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動脈硬化性疾患の予防と治療・・51 <2007.8.24>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と心血管死亡・・「海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験」・・心血管死亡低下と治療基準・1

 今回から、日本動脈硬化学会による「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」(協和企画)のpp.40〜41に取り上げられています表10・「海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験」から、心血管死亡率低下の有無に注目して紹介します。

 既に紹介しています、日本動脈硬化学会が示す『リスク別脂質管理目標値』基準と大櫛グループによる『コレステロール治療ガイドライン 2006.03』基準とした解析によって、LDL−コレステロール値(LDL−C,mg/dl),及び、血中総コレステロール値(TCH,mg/dl)の設定について、「心血管死亡率低下の有無」としての治療基準の優劣を検討しようとするものです。

 日本動脈硬化学会による『リスク別脂質管理目標』については、既に、このホームページの「動脈硬化性疾患の予防と治療・・45で取り上げて、説明しました。

 一方、大櫛グループによる『コレステロール治療ガイドライン 2006.03』は、「動脈硬化性疾患の予防と治療・・44で取り上げていますから、参考にしてください

 両者間の相違は、次の三点にあります。

 1) 大櫛グループ基準では、LDL−C,TCHで、年齢別、男女別の基準値が考慮されている。

 2) 大櫛グループ基準では、心筋梗塞の既往、糖尿病などの冠動脈危険因子の有る場合も含めて、全ての条件で、LDL−C<100、TCH<180にしないこととあります

 3)動脈硬化学会基準では、冠動脈疾患の既往がある場合には、LDL−C<100となっています。

 表10・「海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験」では、11個の試験名が取り上げられていますが、その内、メタ解析(CCLA)では、LDL−C,TCHの値が示されていませんので、今回の検討からは除きます

 残りの10試験名の内、心血管死亡率の低下を認めた試験が、5件あります

 心血管死亡率低下が得られなかった試験は、4件です。

 また、1件は、心血管死亡率低下についての判定が、NA(Not Available)となっていますから、判定不能ですので、今回の検討からは除きとします

 以上より、心血管死亡率低下ありとする5件と低下無しとする4件についての検討とします。

 日本動脈硬化学会と大櫛グループとの基本的判断のポイントは、LDL−C、TCHのそれぞれで、スタチン系薬剤治療によって、LDL−C<100、TCH<180にするのが、良いか、良くないかにあります

 つまり、心血管死亡の低下が得られた試験では、LDL−C<100、TCH<180なのか、或いは、LDL−C>100、TCH>180にするのが良いかの判定がキーとなります。

 日本動脈硬化学会は、2007年度の改定で、「高脂血症」の病名を廃して、「脂質異常症」と改め、「リスク別脂質管理目標値」から、TCHを排除しました。

 しかし、実質的には、LDL−C=140、TCH=220を基準値としています(「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」のp.13を参照)。

 それ故に、冠動脈疾患の既往がある場合には、TCH<180、LDL−C<100、「動脈硬化性疾患診療ガイドライン 2002年版」の「患者カテゴリー別管理目標値」を、そのまま踏襲していると言えるのです。

 以上より、心血管死亡率の低下が得られるのは、LDL−Cでは、100を、TCHでは180をめぐる攻防となると判ります。

 次回に、心血管死亡率低下が得られた試験名を取り上げた検討とします。

 (Googleでは「スクアレン(スクワレン)とコレステロール・・5・・スクアレンによる血中コレステロール値上昇理由」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・ステロイドホルモン・・植物エストロゲン・大豆イソフラボン・・9」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」』です) 

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