カートをみる ご利用案内 お問い合せ サイトマップ
RSS

動脈硬化性疾患の予防と治療・・48 <2007.8.21>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と心血管死亡・・「積極的脂質低下療法を行った代表的な臨床試験」 ・・心血管死亡低下無し・2

 既に、試験名・PROVE-IT, TNT, IDEALのそれぞれについては、紹介しました。

 今回は、スタチン系薬剤投与による治療前後のLDL−コレステロール値(LDL−C,mg/dl)の低下値に注目して、その具体的LDL−C値を比較する

 そして、その結果として、いずれの場合にも、心血管死亡率の低下に、有意差が認められていない事実について、LDL−C値からの検討、考察を行ってみます。

 但し、用いられた具体的スタチン系薬剤による優劣については、同一と考えての検討とします。

              NS; ot Significant・・有意差無し

試験名         LDL−C        心血管死亡率判定

          治療前    治療後

PROVE-IT    106      95       NS

          106      62               ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 TNT      158     101       NS

          158      77                 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 IDEAL     121     104       NS

          122      81                 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・ 試験名・PROVE-ITでは、急性冠疾患症候群を対象に対した、スタチン系薬剤によるLDL−C低下の強弱による心血管死亡率低下の有無の検討

・ 試験名・TNT、及び、IDEALでは、安定期の冠動脈疾患患者に対する、スタチン系薬剤によるLDL−C低下の強弱による心血管死亡率低下の有無の検討

 二次予防としてのスタチン系薬剤投与とすれば、『動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版』(協和企画)での「リスク別 脂質管理目標値」は、LDL−Cは、<100となります。

 一方、大櫛グループによる『コレステロール治療ガイドライン』(検査値と病気 間違いだらけの診断基準」・太田出版)によれば、LDL−Cは、出来るだけ、コレステロール値とLDL−Cを下げるが好ましい

 但し、総コレステロール値は、180mg/dl以下、LDL−Cは、100mg/dl以下にしてはいけませんとあります

・ 試験名・PROVE−ITでは、LDL−Cが、106から、治療後、95と62に下げた場合に、心血管死亡率には、有意差なしとなります

 つまり、LDL−Cを<100では、心血管死亡率は、低下をさせられなかったとなります

 治療前のLDL−Cの平均値が、106と低値にあることから、既に、スタチン系薬剤などが用いられて、LDL−C低下療法が行われていたが、更に、下げたとしても、心血管死亡率の低下とはならなかった可能性があります

 大櫛グループ基準によれば、LDL−Cは出来るだけ低値に、しかし、<100としないようにとあります。

 治療前に、既に、LDL−Cは106ですから、そのままの値を続けた場合には、<100とした場合より心血管死亡率の低下が認められれば、大櫛グループの治療基準が適切となることになります

 しかし、現状では、積極的データとはいえません。

・ 試験名・TNTでは、治療前が158であり、積極的治療群では、77に、弱い治療群では、101とあります。

治療による LDLーCが<100であるかどうかは、心血管死亡率の低下には、有意差は無しとなります

・ 試験名・IDEALにあっても、治療後が、<100如何にコントロールするかどうかは、心血管死亡率の低下には、有意差ある変化は無しとなります

 以上より、安定期の冠動脈疾患に対して、LDL−Cが、<100であるかどうかによって、心血管死亡の低下には、優劣の差はつけがたいとなります。

 大櫛グループ基準を指示する結果ともいえません

 現状としては、冠動脈疾患の既往のある二次予防としての治療で、心血管死亡率を低下させることの出来るLDL−Cを如何な値にコントロールすべきかの大規模臨床試験が必要な状況にあると言えます

 少なくとも、「積極的な脂質低下療法」として、LDL−Cを<100である必要は無さそうと言えます。

 それとも、更なる積極的なLDL−C低下が必要なのかとの課題も残ることになります

  以上より、冠動脈疾患既往が、急性期、安定期のいずれであれ、LDL−Cの心血管死亡率を低下させる適正なコントロール値は、不明な状況にあると言えます

 (Googleでは「スクアレン(スクワレン)とコレステロール・・2」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害コレステロール代謝・・植物イソフラボン・大豆イソフラボン・・6」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」』です。

お気に召したらクリックどうぞ → 人気Blogランキンへ

コメント

[コメント記入欄はこちら]

コメントはまだありません。
名前:
URL:
コメント: