カートをみる ご利用案内 お問い合せ サイトマップ
RSS

動脈硬化性疾患の予防と治療・・31 <2007.7.23>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・血中総コレステロール値やLDL−コレステロール値の丸めではニードに答えられない・・その5

 日本動脈硬化学会による「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版」(協和企画)に取り上げられている「積極的脂質低下療法を行った代表的な臨床試験」のIDEAL、PROVE−IT、TNT試験について紹介してきました。

 ・ IDEAL試験では、女性が81%を占め、平均年齢が62歳と更年期以後の女性が多くを占めているとわかります

 心筋梗塞の既往がある人は17%、糖尿病は12%。

 LDL−コレステロール値が、グループによって、その平均が121mg/dl, 122mg/dlで、積極的なスタチン系コレステロール降下薬療法を行った代表的な試験となっている事実は、日本動脈硬化学会の定める2007年版による「リスク別脂質管理目標値」で判断すれば、カテゴリーとして、一次予防での「高リスク群のIII」以上で、二次予防のカテゴリー「冠動脈疾患の既往がある」患者対象での成績と言えます。

 その結果として、主要心血管イベント、脳卒中(致死的、非致死的)、心血管死亡、総死亡のいずれのイベントについても、NS(Not Significant)であったのは、有効性が無かったと言うことになります。

 つまり、既に、取り上げていますように、女性では、高コレステロール、高LDL−コレステロール共に、基本的には、心配は無く、低コレステロール、低LDL−コレステロールの危険が高いとの主張を支持する事実です

 ・ PROVE−IT試験では、逆に、男性が78%を占めています(平均年齢58歳)

 心筋梗塞の既往がある人が、100%を占めているのです(糖尿病18%)。

 つまり、心筋梗塞治療として、モットも期待される患者が対象となっていることになります。

 治療前のLDL−コレステロール値は、二グループとも、106mg/dlでした。

 治療後のLDL−コレステロール値は、グループによって、95mg/dl と 62%mg/dlでした。

 「リスク別脂質管理目標値」基準での二次予防対象のカテゴリーとなりますから、LDL−コレステロール値が<100mg/dl の「脂質管理目標値」となり、治療は適正に行われたと言えます。

 しかしながら、治療の有効性を示すイベント抑制効果の判定では、主要心血管イベントはー16%の低下率となりましたが、心血管死亡率、脳卒中(致死的、非致死的)率、総死亡率のいずれの判定も、NSであり、治療の有効性はなかったことになります

 今回の「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」による改定は、五年前の「動脈硬化性疾患診療ガイドライン 2002年版」で示された脂質基準とは、基本的には変わっていません

 つまり、病名を「高脂血症」から、「脂質異常症」と変えた以外は「血清脂質」の基準値、「管理目標値」は踏襲しています。

 今回紹介しています「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」に示されているスタチン系コレステロール低下薬投与の臨床成績には、外国の試験成績も、取り上げられています。

 その試験結果では、主要心血管イベントのみならず、心血管死亡率、総死亡率が低下している成績が少なからずあります

 我が国では、心血管死亡率を低下された成績はありません。

 その理由は、何故かと検討する必要があります。

 改定されたのは、病名だけとコレステロール値を、前回の2002年版より、よりハッキリさせたぐらいでは、治療効果の肝とも言うべき、心血管死亡率低下には結びつかないのではと思うのです。

 我がGoogleブログ「低コレステロールが発病を増す疾患・・28」に取り上げましたように、大櫛陽一教授の指摘は重要と思います。

 次回からも、「2007年版」に示されています臨床試験成績について、国内外の結果を紹介しましょう。

 (Googleブログでは「低コレステロールが増す疾患・・29」です)

 (楽天ブログ、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・胆汁酸・その2」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・9』です)

お気に召したらクリックどうぞ → 人気Blogランキンへ

コメント

[コメント記入欄はこちら]

コメントはまだありません。
名前:
URL:
コメント: