

また、既に取り上げました、「積極的脂質低下療法を行った代表的な臨床試験」(動脈硬化性疾患の予防と治療・・4748では、心筋梗塞既往者が、多数含まれている試験ですが、LDL−C<100としても、心血管死亡率の低下は、認められていません

 つまり、大櫛グループ基準には、反する治療が行われたからだとも考えられます

 以上を、まとめますと「海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験」では、心血管死亡率を低下させることの出来る治療基準は、大櫛グループに有利な結果となっています。

 わが国より数倍の発症者が多い国においてすら、心筋梗塞既往者でも、TCH<180、LDLーC<100だとなります

 TCH<180、LDL−C<100では、ガン、脳出血、感染症などによる死亡、及び、自殺・事故死が増加するとの事実があります

 つまりは、繰り返しとなりますが、強調したいのは、大櫛グループ基準にある、その他の条件にあっても、TCH<180、LDL−C<100は、極めて、重要な意味を持っていると判ります

 私どもが、「低コレステロールは危険で、改善する必要性あり」とする根拠となっています

 (Googleでは「スクアレン(スクワレン)とコレステロール・・7・・スクアレンによる血中コレステロール値上昇」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・ステロイドホルモン・・植物エストロゲン・・大豆イソフラボン・11」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・22』です)

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