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動脈硬化性疾患の予防と治療・・61 <2007.9.12>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系硬化性疾患と心血管死亡・・心血管死亡を低下させる治療基準・11・まとめ

 「動脈硬化性疾患の予防と治療」シリーズの「44」から「59」にかけて、日本動脈硬化学会編集の「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」(協和企画)に取り上げられていますスタチン系薬物を用いた『代表的な大規模臨床成績』(pp.40~43)を検討してきました。

 日本動脈硬化学会基準と大櫛グループ基準から、LDL−コレステロール、及び、総コレステロール値を中心に、スタチン系薬剤治療による「心血管死亡率低下」の有無の視点からの検討を加えてきました

 日本動脈硬化学会基準による「リスク別脂質管理目標値」によるスタチン系薬剤治療として「表11 わが国における代表的な大規模臨床試験」の治療結果として、「心血管死亡率の低下」が認められていないと言えます。

 しかし、大櫛グループ基準から検討すれば、治療の対象とならない患者が沢山含まれているからだとも解釈できるのです。

 そうした視点から、「表10 海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験」、「表13 積極的脂質低下療法を行った代表的な臨床試験」の海外における臨床試験を検討しても、同様の解釈を加えることが出来ます。

 大櫛グループ基準の方に、があるように思えます。

 大櫛グループ基準は、疫学的なデータや臨床成績を基に、男女別にした脂質管理基準が決められているのだと思います。

 しかしながら、始めから計画された大櫛グループ基準に基づく「大規模臨床試験」による積極的な成績が、今だ、出されていない状況にあるのではと思います。

 スタチン系治療薬による大規模臨床試験・JーLIT試験にあっても、大櫛グループ基準に適うといえます。

 取り分け、血中総コレステロール値(TCH、mg/dl)が、<180では、ガン死、脳出血、自殺・事故死、感染症死などの増加によって、死亡率の増加が見られるなど、正当性があるような結果となっています

 日本動脈硬化学会による「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」によるかいていでは、「高脂血症」の病名が「脂質異常症」と改められ、診断基準と言うべき「リスク別脂質管理目標値」からは、TCHが削除されました。

 こうした背景には、心筋梗塞死亡率が、わが国に比して、はるかに高い欧米より低いTCHの設定を行ってきたことへの問題があると思います。

 スタチン系治療薬による治療によって、心血管死亡率の低下が認められない事実は、ガン治療で言えば、制癌剤や外科的治療によって、腫瘍サイズの縮小や除去が行われたとしても、寿命は延びない治療法だとの状況と同様と言えます

 また、学問の進歩による動脈硬化性疾患の発症原因、予防や治療を考える上で、TCHやLDL−コレステロール値の占める意味が低下してきたからともいえます

 動脈硬化性疾患の発症原因を解明、その予防を検討する上で、血管内皮細胞の果たす役割、血管内皮の炎症、損傷、血小板凝集の果たす役割に、その中心が移ってしまったことにあるからです

 今や、内臓脂肪細胞の果たす役割、アディポカイン(アディポサイトカイン)分泌異常などに注目は移っています

 また、同じ、動脈硬化性疾患をタージェットとするメタボリックシンドローム(メタボリック症候群、代謝症候群)に、話題の中心が移ったともいえます

 そうした状況にあって、大櫛グループ基準にある、例え、心筋梗塞などの虚血性心疾患の既往者にあっても、TCH<180、LDL−C<100は、大切な基準だと言えます。

 つまり、心血管死亡率のみならず、前述したようなガン死などをも含めた死亡率の低下のためにも、血中総コレステロール値、LDL−C,HDL−コレステロール値、中性脂肪値については、基準の検討が必要な状況にあるのだといえます

 人の命は、一度だけなのだとの視点からの予防、診断、治療が求められていると言えます。

 (Googleでは「スクアレン(スクワレン)とコレステロール代謝・・スクアレン(スクワレン)は血中コレステロール値を上げる」を取り上げています)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール・・ステロイドホルモン・・植物エストロゲン・・大豆イソフラボンと骨」について取り上げています)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・わが国の喫茶文化、茶の湯文化の始まり、歴史について取り上げています)

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その他の「低コレ&ローコレ日記」シリーズ
コレステロールと動脈硬化 コレステロールは脳力を磨く コレステロールは必要

動脈硬化性疾患の予防と治療・・60 <2007.9.10>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と心血管死亡・・心血管死亡低下と治療基準・10・まとめ・・・わが国の臨床試験成績

 日本動脈硬化学会による『動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版』(協和企画)のpp.40~43に取り上げて紹介されていますスタチン系コレステロール低下薬を中心とした「国内外の代表的な大規模臨床試験」(表10〜13)について、血中総コレステロール値(TCH,mg/dl), LDLーコレステロール値(LDL−C,mg/dl)に注目して、治療に伴なっての「心血管死亡率の低下の有無」を中心に検討してきました

 問題なのはわが国の試験では、スタチン系コレステロール低下薬による心血管死亡率の低下が得られていないことにあります

 このシリーズの「44」から連続して、前述の表10〜13の臨床試験成績からの、日本動脈硬化学会基準となる「リスク別脂質管理目標値」大櫛グループによる基準となる「コレステロール治療ガイドライン 2006.03」からのTCH,及び、LDL−Cを中心に解析を行ってきました

 ・ 「表11・わが国における代表的な大規模臨床試験」では、5件の臨床試験が取り上げられています

 その内で、心血管死亡率の低下を認めた試験は、試験名・JELISだけでした

 他の3試験との相違は、スタチン系薬剤プラスエイコサペンタエン酸(EPA)が併用投与されていることです

 しかし、治療前のTCH=275,LDL−C=182から、治療によって、それぞれ、223,137への低下でした

 日本動脈硬化学会基準で、「リスク別脂質管理目標値」から検討しますと対象患者の平均年齢が、61歳ですから、最低、II;リスクとなります。

 心筋梗塞既往者%=20、糖尿病%=16。

 その他の高血圧、喫煙、HDH−Cなどの危険因子については不明となります。

 「リスク管理目標値」は、LDL−C<140から、<100の広がりがあることが判ります

 参考としてTCHについては、TCH<220から、<180の広がりとなります

 LDL−C=137は、II;中リスクのカテゴリーを満たす結果となっています

 一方、大櫛グループ基準から検討しますと、平均年齢=61歳、最大、女性=68%の患者(心筋梗塞は女性に少ない)では、LDL−C=182,TCH=275は心筋梗塞既往者以外は治療対象とはなりません

 男性では、心筋梗塞既往者(最大20%)と糖尿病(最大16%)以外の男性は、治療対象者とはなりません

 つまり、JELIS試験では、多数の患者がスタチン系薬剤投与を必要としない患者の可能性が高いと言うことです

 EPAだけで、心血管死亡率の低下が得られた可能性は高いと考えられるのです

 他の2件の大規模臨床試験では、スタチン系薬剤治療で、心血管死亡率の低下は得られていません(PATE試験の結果は不明とありますが、大規模試験とは言い難い)。

 既に、このシリーズ「50」で取り上げていますように、残りの心筋梗塞既往者が含まれていないような試験名・KLIS,PATE(心筋梗塞既往者3%),MEGAを、大櫛グループ基準から解析しますと、大部分の患者が、スタチン系薬剤治療の必要が無いと判定できます

 つまり、治療開始前のLDL−C,TCHは、低下させる必要のないレベルの患者が多数を占めるから、スタチン系薬剤治療による「心血管死亡率」の低下は得られなかったのは当然とも解釈できるのです

 大櫛グループ基準による大規模臨床試験が行われることが期待されます

 スタチン系薬剤治療が、心血管死亡率低下が得られるような「予防、診断、治療基準」する必要があると思いませんか

 (Googleでは「スクアレン(スクワレン)とコレステロール・・スクアレン(スクワレン)は血中コレステロール値を上げる・・3」を取り上げています)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール・・ステロイドホルモン・・植物エストロゲン・・大豆イソフラボン・・骨・筋肉への効果は」を取り上げています)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・26・・わが国の喫茶文化の始まり』を取り上げています) 

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・59 <2007.9.7>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と心血管死亡・・『海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験』・・心血管死亡低下と治療基準・9

 前回からの続きです。

 『海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験』の内から、心血管死亡率の低下が得られなかった試験の四件についての日本動脈硬化学会基準から見た、治療開始前の血中総コレステロール値(TCH,mg/dl), LDL−コレステロール値(LDL−C,mg/dl)についての検討です。

 大櫛グループ基準からの検討については、このシリーズ「56」で行いました。

 まず、再度、試験名とその患者背景、そのデータを示しておきます。

 日本動脈硬化学会基準は、既に、このシリーズ「57」で示したとうりです。

 ・ 心血管死亡率低下が得られなかった試験名と対象となった患者データは以下の如くです

試験名      平均年齢  女性% 心筋梗塞既往% 糖尿病%

ALLHAT−LLT  66     49     0         35

ASCOT−LLA  63     19      0         25

PROSPER    75     52     13        11

CARE       59     14     100       14  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・ 治療前後のTCH,及び、LDL−C と心血管死亡抑制%

試験名        TCH          LDL−C       心血管死亡率%

            治療前  治療後  治療前  治療後    

ALLHAT−LLT  224   184    146    105     NS  

ASCOT−LLA   213   163    131    90     NS

PROSPER     220    NA    147    98     NS

CARE        209   167    139    97     NS                                      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(NS; Not Significant, NA; Not Available)

 ・ 対象患者の主要冠危険因子の検討

  4試験とも、平均年齢が、危険因子となる、男性≧45歳、女性≧55歳ですから、主要冠危険因子=1と査定されます。

 つまり、4試験とも、まず、リスクカテゴリーが、II;中リスク以上となります

 ・ 試験名・ALLHAT−LLT,ASCOT−LLAでの管理目標値の検討

  糖尿病%は、それぞれで、35%、25%とありますので、危険因子数は、その対象者には、1加わることになりますが、リスクカテゴリーは、2となっても変わらないことになります

 しかし、他の主要冠危険因子、高血圧、喫煙、低HDL−Cの有無については、不明な状況にあります。

 また、心筋梗塞の既往%は、0ですから、LDL−C>100、TCH>180となります。

 つまり、ALLHAT−LLT,ASCOT−LLA試験では、リスクカテゴリーは、II;中リスク群とIII;高リスク群の混合からなる患者対象からなるのです

 LDL−Cは、<140、又は、<120で、>100となります。

 TCHは、<220、又は、<200で、>180となります。

 ALLHAT−LLA試験では、治療開始前のLDL−C=146、TCH=224ですから、治療の必要な患者グループからなると判ります

 治療後のLDL−C=105,TCH=184ですから、治療レベルは、III;高リスクの患者に適する条件となっています。

 II;中リスクの患者にとっては、十分過ぎるまでの治療が行われたともいえます

 ASCOT−LLA試験では、治療開始前のLDL−C=131、TCH=213とありますから、II;中リスクの患者では、治療の必要が無いと判定されます。

 しかし、III;高リスクの患者は、治療が必要なレベルにあると判ります

 治療後のLDL−C=90、TCH=163とありますから、治療レベルは、III;高リスク患者グループレベルのみならず、心筋梗塞の既往のリスク患者も満足する治療が行われたことになります。

 つまり、ASCOT−LLA試験では、解釈によっては、必ずしも治療の必要のない患者が含まれ、治療レベルも、過剰に十分過ぎる治療がおこなわれたことになります

 大櫛グループ基準では、心筋梗塞既往者のあっても、LDL−C>100、TCH>180とありますから、動脈硬化学会基準と、モットも異なり基準となる判断基準となっているところです

 ・ PROSPER試験での管理目標値の検討

  13%の心筋梗塞既往者は、LDL−C<100、TCH<180となります

  糖尿病%は、11で、上述しましたように、残りの主要冠危険因子数は、不明です。

  治療前のLDL−C=147、TCH=220ですから、II;中リスク以上の危険因子グループは、治療対象となります。

 治療後のLDL−C=98、TCHは不明です。

 つまり、13%の心筋梗塞既往者以外の患者には、過剰な治療が行われたとも言えることになります

 ・ CARE試験での脂質管理目標値の検討

   心筋梗塞の既往者=100%の対象患者からなりますから、脂質管理目標値は、LDL−C<100、TCH<180となります。

  治療前のLDL−C=139、TCH=209ですから、治療の必要のある患者ばかりとなります

  治療後のLDL−C=97、TCH=167ですから、日本動脈硬化学会基準に適合する治療が行われたのです。

 しかし、大櫛グループ基準では、LDL−C<100、TCH<180には下げないとありますから、過剰な治療が行われたことになります

 日本動脈硬化学会基準に沿った治療が強力すぎるから、心血管死亡率の減少が得られなかったとも解釈可能と言えます

 試験名・ALLHAT−LLT,ASCOT−LLA,PROSPER,CAREの4試験のいずれにあっても、ほぼ、日本動脈硬化学会の基準には基づく脂質管理目標値には沿った治療が行われたと言えますが、心血管死亡率の低下にはつながらなかったとなります

 心血管死亡率低下が得られるような「患者カテゴリー」と「脂質管理目標値」の再検討と改正が必要と判ります

 (Googleでは「スクアレン(スクワレン)とコレステロール・・スクアレンは血中コレステロールを上げる」を取り上げています)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール・・ステロイドホルモン・・植物イソフラボン・・大豆イソフラボン・ガン」を取り上げています)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・25』です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・58 <2007.9.6>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と心血管死亡・・『海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験』・・心血管死亡低下と治療基準・8

 前回にまとめて書きました『海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験』にある臨床試験の内から、心血管死亡率低下が得られた5件の試験について、日本動脈硬化学会基準からの検討の続きです。

 まず、対象患者の主要冠危険因子数からの「リスク別脂質管理目標値」の検討です。

 ・ 加齢による危険因子は、男性≧45歳、女性≧55歳

 前回の表にしてありますように、試験名・WOSCOPS,AFCAPS/TexCA, 4S, LIPIDのいずれの試験にあっても、女性の危険因子年齢55歳以上です。

 HPS試験だけは、平均年齢は不明ですが、年齢域が40〜80歳とありますから、55歳以上の危険領域にあると想定します。

  つまり、5件の試験は、いずれも、危険因子数=1となります。

 ・ 試験名・WOSCOPS,AFCAPS/TexCAでの脂質管理目標値の検討

  いずれに試験とも、心筋梗塞の既往%=0

   糖尿病%は、それぞれの試験で、1,2%とありますから、ほぼ、危険因子数=0と言えます。

   その他の危険因子としての高血圧、喫煙の有無、脂質については、示されていませんから、不明確な危険因子数となります

   一応、0と想定しますと、2件の試験では、最低、加齢のよる冠危険因子数=1となります。

 糖尿病、不明な危険因子の内から、2以上の危険因子がある人では、III;高リスクに属することになります

 つまり、大部分の対象患者は、WOSCOPS,AFCAPS/TexCA試験では、脂質管理目標値は、II;低リスクのカテゴリーにあると想定されます

 それ故に、脂質管理目標値は、LDL−コレステロール値(LDL−C,mg/dl)<140、血中総コレステロール値(TCH,mg/dl)<140との査定となります

 そうなりますと、以下の如くの解析となります。

 WOSCOPS試験では、治療前のLDL−C=192、TCH=272とありますから、スタチン系薬剤の治療対象となります。

 治療後のLDL−C,TCHは、II;中リスクの基準を満足していることになりますが、III;高リスクの基準(LDL−C<200、TCH<120)には満たない治療レベルにあると判ります。

 以上より、WOSCOPS試験では、治療開始前、及び、治療後のLDL−C,TCHは、適正値にコントロールされたと同時に、心血管死亡率の低下が得られた試験といえると思います。

 AFCAPS/TexCA試験では、治療前のLDL−C=150、TCH=221とありますから、II;リスク以上で、治療対象となります。

 治療後のLDL−C=115、TCH=184ですから、例え、高リスク対象患者の混入があったとしても満足する治療が行われていたことになります(LDL−C<120、TCH<200)。

  ・ HPS試験での脂質管理目標値の検討

    心筋梗塞既往者%=41ですから、およそ半数の対象患者は、脂質管理目標値が、LDL−C<100、TCH<180となります。

   糖尿病%=29は、危険因子数=1が加わることになりますが、上述しましたように、残りの危険因子数は不明です

   HPS試験では、III;高リスクに該当する人は、上述の2試験よりは、多いと推定されますが、不明朗となります

   HPS試験での治療前のLDL−C=130、TCH=226ですから、II;中リスク以上の人は治療対象となります。

  治療後のLDL=89,TCH=不明です。

  つまり、例え、治療対象者全員が、心疾患の既往者としても満足すべきレベルの治療が行われたと言えます。

 ・ 4S,LIPID試験での脂質管理目標値の検討

  4S試験では、心筋梗塞の既往者%=79、LIPIC試験では、64%と多数が、LDL−C<100、TCH<180となります。

  糖尿病%は、それぞれ、5%、6%ですから、その他の明確でない危険因子%を考慮、推定しますと心筋梗塞既往者以外の人では、II;中リスクからIII;高リスクに相当すると考えられます

  それ故に、最大の危険グループ群だとすれば、脂質管理目標値は、LDL−C<100、TCH<180と言えます。

  心筋梗塞の既往者が79%を占める4Sでは,治療前のLDL−C=261、TCH=188ですから、I;低リスクの人も含めて、治療対象となります

  治療後のLDL−C=123、TCH=196とありますから、79%以上の人が、4S試験では、治療レベルとしては、不充分レベルになることを示したいます

  LIPID試験では、心筋梗塞既往者の64%が、LDL−C<100、TCH<180の脂質管理目標値となります。

  残りの人では、ほぼ、4S試験と同様の条件と考えられます。

  LIPID試験では、治療前の値は、LDL−C=150、TCH=218とあり、III;高リスク以上の人は治療対象となります。

  治療後の値は、LDL−C=112、TCH=179とありますから、心筋梗塞既往者には不充分な治療レベルにあることを示しています。

以上の検討から、次のようにまとめられると言えます。

 試験名・WOSCOPS,AFCAPS/TexCAでは、いずれの試験にあっても、治療前の値、及び、治療後の値も、脂質管理目標値に適合した試験と判ります

試験名・4S,LIPIDでは、心筋梗塞既往者が多数を占めていますが、脂質管理目標値基準と言える、LDL−C<100、TCH<180の条件を満足していません

 それにもかかわらず、冠危険因子レベルで葉、低いレベルにある試験名・WOSCOPS,LIPIDより、心血管死亡率の改善は、良いと判ります

 一方、試験名・HPSでは、心筋梗塞者数、脂質管理目標リスクレベルは、4S,LIPID試験より低いにもかかわらず、LDLーC=89とストロングな、心筋梗塞既往者=100%レベルの治療(LDL−C<100)が成されているにもかかわらず、心血管死亡率の低下は低いレベルにあります。

 まとめとしては、心筋梗塞既往者にあっても、LDL−C<100、TCH<180で、心血管死亡率の低下が得られることが判ります。

 大櫛グループ基準の心筋梗塞既往者にあっても、LDL−C<100、TCH<180とするレベルの治療条件に適合していることになります

 (Googleでは「スクアレン(スクワレン)とコレステロール・・スクアレンによる血中コレステロールの上昇」を取り上げています)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール・・ステロイドホルモン・・植物エストロゲン・・大豆イソフラボン・ガン、炎症、免疫との関係』を取り上げています。

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の『こころ』・・25』です。 

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・57 <2007.9.5>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と心血管死亡・・『海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験』・・心血管死亡低下と治療基準・7

 前回からの続きです。

 今回からは、このシリーズ「55」で、大櫛グループ基準で検討しました『海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験』の内で、心血管死亡率の低下が得られた5件の試験での治療開始前の血中総コレステロール値(TCH,mg/dl),  LDL−コレステロール値(LDL−C,mg/dl)についての日本動脈硬化学会基準からの検討です。

 既に、紹介しました、日本動脈硬化学会基準を、再度、以下に示します(2007年版)。

 日本動脈硬化学会基準

 日本動脈硬化学会による『動脈硬化性疾患予防ガイドライ 2007年版』(協和企画)に示されています、「リスク別脂質管理目標値」と「カテゴリーと管理目標値からみた治療方針」からの提示となります。

 「リスク別脂質管理目標値」は、以下の如くに示されています。

 ・ リスク別脂質管理目標値

 カテゴリー                  脂質管理目

         主要冠危険因子数#    LDL−C#  HDL−C#  TG#

 I;低リスク群     0             <160    ≧40     <150

 II;中リスク群    1〜2           <140    ≧40     <150

 III;高リスク群     3以上          <120    ≧40     <150                           ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・     

    冠動脈疾患の既往あり          <100    ≧40     <150                                    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・     

 # LDL−C以外の主要冠危険因子の数、 LDL−C(LDL−コレステロール値、mg/dl)、 HDL−C(HDL−コレステロール値、mg/dl)、 TG(中性脂肪、mg/dl)

 # LDL−Cの主要冠危険因子は、以下の如くです

   ・加齢(男性≧45歳、女性≧55歳)、高血圧、糖尿病(耐糖能異常を含む)

   ・喫煙、冠動脈疾患の家族歴

   ・低HDL−コレステロール血症(<40mg/dl)

 

日本動脈硬化学会・2007年版基準では、病名が「脂質異常症」と改められ、TCHは診断基準からは削除されました。

 しかし、TCHは、「動脈硬化性疾患診療ガイド 2002年版」において、既に、参考値とされているのですが、今回も、実際的には、「患者カテゴリー別管理目標値」にある値を想定しているといえます(「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」(協和企画)

 ここでも、参考値として、2002年版でのTCHを、『リスク別管理目標値』に当てはめて見ますと次のようになります

 カテゴリー                脂質管理目標値

         主要冠危険因子数    TCH   LDL−C

I;低リスク       0          <240  <160

II;中リスク      1〜2        <220  <140

III;高リスク      3以上      <200  <120          ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 冠動脈疾患の既往あり         <180  <100     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 ・ 心血管死亡率低下がえられた試験名と対象となった患者データは以下の如くです

試験名      平均年齢  女性%  心筋梗塞の既往%  糖尿病%

WOSCOPS      55      0                   

AFCAPS/TexCA  58     15                   

HPS        40〜80   25      41            29

4S           59     19     79             

LIPID         62     17      64                                                      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・ 治療前後のTCH、及び、LDL−C と心血管死亡率抑制%

試験名        TCH           LDL-C       心血管死亡率% 

           治療前  治療後   治療前  治療後 

WOSCOPS     272   218    192   142      −32

AFCAPS/TexCA  221   184    150   115     −32

HPS         226    NA    130    89      −17

4S          261   196    188   123      −42

LIPID        218   179    150   112       −34                                            ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・( AFCAPS/TexCA ; AFCAPS/TexCAPS, NA;Not Available)

 次に、日本動脈硬化学会基準によるよる治療開始前のLDL−C,TCHの解析となります。

 長くなりましたので、今回の資料を基に、次回に続けます。

 (Googleでは「スクアレン(スクワレン)とコレステロール・・スクアレン(スクワレン)による血中コレステロール値上昇・・6」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とステロイド代謝・・植物エストロゲン・・大豆イソフラボン・15』です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・24』です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・56 <2007.9.4>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と心血管死亡・・『海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験』・・心血管死亡低下と治療基準・6

 前回からの続きです。

 今回は、前回取り上げました『海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験』の内、既に、このシリーズの「53」で取り上げました、心血管死亡率の低下が得られなかった試験にあって、治療開始前の血中総コレステロール値(TCH、mg/dl)、LDL−コレステロール値(LDL−C、mg/dl)が、それぞれ、大櫛グループ基準、日本動脈硬化学会基準とのいずれに適合しているかの比較検討です。

 つまり、心血管死亡率の低下が得られなかった試験で、治療開始前のTCH,LDLーCにあっての、治療基準からみた適否の判定です。

 今回は、大櫛グループ基準からの検討です。

 ・ 心血管死亡率低下が得られなかった試験名と対象となった患者データは以下の如くです

試験名      平均年齢  女性% 心筋梗塞既往% 糖尿病%

ALLHAT−LLT  66     49     0         35

ASCOT−LLA  63     19      0         25

PROSPER    75     52     13        11

CARE       59     14     100       14  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・ 治療前後のTCH,及び、LDL−C と心血管死亡抑制%

試験名        TCH          LDL−C       心血管死亡率%

            治療前  治療後  治療前  治療後    

ALLHAT−LLT  224   184    146    105     NS  

ASCOT−LLA   213   163    131    90     NS

PROSPER     220    NA    147    98     NS

CARE        209   167    139    97     NS                                      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(NS; Not Significant, NA; Not Available)

 大櫛グループ基準と日本動脈硬化学会基準は、このシリーズの「54」に示してありますから参照してください。

 ・ 大櫛グループ基準からの治療開始前の検討

 1) ALLHAT−LLT,ASCOT−LLA試験での条件

   ALLHAT−LLT、ASCOT−LLAでは、それぞれの対象患者の平均年齢が、66歳(女性35%)、63歳(女性25%)。

 いずれの試験も、心筋梗塞既往%は、0です。

 糖尿病%は、それぞれ、35%、25%です。

 以上の条件にあって、大櫛グループ基準から見て、一番厳しい条件は、男性の喫煙者に当たります。

 その厳しい条件では、LDL−Cは、100〜160、 TCHは、100〜235となります。

 しかし、ALLHAT−LLTでは; LDL−C=146、TCH=224ですから、全ての対象患者が男性喫煙者であったとしても、治療対象患者とはならないことになります

 ASCOT−LLTでは; LDL−C=131、TCH=213ですから、ALLHAT−LLT同様、全ての患者は、治療対象患者とはなりません

 以上より、大櫛グループ基準では、両試験共に、治療の必要の無い患者をスタチン治療を行ったことになります

 それ故に、スタチン治療によって、心血管死亡率低下結果がNSでも当然と言えます。

 2) PROSPER試験での条件

   心筋梗塞既往者が13%含まれています。

   大櫛グループ基準では、その13%の心筋梗塞既往者は、LDL−C>100、TCH>180で、出来るだけ低く下げるとなります

  残りの患者では、厳しく判定しても、1)と同様の条件(LDL−C=100〜160,TCH=180〜235)となります。

  PROSPER試験では、治療開始前のLDL−C=147,TCH=220ですから、13%を占める心筋梗塞既往者以外は、治療対象外となります。

  つまり、心血管死亡率低下は、最大、13%となりますが、結果はNSと有意差無しの判定成績となりました。

 PROSPER試験では、およそ90%の患者が治療対象外ですから、結果がNSでも、あまり問題とはいえないと思います

 3) CARE試験での条件

   心筋梗塞既往者が100%を占めていますから、治療条件は、上述の如く、LDL−C>100、TCH>180の条件で、出来るだけ下げるとなります

  治療開始前のLDL−C=139、TCH=209ですから、治療対象患者となります

  治療基準値より、著しく高いとはいえませんが、心疾患死亡率低下は得られていません。

 しかし、スタチン治療後の値がLDL−C=97、TCH=167となっていますから、大櫛グループ基準から言えば、オーバーな治療となったためだとも考えられます

 以上より、大櫛グループ基準から見ると、CARE試験以外は、治療基準に反する患者を治療したとなります

 また、CARE試験では、LDL−C>100、TCH>180での治療条件の試験結果が必要となります。

 今回取り上げました試験では、いずれの試験も、大櫛グループ基準には適合した治療が行われていないことが問題との判定となります

 次回から、日本動脈硬化学会基準からの検討とします。

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とステロイド代謝・・ステロイドホルモン・・植物エストロゲン・・大豆イソフラボン・14」です)

 (Googleでは「スクアレン(スクワレン)とコレステロール・・スクアレン(スクワレン)による血中コレステロール値の上昇」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・23』です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・55 <2007.9.3>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と心血管死亡・・『海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験』・・心血管死亡低下と治療基準・5

 前回からの続きです。

 今回は、既に、このシリーズの「52」で取り上げました、日本動脈硬化学会による「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」(協和企画)に紹介の『海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験』の内から、心血管死亡率の低下が得られた臨床試験での検討です。

 スタチン系コレステロール低下薬による治療開始前の血中総コレステロール値(TCH,mg/dl)、及び、LDL−コレステロール値(LDL−C,mg/dl)に注目して、前回にまとめて表示しました大櫛グループ基準と日本動脈硬化学会基準とのいずれに適合しているかの比較検討です。

 ・ 心血管死亡率低下がえられた試験名と対象となった患者データは以下の如くです

試験名      平均年齢  女性%  心筋梗塞の既往%  糖尿病%

WOSCOPS      55      0                   

AFCAPS/TexCA  58     15                   

HPS        40〜80   25      41            29

4S           59     19     79             

LIPID         62     17      64                                                      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・ 治療前後のTCH、及び、LDL−C と心血管死亡率抑制%

試験名        TCH           LDL-C       心血管死亡率% 

           治療前  治療後   治療前  治療後 

WOSCOPS     272   218    192   142      −32

AFCAPS/TexCA  221   184    150   115     −32

HPS         226    NA    130    89      −17

4S          261   196    188   123      −42

LIPID        218   179    150   112       −34                                            ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・( AFCAPS/TexCA ; AFCAPS/TexCAPS, NA;Not Available)

 ・ 大櫛グループ基準からの治療開始前の検討

  1) 試験名・WOSCOPS, AFCAPS/TexCAでは、平均年齢は、50歳以上、心筋梗塞既往者=0、糖尿病=1〜2%。

  WOSCOPSでは、女性=0、AFCAPS/TexCAでは15%となっています。

 ほぼ、低リスク対象患者で、50歳以上の男性中心の試験と言えます。

 大櫛グループ基準で言えば、TCH>260、LDL−C>180が、治療対象の患者となります。

 それ故に、WOSCOPSでは、治療開始前値がそれぞれ、TCH=272,LDL−C=192ですから、治療が必要な基準となっています。

 AFCAPS/TexCAでは、TCH=221、LDL−C=150ですから、治療対象とはならない患者群となると判ります

  2) 試験名・HPSでは、年齢が40〜80と表示されていますが。平均年齢は、50歳以上の推定とします。

   心筋梗塞既往者=41%ですから、半数近くがTCH>180、LDL=C>100の条件で、出来るだけ下げるとの条件となります

  治療開始前の値は、それぞれ、TCH=226、LDL−C=130ですから、残る糖尿病者、低リスク群の患者では、治療対象外となります

  つまり、ほぼ半数が治療対象者との試験と言えます。

  3) 試験名・ 4S,LIPIDでは、心筋梗塞既往者が、それぞれ、79%、64%と多数を占めています

   糖尿病者は、5〜9%と少数含まれています。

   4S試験での、治療開始前のTCH=261、LDL−C=188ですから、糖尿病の男性が治療対象とはなりますが、極少数と言えます

   LIPID試験では、治療開始前のTCH=218、LDL−C=150とありますから、糖尿病者、低リスク群の患者も治療対象から外れることになります

   心筋梗塞既往者%で比較すると、4S試験で、LIPID試験より、治療対象者が多いとなります

 以上より、大櫛グループ基準から、それぞれの臨床試験での治療開始前のTCH,LDL−Cからの治療の必要性判定は、およそ、以下の如くとなります

 試験名         判定

 WOSCOPS     治療対象の患者

 AFCAPS/TexCA 治療対象外の患者

 4S           41%の心筋梗塞既往者のみが治療対象者

 4S           79%の心筋梗塞既往者が治療対象者+男性の糖尿病者(最大5%まで)

 LIPID         64%の心筋梗塞既往者のみが治療対者        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以上、試験名・AFCAPS/TaxCA、HPS以外では、ほぼ、治療開始前のTCH,LDL−Cは、大櫛グループ基準にに適合との判定となります

 次回には、心血管死亡率低下が得られなかった試験での大櫛グループ基準からの検討とします。

 (Googleでは「スクアレン(スクワレン)とコレステロール・・9・・スクアレンによる血中コレステロールの増す理由・5」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・ステロイドホルモン・・植物エストロゲン・・大豆イソフラボン・13」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・23』です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・54 <2007.8.30>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と心血管死亡・・『海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験』・・心血管死亡率低下と治療基準・4

 前回からの続きです。

 三回にわたって、海外の大規模臨床試験でのスタチン系薬剤による心血管死亡率低下の有無と血中コレステロール値(TCH,mg/dl)、LDL−コレステロール値(LDL−C,mg/dl)との関係に注目してきました。

 日本動脈硬化学会治療基準と大櫛グループ治療基準との大きな違いは、大櫛グループ基準にあっては心筋梗塞既往者を含めた全ての人に、TCH>180、LDL−C>100としていることです。

 一方、日本動脈硬化学会基準では、心筋梗塞既往者は、LDL−C<100となっています。

 その相違に注目して、心血管死亡率低下の有無を検討してきました。

 その結果として、大櫛グループ基準から判断した、TCH,LDL−C基準に有利な臨床成績結果となっているとの判定が有利だといえます

 そこで、次には、治療前のTCH,LDL−Cに注目して、それぞれの基準値から判断した時、スタチン系コレステロール低下薬投与の必要性があったかどうかの検討です。

 つまり、取り上げてきました、『海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験』から、心血管死亡率の低下の有効性と治療基準から見た治療開始前のTCH,LDL−C基準の適正検討です。

その前に、もう一度、比較し易いように、大櫛グループ基準と日本動脈硬化学会基準とを表示して、その違いをハッキリと認識しておきたいと思います。

 大櫛グループ基準

 大櫛陽一著「検査値と病気 間違いだらけの診断基準」(太田出版)のpp.176~178に『付録3』として取り上げられています。

 その概略は以下の如くです。

共同著者: 大櫛陽一、 奥山治美、 田中裕幸、 山門實

・ 心筋梗塞などの発症低リスク者のコレステロール低下薬の服用を検討すべき値

              総コレステロール値(mg/dl)

 年齢         男性       女性

 20〜24      220以上     220以上

 25〜29      230以上     230以上

 30〜34      240以上     240以上

 35〜39      250以上     250以上

 40〜44      260以上     260以上

 45〜49      260以上     270以上

 50歳以上     260以上     280以上           ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  注;「男女とも、血中総コレステロール値は、180mg/dl以下にしないこと」

            LDL−コレステロール値(mg/dl

 年齢         男性        女性

 20〜24      140以上     140以上

 25〜29      150以上     149以上

 30〜34      160以上     157以上

 35〜39      170以上     166以上

 40〜44      180以上     174以上

 45〜49      180以上     183以上

 50歳以上     180以上     190以上           ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  注;「男女共に、LDL−コレステロール値は、100mg/dl以下にしないこと」

・ 糖尿病患者での適正コレステロール値

            総コレステロール値(mg/dl)

            男性        女性

非喫煙者    180〜260     180〜280

喫煙者      180〜235    180〜280

            LDL−コレステロール値(mg/dl)

非喫煙者     100〜180    100〜190

喫煙者      100〜160    100〜190           ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 コレステロール値、LDL−コレステロール値のいづれにあっても、それぞれ、180以下、100以下とはしない条件にあります。

・ 虚血性心疾患既往症と家族性高コレステロール血症のある人の基準範囲

 「出来るだけ、総コレステロール値とLDL−コレステロール値を下げることが望ましい」とありますが、「但し、総コレステロール値を180mg/dl以下、LDL−コレステロール値を100mg/dlいかにしてはいけません」とあります。

 以上より、大櫛グループによる『コレステロール治療ガイドライン』では、性別、年齢階層別とリスク別に、その治療基準値を設定していることが判ります

 またリスクのない人、リスクのある心血管障害の既往があっても、血中総コレステロール値を180mg/dl以下に、及び、LDL−コレステロール値を100mg/dl以下にすることのないように、その治療基準が定められていることです

 日本動脈硬化学会基準

 日本動脈硬化学会による『動脈硬化性疾患予防ガイドライ 2007年版』(協和企画)に示されています、「リスク別脂質管理目標値」と「カテゴリーと管理目標値からみた治療方針」からの提示となります。

 「リスク別脂質管理目標値」は、以下の如くに示されています。

 ・ リスク別脂質管理目標値

 カテゴリー                  脂質管理目

         主要危険因子の数#    LDL−C#  HDL−C#  TG#

 I;低リスク群     0             <160    ≧40     <150

 II;中リスク群    1〜2           <140    ≧40     <150

 III;高リスク群     3以上          <120    ≧40     <150                           ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・     

    冠動脈疾患の既往あり          <100    ≧40     <150                                    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・     

 # LDL−C以外の主要冠危険因子の数、 LDL−C(LDL−コレステロール値、mg/dl)、 HDL−C(HDL−コレステロール値、mg/dl)、 TG(中性脂肪、mg/dl)

 # LDL−Cの主要冠危険因子は、以下の如くです

   ・加齢(男性≧45歳、女性≧55歳)、高血圧、糖尿病(耐糖能異常を含む)

   ・喫煙、冠動脈疾患の家族歴

   ・低HDL−コレステロール血症(<40mg/dl)

 以上、大櫛グループ基準との相違は、以下の如くです。

 ・ 冠動脈疾患の既往がある人でのLDL−Cが、100以下にコントロールする基準にあること。

 ・ LDL−Cは、男女別、年齢別による基準値に差がある。

 ・ 大櫛グループ基準は、低リスク、糖尿病患者と喫煙の有無、冠動脈疾患の既往者による基準値。

 ・ 一番の相違は、大櫛グループ基準では、リスクとは関係なく、LDL−Cは100以下にしない、血中総コレステロール値は、180mg/dl以下にはしないとあること。

 以上、今回の「リスク別脂質管理目標」にあっては、『冠動脈疾患既往のある人では、LDL−Cが、<100以下とあることです。

 次回には、まず、心血管死亡率低下が得られた大規模臨床試験成績での検討です。

 (Googleでは「スクアレン(スクワレン)とコレステロール・・8・・スクアレンによる血中コレステロールの回復・4」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・ステロイドホルモン・・植物エストロゲン・・大豆イソフラボン・12」です)

 (はてな日記では、『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」』です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・53 <2007.8.29>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と心血管死亡・・『海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験』・・心血管死亡低下と治療基準・3

 前回からの続きです。

 前回では、心筋梗塞既往者が多数を占める大規模臨床試験で、スタチン系薬剤治療が、心血管死亡率を低下する結果が得られた試験にあっては大櫛グループ基準に適う、LDL−C>100、TCH>180とするが良いとの結果でした(LDL−C;LDL−コレステロール値、mg/dl, TCH;血中総コレステロール値、mg/dl)。

 今回は、逆に、スタチン系コレステロール低下薬投与によって、心血管死亡率の低下が得られなかった4件の試験成績の検討です。

 今回の注目は、スタチン系薬剤投与によって、LDL−Cでは、100、TCHでは、180と、それぞれの値のどちらにコントロールした試験が多いかです。

 つまり、LDL−C>100、TCH>180で治療した試験が多ければ、大櫛グループ基準は、適切で無いとなります

 逆ならば、日本動脈硬化学会基準に問題があるとなります

 ・ 試験名と対象となった患者背景は以下の如くです

試験名      平均年齢  女性% 心筋梗塞既往% 糖尿病%

ALLHAT−LLT  66     49     0         35

ASCOT−LLA  63     19      0         25

PROSPER    75     52     13        11

CARE       59     14     100       14  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・ 治療前後のTCH,及び、LDL−C と心血管死亡抑制%

試験名        TCH          LDL−C       心血管死亡率%

            治療前  治療後  治療前  治療後    

 

ALLHAT−LLT  224   184    146    105     NS  

ASCOT−LLA   213   163    131    90     NS

PROSPER     220    NA    147    98     NS

CARE        209   167    139    97     NS                                      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(NS; Not Significant, NA; Not Available)

 1) ALLHAT−LLTでは、治療後のTCH=184、 LDL−C=106でコントロールされています

  心筋梗塞既往者=0ですから、大櫛グループ、及び、日本動脈硬化学会の基準を、それぞれ、満足するものにはなっています。 

  しかし、心筋梗塞者=0での大櫛グループ基準から判断すると、明らかに、過剰治療となっています。 

 2) ASCOT−LLAでは、治療後のTCH=163、及び、 LDL−C=90でのコントロールとなっています

  心筋梗塞者=0ですが、治療後のTCH,LDL−Cは、大櫛グループ基準の基準には反した、過剰な治療となります。

  日本動脈硬化学会の基準には、適っていると言えます。

 3) PROSPERでは、治療後のTCHは、NAで不明ですが、LDK−C=98でのコントロールとなっています

   心筋梗塞者=13、LDL−Cでは、日本動脈硬化学会の基準は満足していることになります。

   大櫛グループ基準から判断するには、TCHが不明ですから不明瞭になります。

  LDL−C=98は、、心筋梗塞既往者=13ですから、大櫛グループ基準からの判断からすれば、明らかに、過剰な治療と言えます

 3) CAREでは、治療後のTCH=167,及び、 LDL−C=97のコントロールとなっています

   心筋梗塞既往者=100ですから、日本動脈硬化学会基準には、適う治療となっています。

   しかし、大櫛グループ基準からは、TCHは180以下、LDL−Cは100以下と、過剰治療のレベルとなっています。

   つまり、例え、心筋梗塞既往者であっても、TCH>180、LDL−C>100の基準に反するのです

 以上より、4件の大規模臨床試験では、日本動脈硬化学会による治療基準には、適合した治療にはなっていますが、心血管死亡率の低下には有効性ある結果が得られていません。

 一方の大櫛グループ基準からの検討では、過剰傾向の治療と言えます

 取り分け心筋梗塞既往者が100%を占めるCARE試験にあって、TCH<180、LDL−C<100とする条件は、大櫛グループ基準には適わないが、日本動脈硬化学会基準には適ってはいるが、心血管死亡率低下が得られていません

 前回取り上げましした、心血管死亡率の低下が得られた試験では、逆に、心筋梗塞者が多数を占める試験(4S, LIPID)では、大櫛グループ基準に適っているといえます

また、既に取り上げました、「積極的脂質低下療法を行った代表的な臨床試験」(動脈硬化性疾患の予防と治療・・4748では、心筋梗塞既往者が、多数含まれている試験ですが、LDL−C<100としても、心血管死亡率の低下は、認められていません

 つまり、大櫛グループ基準には、反する治療が行われたからだとも考えられます

 以上を、まとめますと「海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験」では、心血管死亡率を低下させることの出来る治療基準は、大櫛グループに有利な結果となっています。

 わが国より数倍の発症者が多い国においてすら、心筋梗塞既往者でも、TCH<180、LDLーC<100だとなります

 TCH<180、LDL−C<100では、ガン、脳出血、感染症などによる死亡、及び、自殺・事故死が増加するとの事実があります

 つまりは、繰り返しとなりますが、強調したいのは、大櫛グループ基準にある、その他の条件にあっても、TCH<180、LDL−C<100は、極めて、重要な意味を持っていると判ります

 私どもが、「低コレステロールは危険で、改善する必要性あり」とする根拠となっています

 (Googleでは「スクアレン(スクワレン)とコレステロール・・7・・スクアレンによる血中コレステロール値上昇」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・ステロイドホルモン・・植物エストロゲン・・大豆イソフラボン・11」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・22』です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・52 <2007.8.27>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と心血管死亡・・「海外のおけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験』・・心血管死亡低下と治療基準・2

 前回からの続きです

 今回は、スタチン系コレステロール低下薬投与によって、心血管死亡率の低下が得られた5件の試験についての検討です。

 注目のポイントは、スタチン系薬剤治療によって、血中総コレステロール値(TCH,mg/dl)は、180以上か以下に、LDL−コレステロール値(LDL−C,mg/dl)は、100以上か以下か、それぞれの試験で、どちらにコントロールされたかが問題です。

 ・ 試験名と対象となった患者背景は以下の如くです。

試験名      平均年齢  女性%  心筋梗塞の既往%  糖尿病%

WOSCOPS      55      0       0            1

AFCAPS/TexCA  58     15       0            2

HPS        40〜80   25      41            29

4S           59     19     79             5

LIPID         62     17      64             9                                         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・ 治療前後のTCH、及び、LDL−C と心血管死亡率抑制%

試験名        TCH           LDL-C       心血管死亡率% 

           治療前  治療後   治療前  治療後 

WOSCOPS     272   218    192   142      −32

AFCAPS/TexCA  221   184    150   115     −32

HPS         226    NA    130    89      −17

4S          261   196    188   123      −42

LIPID        218   179    150   112       −34                                            ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・( AFCAPS/TexCA ; AFCAPS/TexCAPS, NA;Not Available) 

 1) HPSでは、TCHの治療後のTCHの値が不明ですが、LDL−Cは、89を示しながら、心血管死亡率は、17%の減少を認めています

 2) LIPIDでは、TCHの治療後の値が、179僅かに、180より低い値となっていますが、LDL−Cは、112を示し、100以上の値となっていることから、大櫛グループ基準に沿っているといえます。

  心血管死亡率の低下は、34%となっています。

 3) WOSCOPS, AFCAPS/TexCA, 4Sは、大櫛グループ基準に適っています

   それぞれの心血管死亡率低下は、32%、32%、42%となっています。

 ・ 心筋梗塞の既往者は、4Sでは、79%、 LIPIDでは、64%を占めています

   心筋梗塞既往者は、日本動脈硬化学会の基準では、LDL−Cは、100以下に設定されています。 また、参考値としては、TCHは、180以下に想定されています。

  大櫛グループ基準では、LDL−Cha,100以下にはしないこと、TCHは、180にはしないこととなっています。

 ・ 心筋梗塞既往者は、参加していないWOSCOPS と AFCAPS/TexCAでは、大櫛グループの基準には、適っています。

  日本動脈硬化学会の基準に適っているかどうかは、LDL−Cと糖尿病以外は、主要冠危険因子が不明ですから、確定は困難です。

 しかし、WOSCOPSでは、II;中リスクの<140、AFCAPS/TexCAでは、III;高リスクの<120の条件を適えているといえます

 以上より、心筋梗塞既往者が多数を占める、4S,及び、LIPIDでは、心血管死亡率の低下が得られ、TCH>180,LDL−C>100であることは、大櫛グループ基準が有利の判定となります。

 例え、心筋梗塞などの冠動脈疾患があっても、血中コレステロール値は、180以下にせず、LDL−コレステロール値は、100以下とはせず、との基準は、適切だと強く示す大規模臨床試験結果となっています。

 次回は、心血管死亡率の低下が得られなかった、4件の試験結果についてとします。

 今度は、逆に、血中コレステロール値<180、LDL−コレステロール<100の条件で、治療された場合が多い方が不利な治療基準となります

 (Googleでは「スクアレン(スクワレン)とコレステロール・・6・・スクアレンによる血中コレステロール値の上昇理由・2」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・ステロイドホルモン・・植物性エストロゲン・・大豆イソフラボン・10」です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・51 <2007.8.24>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と心血管死亡・・「海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験」・・心血管死亡低下と治療基準・1

 今回から、日本動脈硬化学会による「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」(協和企画)のpp.40〜41に取り上げられています表10・「海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験」から、心血管死亡率低下の有無に注目して紹介します。

 既に紹介しています、日本動脈硬化学会が示す『リスク別脂質管理目標値』基準と大櫛グループによる『コレステロール治療ガイドライン 2006.03』基準とした解析によって、LDL−コレステロール値(LDL−C,mg/dl),及び、血中総コレステロール値(TCH,mg/dl)の設定について、「心血管死亡率低下の有無」としての治療基準の優劣を検討しようとするものです。

 日本動脈硬化学会による『リスク別脂質管理目標』については、既に、このホームページの「動脈硬化性疾患の予防と治療・・45で取り上げて、説明しました。

 一方、大櫛グループによる『コレステロール治療ガイドライン 2006.03』は、「動脈硬化性疾患の予防と治療・・44で取り上げていますから、参考にしてください

 両者間の相違は、次の三点にあります。

 1) 大櫛グループ基準では、LDL−C,TCHで、年齢別、男女別の基準値が考慮されている。

 2) 大櫛グループ基準では、心筋梗塞の既往、糖尿病などの冠動脈危険因子の有る場合も含めて、全ての条件で、LDL−C<100、TCH<180にしないこととあります

 3)動脈硬化学会基準では、冠動脈疾患の既往がある場合には、LDL−C<100となっています。

 表10・「海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験」では、11個の試験名が取り上げられていますが、その内、メタ解析(CCLA)では、LDL−C,TCHの値が示されていませんので、今回の検討からは除きます

 残りの10試験名の内、心血管死亡率の低下を認めた試験が、5件あります

 心血管死亡率低下が得られなかった試験は、4件です。

 また、1件は、心血管死亡率低下についての判定が、NA(Not Available)となっていますから、判定不能ですので、今回の検討からは除きとします

 以上より、心血管死亡率低下ありとする5件と低下無しとする4件についての検討とします。

 日本動脈硬化学会と大櫛グループとの基本的判断のポイントは、LDL−C、TCHのそれぞれで、スタチン系薬剤治療によって、LDL−C<100、TCH<180にするのが、良いか、良くないかにあります

 つまり、心血管死亡の低下が得られた試験では、LDL−C<100、TCH<180なのか、或いは、LDL−C>100、TCH>180にするのが良いかの判定がキーとなります。

 日本動脈硬化学会は、2007年度の改定で、「高脂血症」の病名を廃して、「脂質異常症」と改め、「リスク別脂質管理目標値」から、TCHを排除しました。

 しかし、実質的には、LDL−C=140、TCH=220を基準値としています(「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」のp.13を参照)。

 それ故に、冠動脈疾患の既往がある場合には、TCH<180、LDL−C<100、「動脈硬化性疾患診療ガイドライン 2002年版」の「患者カテゴリー別管理目標値」を、そのまま踏襲していると言えるのです。

 以上より、心血管死亡率の低下が得られるのは、LDL−Cでは、100を、TCHでは180をめぐる攻防となると判ります。

 次回に、心血管死亡率低下が得られた試験名を取り上げた検討とします。

 (Googleでは「スクアレン(スクワレン)とコレステロール・・5・・スクアレンによる血中コレステロール値上昇理由」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・ステロイドホルモン・・植物エストロゲン・大豆イソフラボン・・9」です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・50 <2007.8.23>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と心血管死亡・・「わが国における代表的な大規模臨床試験」・・心血管死亡率低下無し・4・治療基準からの検討

 前回に続いて、『わが国における代表的な大規模臨床試験』に取り上げられている試験名・KLIS,PATE,MEGAでの血中総コレステロール値(TCH,mg/dl),及び、LDL−コレステロール値(LDL−c、mg/dl)の治療前後の値からみた日本動脈硬化学会の「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」と大櫛グループの「コレステロール治療ガイドライン 2006.03」、それぞれの基準からの検討をして見ます。

 試験名・PATEでは、対象となった患者数が、665名と少人数に、加えて、コントロールとした患者に、スタチン系コレステロール低下薬を低用量群としていることから、参考程度のデータと言えます。

 また、肝心の心血管死亡率は、NA(Not Available)で、その結果としての効果の判定が出来ていません。

 臨床試験の結果は、以下の如くです。

               NA; ot ignificant・有効性無し

試験名    LDL−C      TCH        心血管死亡

      治療前  治療後  治療前  治療後

KLIS   169   132   254    215     NS

MEGA  157   128   243    215     NS

PATE   166   125   253    209     NA     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   

 次に、各試験での動脈硬化学会での「リスク別脂質管理目標値』、及び、大櫛グループでの『管理目標値』を推察してみます

 ・ 試験名・KLIS

   女性の占める%は、0%で、男性のみが対象でした。

   心筋梗塞の既往者は、0%で、糖尿病患者は、23%でした。

   平均年齢は、58歳。

  ;以上から、「リスク別管理目標値」は、冠動脈疾患の既往者は、0%となり、LDL−Cは、<100を管理目標にする対象者は、0%となります

  糖尿病が、23%、男性で≧45歳ですから、このグループ基準の患者が大部分を占めていると推察です。

  つまり、LDL−Cは、<140、 TCHは、<220となります。

 しかし、LDL−Cが<120、TCHが<200の対象者も、含まれると推察です。

  ;次に、大櫛グループ基準では、次のようになります。

   糖尿病のある23%の男性では、LDL−Cは、非喫煙者で、100〜180mg/dl, 喫煙者では、100〜160mg/dlとなります

   TCHでは、非喫煙者で、180〜260mg/dl、 喫煙者で、180〜235mg/dlとなります。

   残りの大部分の平均年齢58歳・男性対象者は、LDL−Cは、100〜180mg/dl、 TCHは、180〜260mg/dlとなります。

 試験結果の解析;

 動脈硬化学会での基準が、LDL−C<140、TCH<220のグループ患者が大部分と推察ですから、治療後のLDL−C,TCHの基準値は、満足といえます。

 しかし、心血管死亡の低下は、NS判定となります。

 次に、と大櫛グループ基準では、大部分の対象患者は、LDL−C<180、 TCH<260との推定となりますから、治療前の数値が、既に、治療の必要無しなります。

 治療後の数値も、その基準内となっています。

 つまり、大櫛グループ基準で言えば、治療の必要の無い患者が大部分を占めているといえます

 それ故に、治療の必要の無い患者を治療しても、心血管死亡の低下は、得られないとなりますから、判定NSとなるのは、当然と解釈できます。

 ・ 試験名・MEGA

    女性が、68%を占めています。

    心筋梗塞の既往者は、0%、糖尿病は、21%です。

    平均年齢は、58歳でした。

  つまり、試験名・KLISとの違いは、女性が多数を占めていることで、他は、ほぼ同じと言えます。

  ; 動脈硬化学会基準では、男女間による基準値の相違はありません。

   それ故に、大部分の対象患者は、LDL−C<140、TCH<220と、試験名・KLISと同じとなります

  ; 大櫛グループ基準では、男女差のよる基準値に相違があります

    試験名・KLISで、男性基準を示しましたが、試験名・MEGAでは、女性が大部分と言うことで、基準値が、より広がる、女性基準としての検討とします。

   糖尿病のある女性基準は、以下の如くです。

   LDL−C; 喫煙者では、100〜190、非喫煙者も同様の基準値です。

   TCH; 喫煙者では、180〜280、非喫煙者も同様の範囲です。

   平均年齢が、58歳の女性が、大部分として、その基準値は、以下の如くです

   LDL−C; <190.

   TCH; <280.

  試験結果の解析;

   試験名・MEGAの治療後のLDL−C,および、TCHは、それぞれ、128、と215ですから、動脈硬化学会に治療基準を満たしていますが、その治療成績として、心血管死亡の低下は、判定はNSで、効果無し

  つまり、動脈硬化学会基準では、治療しても、有効性無しと言えます

  次に、大櫛グループ基準では、試験名・KLISと同様、治療の前後、いずれにあっても、基準の範囲内の値にありますから、治療対象とはならない患者群となります。

  それ故に、スタチン系薬剤投与の必要無しとなりますから、治療による効果は期待できないのは、当然と言えます。

  心血管死亡の低下に対してNSで良いことになります。

 ・ 試験名・PATE

    女性が79%を占め、心筋梗塞の既往者が、3%、糖尿病は30%

    平均年齢は、73歳とあります。

    対象患者は、大規模臨床試験とは言い難い

    加えて、コントローる患者群に、低用のスタチン系薬剤を投与していますから、マスマス、対象患者数が少ないことが問題となります

   その試験結果も、NAです。

  LDL−C、TCHは、治療前後で、大櫛グループ基準内と言えます

  主要血管イベントでの判定は、NSですから、心血管死亡の低下は得られていない可能性は高く、大櫛グループ基準で言えば、スタチン系薬剤治療の対象外の患者が、大部分を占めていることから、当然と言えます。

 

 以上、今回取り上げました、KLIS,MEGA,PATEの試験で、いずれにあっても心血管死亡の低下となる治療効果は、得られていません

 動脈硬化学会の基準によるスタチン系薬剤投与では、心血管死亡の低下は得られ無いことは、その基準に問題ありと言えます

 一方、大櫛グループ基準でいえば、治療対象外の臨床試験ばかりで、心血管死亡の低下が得られないのは、至極、当然となります

  しかしながら、大櫛グループ基準での大規模臨床試験による、積極的な成績が、検討されていません

 大櫛グループ基準を適用するとスタチン系薬剤の治療対象患者数は、大変減ることになります

 コレステロール低下薬の年間薬剤費は、3000億以上と言われ、それに加えて、検査費、診療報酬費を加えると更なる増加となるのです。

 つまり、医療費の削減できるとなります。

 前回取り上げました、エイコサペントエン酸(EPA)投与だけで、心血管死亡の低下が得られる可能性も、十分あるのです。

 大櫛グループ基準による『スタチン系コレステロール低下薬治療の大規模臨床試験』のスポンサーとなる医師や製薬会社が現れれば、大変、素晴らしいといえるのですが

 ガン治療にあっても、今や、生存期間の延長が得られるような治療法が求められているのです

 (Googleでは「スクアレン(スクワレン)とコレステロール・・4・・スクアレンによる血中コレステロール上昇の理由」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・植物エストロゲン・大豆イソフラボン・・8」です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・49 <2007.8.22>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と心血管死亡・・「わが国における代表的な大規模臨床試験」・・心血管死亡率低下無し・3・エイコサペンタエン酸が効く

 日本動脈硬化学会編集「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」(協和企画)のpp.40〜41の表11にまとめられています臨床試験成績です。

 既に、取り上げましたデータです。

 血中総コレステロール値(TCH,mg/dl)、及び、LDL−コレステロール値(LDL-C, mg/dl)のスタチン系コレステロール低下薬による低下とその値、及び、心血管死亡率低下への効用です。

 しかし、その前に、今回は、試験名・JELISに注目した、EPA(エイコサペンタエン酸)の心血管死亡率低下を検討した大規模臨床試験についてとします。

 心血管死亡率の低下には、EPAの方が有効で、逆に、TCHやLDL−Cの低下程度問題、或いは、スタチン系コレステロール低下薬の効用に、限界を示す結果となっています。

 一方、試験名・KLIS、 MEGAでは、スタチン系コレステロール低下薬による心血管死亡率は認められていません

 試験名・PATEでは、判定が不明となっています。

 しかし、試験名・KLIS同様に、主要心血管イベントの低下も認められていませんから、心血管死亡率の低下が認められたとは、考えられません。

 試験名・JELISだけは、EPAによって、心血管死亡率の低下が24%認められているのです。 

 残念ながら、このJELIS試験は、スタチン系コレステロール低下薬の有効性が検討されたのではありません(但し、投与は成されています)

 EPAの効果の有無を試験したものとなっています。

 スタチン系コレステロール低下薬の投与が成されていなくとも、心血管死亡率低下が認められた可能性が十分あるとも推察されるのです

 つまり、JELIS結果は、心血管死亡率低下には、EPAが、スタチン系コレステロール低下薬より、有効だと言う結果を際立たせています

 逆に、血中総コレステロール値(TCH,mg/dl)やLDL−コレステロール値(LDL-C, mg・dl)は、心血管死亡率には関与していない可能性を示唆する結果となっています

 結果は、大櫛グループのよる『コレステロール治療ガイドライン 2006.03』に有利な結果となっていると言えます。

 試験名・JELISでの整理をしておきます。

 EPA投与量は、一日に1.8グラム摂取です。

 対象患者の平均年齢は、61歳、女性が68%を占めていました。

 患者背景の危険因子として; 心筋梗塞の既往者が20%、糖尿病が、16%に認められています

 試験期間は、4.6年となっています。

 その結果が以下の如くです

 TCH           LDL−C        心血管死亡率

 治療前  治療後   治療前  治療後

 275   223     182   137      −24       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・ 動脈硬化学会によるリスク別脂質管理目標のLDL−Cは、以下の如くとなります

  低リスク群; <160、 中リスク群; <140、 高リスク群; <120

  冠動脈疾患の既往; <100   

  つまり、対象患者の内; 20%は、LDL−Cを<100

  中リスク群以上(LDL−Cが<140)は、16%以上と予想されます

  LDL−Cは、<160以下のリスク者が多いとの推定になります。

 ・ 大櫛グループ基準では、以下の如くとなります。

  心筋梗塞既往者の20%は、それぞれ、TCHは180mg/dl, LDL−Cは100mg/dl以下にはしないように、出来るだけ低値にとなります

  糖尿病患者では、次のようです。

           LDL−C

          男性         女性

非喫煙     100〜180    100〜190 

喫煙      100〜160    100〜190             ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

           TCH 

非喫煙     180〜260     180〜280

喫煙      180〜235     180〜280           ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 50歳以上の低リスク者では、次のようです。

          LDL−C

          男性         女性

          180以下       190以下             ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

          TCH

          260以下       280以下             ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

 JELIS試験では、女性が68%を占めていますから治療前のLDL−Cが182、TCHが275は、いずれも、リスクの低い女性では、下げる必要のないレベルにあると判ります

 女性の糖尿病では、LDL−Cが190まで、TCHが280までですから、治療前の値も、問題が無いことになります

 つまり、心筋梗塞既往者だけが治療対象者になるのです

 以上より、JELIS試験では、女性が多数を占めていても、EPAで、心血管死亡率の低下を認めた事実は、大櫛グループ基準で言えば、大多数がLDL−C,及び、TCHを下げる必要のない患者対象となります

 まとめて見ますと、試験名・KLIS,PATE,MEGAで、スタチン系コレステロール低下薬による治療が、心血管死亡を低下させていないのですからJELIS試験では、EPAのみで、心血管死亡の低下が得られる可能性を強く示していることになります

 以上、心血管死亡率の低下は、大櫛グループ基準に基づきEPA投与による大規模臨床試験が、大変重要と言えます。

 是非とも、EPA試験が行われて欲しいものです。

 (Googleでは「スクアレン(スクワレン)とコレステロール・・3」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・植物エストロゲン・大豆イソフラボン・・7」です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・48 <2007.8.21>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と心血管死亡・・「積極的脂質低下療法を行った代表的な臨床試験」 ・・心血管死亡低下無し・2

 既に、試験名・PROVE-IT, TNT, IDEALのそれぞれについては、紹介しました。

 今回は、スタチン系薬剤投与による治療前後のLDL−コレステロール値(LDL−C,mg/dl)の低下値に注目して、その具体的LDL−C値を比較する

 そして、その結果として、いずれの場合にも、心血管死亡率の低下に、有意差が認められていない事実について、LDL−C値からの検討、考察を行ってみます。

 但し、用いられた具体的スタチン系薬剤による優劣については、同一と考えての検討とします。

              NS; ot Significant・・有意差無し

試験名         LDL−C        心血管死亡率判定

          治療前    治療後

PROVE-IT    106      95       NS

          106      62               ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 TNT      158     101       NS

          158      77                 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 IDEAL     121     104       NS

          122      81                 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・ 試験名・PROVE-ITでは、急性冠疾患症候群を対象に対した、スタチン系薬剤によるLDL−C低下の強弱による心血管死亡率低下の有無の検討

・ 試験名・TNT、及び、IDEALでは、安定期の冠動脈疾患患者に対する、スタチン系薬剤によるLDL−C低下の強弱による心血管死亡率低下の有無の検討

 二次予防としてのスタチン系薬剤投与とすれば、『動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版』(協和企画)での「リスク別 脂質管理目標値」は、LDL−Cは、<100となります。

 一方、大櫛グループによる『コレステロール治療ガイドライン』(検査値と病気 間違いだらけの診断基準」・太田出版)によれば、LDL−Cは、出来るだけ、コレステロール値とLDL−Cを下げるが好ましい

 但し、総コレステロール値は、180mg/dl以下、LDL−Cは、100mg/dl以下にしてはいけませんとあります

・ 試験名・PROVE−ITでは、LDL−Cが、106から、治療後、95と62に下げた場合に、心血管死亡率には、有意差なしとなります

 つまり、LDL−Cを<100では、心血管死亡率は、低下をさせられなかったとなります

 治療前のLDL−Cの平均値が、106と低値にあることから、既に、スタチン系薬剤などが用いられて、LDL−C低下療法が行われていたが、更に、下げたとしても、心血管死亡率の低下とはならなかった可能性があります

 大櫛グループ基準によれば、LDL−Cは出来るだけ低値に、しかし、<100としないようにとあります。

 治療前に、既に、LDL−Cは106ですから、そのままの値を続けた場合には、<100とした場合より心血管死亡率の低下が認められれば、大櫛グループの治療基準が適切となることになります

 しかし、現状では、積極的データとはいえません。

・ 試験名・TNTでは、治療前が158であり、積極的治療群では、77に、弱い治療群では、101とあります。

治療による LDLーCが<100であるかどうかは、心血管死亡率の低下には、有意差は無しとなります

・ 試験名・IDEALにあっても、治療後が、<100如何にコントロールするかどうかは、心血管死亡率の低下には、有意差ある変化は無しとなります

 以上より、安定期の冠動脈疾患に対して、LDL−Cが、<100であるかどうかによって、心血管死亡の低下には、優劣の差はつけがたいとなります。

 大櫛グループ基準を指示する結果ともいえません

 現状としては、冠動脈疾患の既往のある二次予防としての治療で、心血管死亡率を低下させることの出来るLDL−Cを如何な値にコントロールすべきかの大規模臨床試験が必要な状況にあると言えます

 少なくとも、「積極的な脂質低下療法」として、LDL−Cを<100である必要は無さそうと言えます。

 それとも、更なる積極的なLDL−C低下が必要なのかとの課題も残ることになります

  以上より、冠動脈疾患既往が、急性期、安定期のいずれであれ、LDL−Cの心血管死亡率を低下させる適正なコントロール値は、不明な状況にあると言えます

 (Googleでは「スクアレン(スクワレン)とコレステロール・・2」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害コレステロール代謝・・植物イソフラボン・大豆イソフラボン・・6」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」』です。

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・47 <2007.8.20>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と心血管死亡・・「積極的脂質低下療法を行った代表的な臨床試験」・・心血管死亡低下無し・1

 皆さんは、毎日、いろいろなところに反乱していましたが、最近は、急に、聴いたり、目にすることが無くなったのが、テレビ、新聞、その他の宣伝的な表現としてのキャッチコピー言葉としての、“血液ドロドロ”,“血液サラサラ”のような表現です。

 気がついていますか

 健康との関連で、用いることが出来なくなり、死語となりました

 続いて、今や、LDL−コレステロールを“悪玉コレステロール”と表現する日本的な誤った表現は、死語とするべきだと思います

 LDL−コレステロールについて、誤解を誘発して、不必要な恐怖感を与えることによって、不必要な治療や“健康指導”や“関連物販売”になっているように思います。

 日本動脈硬化学会による「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」(協和企画)のChapter8の薬物療法の表13(pp.42〜43)に紹介されています「積極的脂質低下療法を行った代表的な臨床成績」にあって、心血管死亡率の低下が認められた臨床成績は、一つもありません

 その試験にあって、LDL−コレステロール値(LDL−C,mg/dl)の平均値は、今回の病名が、『脂質異常症』と改められた、新基準に沿った「リスク別脂質管理目標値」に適う、スタチン系コレステロール低下薬による低下が、十分に得られた臨床成績となっています。

 その結果を踏まえて、LDL−C,或いは、血中総コレステロール値のスタチン系コレステロール低下薬による低下が不充分ゆえに、心血管死亡率の低下が得られなかったのか、それとも、モット、LDL−Cを低下させる必要があるかの検討がなされなければならないような結果に終わっています

 今回の病名を「脂質異常症」と変えたに過ぎないような、新たなる「リスク管理別脂質管理目標値」では、対費用便益性、つまり、医療費の無駄使いとなるような状況が続くことになります

 それとも、既に紹介しましたように、大櫛グループによる「コレステロール治療ガイドライン 2006.03」(検査値と病気 また我意だらけの診断基準」・太田出版)による『治療基準』たる「LDL−Cは、100以下にしない、血中総コレステロール値は、180mg/dl以下にはしない」が正しいのかを検討する必要があります

 つまり、LDL−Cや総コレステロール値の下げ過ぎによるのか、治療の必要のない患者を多く含んだ患者群治療が成されているのかの判定も、求められているのです

 (Googleでは「スクアレン(スクワレン)とコレステロール・・1」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・植物イソフラボン・大豆イソフラボン・・4』です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・20』です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・46 <2007.8.13>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と心血管死亡・・フィブラート系脂質低下薬の海外成績

 日本動脈硬化学会による「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」(協和企画)のChapter8の治療法ー薬物療法の表12(pp.40~41)には「海外におけるフィブラートを用いた代表的な大規模臨床試験」が取り上げられています。

 フィブラート系薬剤は、中性脂肪低下に必要なタイプの脂質異常症に用いられるのですが、血中総コレステロール値の低下も認められます。

 以下に、フィブラート系薬剤治療による、血中総コレステロール値(TCH,mg/dl),及び、LDL−コレステロール値(LDL−C,mg/dl)と心血管死亡率との関係をまとめます

・ 試験名と患者の背景

試験名     平均年齢   女性%  心筋梗塞の既往% 糖尿病%   試験期間(年)

Helsinki H S    47       0        0        2.6        5

FIELD       62      37       5         100        5

VA−HIT     64       0       61         24         5.1

BIP        60       9       79         10         6.2                            ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  

   (Helsinki HS; Helsinki Heart study)

・ TCH,LDL−C、及び、心血管イベント抑制効果(%低下率)

     (NS; Not Significant 有効性無し

試験名      TCH   LDL−C    主要心血管イベント    心血管死亡

Helsinki HS 治療前  270    189                    

        治療後  247    173      −34            NS 

FIELD   治療前  195    119

       治療後   164    94        NS            NS 

VA−HT  治療前  175    111

       治療後   170    111      −22           NS

BIP     治療前   212   148

       治療後    202   139       NS            NS                                        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以上の結果は、以下の如くとなります。

 ・ フィブラートによる治療は、心血管死亡率の低下とはならない

 ・ 男性のみの集団では、主要血管イベントの低下は認められた

 ・ 心筋梗塞の既往者が多数を占める試験名・VA−HT,BIPにあっても、心血管死亡率の低下に結びついてはいない

 ・ TCHでは、180mg/dl以下に、試験名・FIELD,VA−HTでは低下させているが、結果には影響が見られない

 ・ LDL−Cでは、100mg/dl以下に下げられたのは、試験名・FIELD

   糖尿病患者が、100%を占めていたが、心血管死亡率のみならず、心血管イベントの低下にもつながらなかった

 

 以上より、フィブラート系薬剤によるTCH,LDL−C低下による有効性は認められない

 また、動脈硬化性疾患予防ガイドラインによる『リスク別脂質管理目標』基準には、心筋梗塞の既往の多い試験名・VA−HT,BIPでは適っていない

 大櫛グループ基準と比して、どちらの基準が適正かは、積極的に、決め難い臨床結果となっています。 

 フィブラート系薬剤投与の対象となるのは、中性脂肪の増加を伴なったタイプの病系が中心。

 もう少し、TCH,LDL−Cのコントロールを定めた試験が必要なレベルだと思います。

 (Googleでは「低コレステロールが増す疾患・・コレステロール値と脳・3」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・植物イソフラボン・大豆イソフラボン・・3」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」』です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・45 <2007.8.10>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と心血管死亡・・動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版とリスク別脂質管理目標値

 日本動脈硬化学会による『動脈硬化性疾患予防ガイドライ 2007年版』(協和企画)に示されています、「リスク別脂質管理目標値」と「カテゴリーと管理目標値からみた治療方針」からの提示となります。

 しかし、それぞれの表と図は、“Chapter 1  本ガイドラインの要約”のpp.8〜9と、“Chapter 3 脂質異常症の管理目標”のpp.16〜17に、表3、図1として取り上げられています。

 Chapetr 1と3の表3は、いずれも、カテゴリーの取り扱いとして「LDL−C以外の主要危険因子」とあります。

 しかし、Chapter 1での図1・「カテゴリーと管理目標からみた治療方針」では、『LDL−C以外の主要危険因子の評価』とChapter 3での同じ図1のそれでは、『LDL−C以外の主要危険因子の評価』とあります。

 つまり、この「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 200年版」は、動脈硬化性疾患の予防ガイドラインとあっても、混乱があるようですが、「主要危険因子」を念頭に作製されているといえます。

 それ故に、心血管死亡率を低下せせることの出来る「リスク別脂質管理目標値」、及び、「カテゴリーと管理目標値からみた治療指針」であかが、極めて、重要となります。

 ここでは、「主要危険因子」として取り扱います。

 今回は、大櫛グループの基準提示では、治療方針は取り上げずに、その治療基準を示しましたので、今回も、治療方針の提示は、省略です。

 「リスク別脂質管理目標値」は、以下の如くに示されています。

 前回示しました、大櫛グループによる「コレステロール治療ガイドライン 2006.03」との、その基準値の相違が注目です。

 ・ リスク別脂質管理目標値

 カテゴリー                  脂質管理目

         主要危険因子の数#    LDL−C#  HDL−C#  TG#

 I;低リスク群     0             <160    ≧40     <150

 II;中リスク群    1〜2           <140    ≧40     <150

 III;高リスク群     3以上          <120    ≧40     <150                           ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・     

    冠動脈疾患の既往あり          <100    ≧40     <150                                    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・     

 # LDL−C以外の主要冠危険因子の数、 LDL−C(LDL−コレステロール値、mg/dl)、 HDL−C(HDL−コレステロール値、mg/dl)、 TG(中性脂肪、mg/dl)

 # LDL−Cの主要冠危険因子は、以下の如くです

   ・加齢(男性≧45歳、女性≧55歳)、高血圧、糖尿病(耐糖能異常を含む)

   ・喫煙、冠動脈疾患の家族歴

   ・低HDL−コレステロール血症(<40mg/dl)

 以上、大櫛グループ基準との相違は、以下の如くです。

 ・ 冠動脈疾患の既往がある人でのLDL−Cが、100以下にコントロールする基準にあること。

 ・ LDL−Cは、男女別、年齢別による基準値に差がある。

 ・ 大櫛グループ基準は、低リスク、糖尿病患者と喫煙の有無、冠動脈疾患の既往者による基準値。

 ・ 一番の相違は、大櫛グループ基準では、リスクとは関係なく、LDL−Cは100以下にしない、血中総コレステロール値は、180mg/dl以下にはしないとあること。

 以上、今回の「リスク別脂質管理目標」にあっては、『冠動脈疾患既往のある人では、LDL−Cが、<100以下とあることです。

 その点に注目して、次回より、既に、取り上げてきました、「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版』での国内外の臨床成績から、LDL−C,及び、血中コレステロール値と治療成績での心血管死亡率に注目した検討を、国内外を含めて再整理してみます。

 海外の成績結果では、大櫛グループの治療基準が適しているようです。

 (Googleでは「低コレステロールが増す疾患・・コレステロールと能・2」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・植物エストロゲン・大豆イソフラボン・・2」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」』です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・44 <2007.8.9>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と心血管死亡・・大櫛グループの治療ガイドライン

 大櫛グループによる『コレステロール治療ガイドライン』では、心筋梗塞などの発症低リスク者、虚血性心疾患既往者、及び、糖尿病者にあっても、男女いづれであれ血中総コレステロール値は、180mg/dl以下、LDL−コレステロール値は、100mg/dlにはしないこととあります

 日本動脈硬化学会による「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」(協和企画)が提唱する「脂質異常症の管理目標」とは、相違があります。

 しかし、動脈硬化学会の、その本に取り上げられており、紹介をしてきましたように、心血管死亡率の低下が認められている大規模臨床試験では、大櫛グループの治療ガイドラインに沿った治療条件となっています

 そこで、「大櫛グループの提示する治療基準」と「脂質異常症の管理目標」との相違をハッキリするために、その基準の提示とします。

 今回は、大櫛グループの 『コレステロール治療ガイドライン 2006.03』です。

 大櫛陽一著「検査値と病気 間違いだらけの診断基準」(太田出版)のpp.176~178に『付録3』として取り上げられています。

 その概略は以下の如くです。

共同著者: 大櫛陽一、 奥山治美、 田中裕幸、 山門實

・ 心筋梗塞などの発症低リスク者のコレステロール低下薬の服用を検討すべき値

              総コレステロール値(mg/dl)

 年齢         男性       女性

 20〜24      220以上     220以上

 25〜29      230以上     230以上

 30〜34      240以上     240以上

 35〜39      250以上     250以上

 40〜44      260以上     260以上

 45〜49      260以上     270以上

 50歳以上     260以上     280以上           ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  注;「男女とも、血中総コレステロール値は、180mg/dl以下にしないこと」

            LDL−コレステロール値(mg/dl

 年齢         男性        女性

 20〜24      140以上     140以上

 25〜29      150以上     149以上

 30〜34      160以上     157以上

 35〜39      170以上     166以上

 40〜44      180以上     174以上

 45〜49      180以上     183以上

 50歳以上     180以上     190以上           ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  注;「男女共に、LDL−コレステロール値は、100mg/dl以下にしないこと」

・ 糖尿病患者での適正コレステロール値

            総コレステロール値(mg/dl)

            男性        女性

非喫煙者    180〜260     180〜280

喫煙者      180〜235    180〜280

            LDL−コレステロール値(mg/dl)

非喫煙者     100〜180    100〜190

喫煙者      100〜160    100〜190           ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 コレステロール値、LDL−コレステロール値のいづれにあっても、それぞれ、180以下、100以下とはしない条件にあります。

・ 虚血性心疾患既往症と家族性高コレステロール血症のある人の基準範囲

 「出来るだけ、総コレステロール値とLDL−コレステロール値を下げることが望ましい」とありますが、「但し、総コレステロール値を180mg/dl以下、LDL−コレステロール値を100mg/dlいかにしてはいけません」とあります。

 以上より、大櫛グループによる『コレステロール治療ガイドライン』では、性別、年齢階層別とリスク別に、その治療基準値を設定していることが判ります

 またリスクのない人、リスクのある心血管障害の既往があっても、血中総コレステロール値を180mg/dl以下に、及び、LDL−コレステロール値を100mg/dl以下にすることのないように、その治療基準が定められていることです

 (Googleでは「低コレステロールが増す疾患・・コレステロールと脳」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・ステロイドホルモン・・植物エストロゲン・・大豆イソフラボン」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・18』です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・43 <2007.8.8>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と心血管死亡・・海外の成績・・その8

 今回も、引き続き、「海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床成績」よりの成績です。

 今回は、試験名・LIPIDです。

 心筋梗塞の既往のある患者が、64%を占めています

 そして、スタチン系コレステロール低下薬を用いた、血中総コレステロール値(TCH,mg/dl)、及び、LDL−コレステロール値(LDL−C, mg/dl) のコントロールは、大櫛グループの治療基準に沿う治療法となっています

 つまり、課題は、心筋梗塞既往の患者では、TCH,及び、LDL−Cの厳しい低下治療が必要かどうかに注目です。

 その結果、心血管死亡率は、34%の低下を認めています

 既に、心筋梗塞の既往患者が多数を占める試験として、試験名・4SCAREを取り上げました。

 その内、4Sは、大櫛グループの治療基準に沿い、心血管死亡率も、42%の低下を認めています

 そこで、試験名・LIPID4S,及び、CAREと比較しながらの紹介とします。

 以下の如くのまとめとなります。

・試験名・LIPID4S,及び、CAREの対象患者情報

試験名  平均年齢   女性%  心筋梗塞既往%  糖尿病   試験期間(年)

LIPID    62      17       64         9      6.1   

4S      59      19      79          5      5.4    

CARE    59      14      100        14      5

・ LIPID4S,及び、CAREでのスタチン系コレステロール低下薬治療前後の TC,及び、LDL−C の変動(平均値)

試験名            TCH      LDL−C

LIPID    治療前    218       150

        治療後    179       112

4S      治療前    261       188

        治療後    196       123

CARE    治療前    209       139

        治療後    167        97 

臨床試験結果・・イベント抑制効果・・%低下率

  (ot ignificant    有効性無し

試験名               LIPID    4S     CARE

主要血管イベント         −24    −34    −24

脳卒中(致死的、非致死的)   −19    −30    −31

心血管死亡             −34    ー42     NS

総死亡                −22    −30     NS

 以上の結果より、LIPIDは、治療によって、TCHが、179、LDL−Cが、112と大櫛グループの治療基準に添った治療が行われたと言って良い条件にあります

 その点、4Sと同様の傾向と言えます。

 一方のCAREは、TCH=167,LDL−C=97と、大櫛グループ基準で言う、TCH=180以下、LDL−C=100以下には下げないとの値より低下させています。

 その結果、LIPID,及び、4Sでは、心血管死亡の低下が認められていますが、CAREでは、NSであり、心血管死亡の低下は認められなかったとなります。

 つまり、心筋梗塞の既往がある患者対象にあっても、TCH,及び、LDL−Cは、それぞれ、180以下、100以下としないとの大櫛グループによる治療基準を支持する結果となっています

 (Googleでは「低コレステロールが増す疾患・・BMI・・3」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・ステロイドホルモン・・11・・イソフラボン」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・17』です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・42 <2007.8.7>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と海外の成績・・その7

 前回からの続きとします。

 日本動脈硬化学会による『動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版』(協和企画)に取り上げられています(pp.40~43)に取り上げ紹介されています、わが国や海外のスタチン系コレステロール低下薬による臨床成績を紹介してきました。

 今回は、「海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床成績」の内、試験名・AFCAPS/TexCAPS(AFCAPS/)CARDSを紹介します。

 いずれの試験にも、心筋梗塞の既往のある患者は、含まれたいません

 CARDSでは、糖尿病のある人が100%を占めている特徴があります。

 しかし、CARDSでは、肝心の心血管死亡のデーターが、示されていことが問題です

 注目は、AFCAPS/で、既に取り上げました、試験名・WOSCOPSの場合と同様に血中コレステロール値(TC,mg/dl)、及び、LDL−コレステロール値(LDL−C, mg/dl)共に、大櫛グループ基準に適う治療法レベルにコントロールされていることです。

 以下の如き、まとめです。

・ 試験名・AFCAPS/CARDSでの対象患者情報

試験名   平均年齢 女性% 心筋梗塞既往%  糖尿病%  試験期間(年)

AFCAPS/   58    15       0        2   5.2

CARDS    61    32       0       100   3.9 

 ・ AFCAPS/ とCARDSでのスタチン系コレステロール低下薬での血中コレステロール値(TC)、及び、LDL−コレステロール値(LDL−C,mg/dl);(平均値を示す)

試験名               TCH     LDL−C

AFCAPS/   治療前     221      150

           治療後    184       115

CARDS     治療前     207       159

          治療後     118        82

臨床試験結果・・・イベント抑制効果・・・%低下率

   (ot ignificant   有効性無し

  試験名             AFCAPS/    CARDS

主要血管イベント         −37         −37

脳卒中(致死的、非致死的)   データ無し      −48

心血管死亡             −32       データ無し

総死亡                NS         NS

 AFCAPS/では、TCは、184、 LDL−Cは、115との治療後のレベルに保ち、大櫛グループの治療基準として主張する、それぞれ、TCは180以下、LDL−Cは、100以下には下げないレベルにあります

 その点、既に取り上げましたように、試験名・WOSCOPS、4Sと同様の大櫛グループ基準に適うものです

 心血管死亡死亡率ではAFCAPS/では、32%の低下が認められています

 しかし、CARDSでは、何故か、肝心の心血管死亡率ノデータは、示されていません

 以上の結果は、スタチン系コレステロール低下薬による治療にあって、心血管死亡率の低下が得られるためには、大櫛グループ基準が指摘しているレベルに、TC,及び、LDL−Cを維持するとの主張を支持するものです

 (Googleでは「低コレステロールが増す疾患・・・BMI・・2」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・ステロイドホルモン・・10・・植物エストロゲン・2」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の『こころ』・・16』です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・41 <2007.8.6>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と海外の成績・・その6

 前回からの続きです。

 今回は、試験名・HPSとPROSPERを同時に、比較しながら検討したいと思います。

 HPSとPROSPERでの対象となった患者に相違があります。

 以下に、とします。

 HPSでは、心筋梗塞の既往のある男性が多い傾向がありPROSPERでは、心筋梗塞の既往者は少なく、女性の占める割合が高いと言えます

・ 試験名・HPSとPROSPERでの対象患者条件

 試験名    平均年齢  女性%  心筋梗塞の既往% 糖尿病%   試験期間(年)

 HPS      不明     25       41         29       5 

 PROSPER  75      52      13          11       3.2                           

・ HPSとPROSPERでのスタチン系コレステロール低下薬治療前後での血中総コレステロール値(TC,mg/dl)、LDL−コレステロール値( LDL−C、mg/dl); (平均値を示す)

試験名              TCH       LDL−C

 HPS       治療前    226        130

           治療後    不明         89

 PROSPER   治療前    220        147

           治療後    不明         98

臨床試験結果・・・イベント抑制効果・・・%低下率

      ( NS; ot ignificant   有効性無し

   試験名               HPS     PROSPER

  主要心血管イベント        −27       −19 

  脳卒中(致死的、非致死的)   −25        NS

  心血管死亡             −17        NS      

  総死亡                −13        NS

  以上より、HPSでは、平均年齢は不明であり、一方のPROSPERでは、平均年齢が75歳と高齢者が対象の治療試験と言えます。

 また、HPSでは、心筋梗塞の既往がある男性患者が治療対象となっていますが、PROSPERでは、逆の傾向を示し、女性が多く、心筋梗塞の既往が少ない患者対象となっていると判ります。

 その結果としての臨床成績では、対照的となっています。

 つまり、HPSでは、主要心血管イベント、及び、心血管死亡は、治療の有効性を示しています。

 しかし、PROSPERでは、心血管死亡の低下は、NSで、有効性無しとなっています。

 前回取り上げました、試験名・ALLHAT−LLAでは、心筋梗塞の既往はない女性が49%を占める患者が対象となっていますが、主要血管イベント、及び、心血管死亡も、NSで、有効性無しとの結果でした。

スタチン系コレステロール低下薬の投与によって、LDL−Cは、100mg/dl以下にコントロールされています。

 つまり、試験名・ALLHAT−LLT,及び、今回のPROSPERの結果は、以下の事実を示します。

 高齢女性では、スタチン系コレステロール低下薬を用いても、心血管死亡率の低下につながらないと言えます。

 この事実は、既に、取り上げましたように、わが国の「積極的脂質低下療法を行った代表的な臨床試験」での、試験名・IDEALでは、平均年齢62歳で女性が81%を占める試験があります。

そのIDEALにあっては、心血管死亡、及び、主要心血管イベントの抑制には、NSで、有効性は認められていません。

 また、「わが国における代表的な大規模臨床試験」での、平均年齢・58歳で、女性患者が、68%を占めている試験名・MEGAでも、心血管死亡の低下につながらない結果と一致しています。

 以上より、更年期以後の女性にあっては、特別の理由がなければ、血中コレステロール値、及び、LDL−コレステロール値を下げる対象では無いといえます

 (Googleでは「低コレステロールが増す疾患・・・BMI」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・ステロイドホルモン・・9・・植物エストロゲン」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・16』です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・40 <2007.8.3>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と海外の成績・・その5

 前回からの続きです。

 今回は前回の試験名・ASCOT−LLAと同様の患者、及び、血中総コレステロール値(TCH,mg/dl)とLDL−コレステロール値(LDL−C,mg/dl)をスタチン系コレステロール低下薬で治療した場合の成績です。

 試験名・ALLHAT−LLTについてです。

 注目は、心血管イベント、心血管死亡率にあって、大櫛グループの治療基準に沿う、既に取り上げました、試験名・WOSCOPSの場合の如く、主要心血管イベントと心血管死亡の低下となるか

 或いは、前回のASCOT−LLAの如く、ストロングな低下療法の場合の如くの成績になるかの判定です。

・ 試験名・ALLHAT−LLA,ASCOT−LLA,WASCOPSでの、治療前後でのTC,LDL−Cの比較と主要心血管イベント、心血管死亡成績結果

 (NS; ot ignicicant  有効性無し)

 試験名               TC     LDL−C   主要心血管イベント  心血管死亡   

 ALLHAT−LLT  治療前   224     146         NS           NS

             治療後    184     105

 ASCOT−LLA  治療前    213     131         −36          NS

             治療後     163     90 

 WOSCOPS    治療前    272    192         −32          −32                                         

             治療後    218    142

 以上のまとめより、今回のALLHAT−LLTとASCOT−LLAのように、大櫛グループの治療基準より、ストロングな治療法では、心血管死亡の減少結果は得られていないと判ります

 ALLHAT−LLTで、主要心血管イベントの低下結果が得られていないのは、以下に、まとめますように、試験期間が一年長いことが関与している可能性があります。

 試験名・ALLHAT−LLTのまとめは、以下の如くです。

 ・ 対象となった患者は、女性は、49%、平均年齢は66歳。

  心筋梗塞の既往のある人は、0%、糖尿病は35%でした。

  試験結果は、4.8年で、2002年の発表報告です

 ・ 試験開始前と治療後のTCH,及び、LDL−Cの、それぞれの平均値は、既に、上述した如くです

 ・ 臨床試験結果・・・イベント抑制効果・・・%低下率

      (NS; ot ignicicant  有効性無し)

    主要血管イベント          NS

    脳卒中(致死的、非致死的)   NS

    心血管死亡              NS

    総死亡                 NS                ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以上、試験名・ALLHAT−LLTでは、TC184,LDL−C105と、ASCOT−LLA同様、大櫛グループの治療基準のTCは180以下、LDL−Cは100以下にはしないとの値のレベルに、スタチン系コレステロール低下薬によって、降下させています。

 試験名・WOSCOPSでは、TCは218、LDL−Cは142と大櫛グループの治療基準に適した治療では、心血管死亡の低下が得られていることは、TC,LDL−Cのいづれも、下げ過ぎは良くないとの主張を支持しています。

 次回は、試験名・PROSPER、HPSをとりあげて、心筋梗塞の既往や女性参加者数との関係を検討です。

 (Googleブログでは「低コレステロールが増す疾患・・HDL−コレステロール・・5」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・ステロイドホルモン・・8・・テストステロン・2」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・15』です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・39 <2007.8.2>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と海外の臨床成績・・その4

 前回からの続けた海外の臨床成績です。

 今回は、前回の試験名・WOSCOPSと同様に、心筋梗塞の既往症患者は含まれておらず、リスクカテゴリーが類似と言える試験名・ASCOT−LLAを取り上げます。

 WOSCOPSに比して、ASCOT−LLAでは、血中総コレステロール値(TCH,mg/dl),及び、LDL−コレステロール値(LDL−C,mg/dl)を、スタチン系コレステロール低下薬を用いて、日本基準的治療を行っています。

・ 両試験で、スタチン系コレステロール低下薬治療の前後でのTC,及び、LDL−Cの値を比較、相違を検討するために、以下の如く表示します

                    TC      LDL−C

WOSCOPS    治療前    272      192

            治療後    218      142

ASCOT−LLA  治療前    213      131

            治療後   163       90 

 ・ 両試験での主要血管イベント、心血管死亡率抑制効果の比較

     (NS; ot ignificant・・ 有用性無し

            主要心血管イベント   心血管死亡率

WOSCOPS      −32           −32

ASCOT−LLA    ー36             NS

 つまり、WOSCOPSでは心血管死亡低下が得られますが、ASCOT−LLAでは、低下しなかったのです

 TCやLDL−Cは、大櫛グループの治療ガイドラインで提言しているように、TCは、180にはしない、LDL−Cは、100以下にはしないとの基準が有利な結果といえます。

 試験名・ASCOT−LLAは、以下の如くのまとめです

 ・ 対象となった患者は、女性は、19%、平均年齢は、63歳。

  心筋梗塞の既往がある人は、0%、糖尿病は25%でした。

  試験結果は、3.3年で、2003年の発表報告です

 ・ 試験開始前と治療後のTCH,及び、LDL−Cの、それぞれの平均値は、既に、上述した如くです。

 ・ 臨床試験結果・・・イベント抑制効果・・・%低下率

      NS; ot ignificant  有効性無し

    主要血管イベント         −36

    脳卒中(致死的、非致死的)  −27

    心血管死亡             NS

    総死亡                NS              ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以上、試験名・ASCOT−LLAが、前回取り上げた、試験名・WOSCOPSより、有益性が認められたのは、脳卒中(致死的、非致死的)で、27%の低下が認められたことです(WOSCOPSでは、NS)

 TC,LDL−Cは、低下させれば、心血管死亡を抑制できるとは言えてないと判ります。

 次回は、ASCOT−LLAと類似条件の試験名・ALLHAT−LLAを取り上げての比較とします。

 (Googleでは、 「低コレステロールが増す疾患・・HDL−コレステロール・・4」です)

 (楽天、ミクシイでは、 「素肌美障害とコレステロール代謝・・ステロイドホルモン・・7・テストステロン」です)

 (はてな日記では、 『オタピー茶の湯; 日常茶の「こころ」・・14』です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・38 <2007.8.1>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と海外の臨床成績・・その3

 前回に引き続きです。

 前回までは、心筋梗塞の既往のある人達が、ほとんどのを占めている場合の大規模臨床試験成績でした。

 加えて、血中総コレステロール値(TCH、mg/dl)、及び、LDL−コレステロール値(LDL−C、mg/dl)値が、低くコントロールされた試験名・CAREでは、心血管死亡率の低下は認められなかったのですが、試験名・4Sでは、大櫛グループ基準に適合するようにコントロールされて、心血管死亡率の低下を有意に認めています

 逆に、『動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版』の「リスク別管理目標値」のカテゴリーにあって、二次予防の脂質管理目標値のコントロールに試験名・CAREでは、心血管死亡率の低下は認められなかったと言うことです

 今回は、上述の「リスク別管理目標値」の一次予防の内でも、カテゴリーが、I(低リスク群)、或いは、II(中リスク群)が大部分を占める患者群が対象の試験を取り上げたいと思います。

 試験名・WOSCOPSです。

 スタチン系コレステロール低下薬によって、TCHは、272から218に低下、LDL−Cは、192から142に低下させた、高値から緩やかなコントロールをした試験です(値は平均値を示す)。

 その結果主要心血管イベント、心血管死亡率低下のいずれも、認められています

 試験名・WOSCOPSのまとめは、以下の如くです。

 ・ 対象となった患者は、女性は0%、平均年齢は、55歳。

  心筋梗塞の既往がある人は、0%、糖尿病は1%でした。

  試験結果は、4.9年で、1995年の発表報告です

 ・ 試験開始前と治療後の血中総コレステロール値(TCH,mg/dl), LDL-コレステロール値(LDL−C,mg/dl)は以下の如くでした(平均値)

                TCH    LDL−C

   治療開始前      272     192

   治療後         218     142              ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・ 臨床試験結果・・・イベント抑制効果・・・%低下率

       NS; ot ignificant  有効性無し

    主要血管イベント         −32

    脳卒中(致死的、非致死的)    NS

    心血管死亡             −32

    総死亡               −22             ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以上、試験名・WOSCOPSでは、既に取り上げましたように、試験名・4S同様に、主要血管イベントのみならず、心血管死亡、総死亡のいずれも、低下させています

 つまり、両試験とも、緩やかなTCHとLDL−Cのコントロールをした試験です

 試験名・CAREでは、厳しいTCHとLDL−Cの低下したコントロールをした試験ですが、心血管死亡、総死亡は、NSで、低下を認めていません。

 次回は、試験名・WOSCOPSとリスクカテゴリーが、同程度の患者群に、試験名・CAREと同程度の厳しいTCHとLDL−Cを低下したコントロールをした試験で、心血管死亡、総死亡が、どのような結果となるかを取り上げます

 (Googleでは「低コレステロールが増す疾患・・HDL−コレステロール・・3」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・ステロイドホルモン・・6です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・14』です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・37 <2007.7.31>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と海外の臨床成績・・その2

 前回からの続きです。

 今回は、心筋梗塞の既往のある患者が、79%を占める試験名・4Sを取り上げます。

 前回の試験名・CAREでは、心筋梗塞の既往者が、100%でしたが、コレステロール低下薬による治療によって、コレステロール値(TCH,mg/dl)は167に低下、LDL−コレステロール値(LDL−C,mg/dl)は97に低下となっています。

 それぞれのは、大櫛グループが、TCHは、180以下にしない、LDL−Cは、100以下にしないとの提言する基準値より下げていると判ります

 その結果として、試験名・CAREでは、主要心血管イベントは、24%の低下は認められましたが心血管死亡は、NSで、有意差ある死亡率の低下は認められていません

 それに対して、今回の試験名・4Sでは、以下の表に示しますように、大櫛グループ基準の言うTCHは180以下、LDL−Cは100以下にすることなく、それぞれ、196、123にコントロールしています

 そして、注目すべきは、試験名・CAREでは認められなかった、心血管死亡率の低下が、試験名・4Sでは、42%の低下を認めている事実です

 試験名・4Sのまとめは、以下の如くです。

 ・ 対象となった患者は、女性が19%を占め、平均年齢は59歳でした

 心筋梗塞の既往がある人は、79%を占め、糖尿病は5%でした

 試験期間は、5.4年で、1994年に発表された報告です。

 ・ 試験開始前と治療後の血中総コレステロール値(TCH、mg/dl),LDL−コレステロール値(LDL−C,mg/dl)は以下の如くでした(平均値)

              TCH     LDL−C

  治療開始前     261     188

  治療後        196     123                ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・ 臨床試験結果・・・イベント抑制効果・・・%低下率

    主要血管イベント         −34

    脳卒中(致死的、非致死的)   −30

    心血管死亡             −42

    総死亡                −30             ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  試験名・CAREでは、心血管死亡率は、NS(Not Significant、有意差無し)でしたが、今回の試験名・4Sでは、42%の減少が、注目です

 我が国でのスタチン系コレステロール低下薬による試験成績では、心疾患死亡率低下は認められていないのです

 (Googleブログでは「低コレステロールが増す疾患・・HDL−コレステロール・・2」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・ステロイドホルモン・・4」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・13』です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・36 <2007.7.30>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子 ・・スタチン系コレステロール低下薬と海外の臨床成績・・その1

 「我が国における代表的な大規模臨床成績」を「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」(協和企画)より紹介してきました。

 我が国では、スタチン系脂質低下薬のみでは、心血管死亡率の低下が得られていません

 そこで、上記、2007年版に取り上げられています「海外におけるスタチンを用いた代表的な大規模臨床試験」から紹介します。

 まず、心筋梗塞の既往がある患者が100%を占める臨床試験名・CAREを取り上げます。

 その結果は、主要心血管イベントは、24%の減少が得られましたが、心血管死亡率、及び、総死亡の有効な低下は認められてはいません。

 ・ 対象となった患者は、女性が14%を占め、平均年齢は59歳でした

 心筋梗塞の既往がある人が、100%を占め、糖尿病は14%でした

 試験期間は、5年で、1996年に発表された報告です。

 ・ 試験開始前と治療後の血中総コレステロール値(TCH,mg/dl),LDLーコレステロール値(LDL−C,mg/dl)は、以下の如くでした

              TCH       LDL−C

  治療開始前     209       139

  治療後        167        97                               ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・ 臨床試験結果・・・イベント抑制効果・・・%低下率

    NSは、 ot  ignificant・・・有意差無しの判定

   主要血管イベント         −24

   脳卒中(致死的、非致死的)   ー31

   心血管死亡              NS

   総死亡                 NS                    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以上、試験名・CAREでは、全ての対象となった患者に、心筋梗塞の既往がある場合の治療成績です

 ・ 治療開始前のTCは209、LDL−Cは139と、いづれも、低いレベルから、治療がスタートしていることから、既に、他のスタチン系薬剤の治療を用いていた可能性が高いと言えます。

 つまり、何らかの前治療が行われていた患者が対象となっているとなりますから、結果の解釈は複雑になります。

 ・ その結果として、主要心血管イベントは、24%の減少

   脳卒中は、31%の減少を認めています。

  しかし、肝心の心血管死亡は、NSで、有効性は無かったとなります

 このCAREでの試験結果は、TCは167、LDL−Cは97と強力な低下によっても、心血管死亡率の低下には結びついていないとなります

 (Googleブログでは「低コレステロールが増す疾患・・HDL−コレステロール・・33」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・ステロイドホルモン・・3」です)

 (はてなブログでは『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」』です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・35 <2007.7.27>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下療法と臨床成績・・その4

 「我が国における代表的な大規模臨床試験」の続きです。

 今回は、試験名・JELISについてとします。

 JELIS試験は、スタチン系コレステロール低下薬の有効性を検討したものではありません

 スタチン系薬剤を飲んでいる人に、n−3系の不飽和脂肪酸(オメガ3系脂肪酸)のエイコサペンタエン酸(EPA)投与の有無によって、心血管イベントや心血管死亡率について、検討したものです

 つまり、エイコサペンタエン酸(EPA)の心血管疾患への有効性検討と言えます。

 EPAの一日摂取量は、1.8グラムでした。

 その結果として、従来のスタチン系薬剤投与では、心血管死亡率の低下は認められてはいませんでしたが、このJELIS試験では、−24%の心血管死亡率の低下が認められていると言うことです。

 スタチン系薬剤だけでは、心血管死亡率の低下は認められていなかったのですが、EPAによって、その低下があらわれたとなります。

 ・ 対象となった患者は、女性が68%を占め、平均年齢は、61歳でした

 心筋梗塞の既往がある人は、20%あり、糖尿病は、16%でした。

 試験期間は、4.6年で、2005年に発表された報告です。

 ・ 試験開始前と治療後の血中総コレステロール値(TCH,mg/dl)LDL−コレステロール値(LDL−C,mg/dl)は、以下の如くでした。

             TCH     LDL−C

 治療開始前     275      182

 治療後        223      137                  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  ・ 臨床試験結果・・・イベント抑制効果・・・%低下率

     NSは、Not  Significant・・・有意差無しの判定

     主要血管イベント          −19

     脳卒中(致死的、非致死的)    NS

     心血管死亡             −24

     総死亡                 NS               ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以上、JELIS試験では、今まで取り上げてきました、我が国の代表的なスタチン系薬剤投与試験では得られていなかった心血管死亡率を、24%低下させることが出来たということです

 更に、注目すべきは、TCHとLDL−Cが、紹介してきましたKLIS,PATE,MEGA試験に比して、治療開始前の値が高い症例群だということです

 また、心筋梗塞の既往症がある人が、20%を占めています。

 平均年齢、糖尿病に加えて、他の危険因子があり、「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」が示すリスク別脂質管理目標値が、カテゴリーとして、高リスク群IIIの人が多くを占めていると想定されます

 つまり、LDL−Cは、120mg/dl以下に管理すべき対象患者であったとなります

 しかし、LDL−Cは、治療開始前が、182mg/dlと高い上に、治療後も、120mg/dl以下ではなく、137mg/dlと、上述のどの試験よりも高値となっています。

 コレステロール値についても、同様で、275mg/dlと高値からのスタートであり、治療後の値も、223mg/dlと、イワユル、想定されているコレステロール値・220mg/dlより高値にしか低下していません。

 つまり、コレステロール値、LDL−コレステロール値のいづれも、高値群から治療を開始して、治療後も、リスク管理地より高めにあっても、EPAの1.8グラムが、主要心血管イベントのみならず、他の試験では得られなかった心疾患死亡率の低下が得られたのです

 すでに何回もGoogleで取り上げていますように大櫛グループの基準によるコレステロール値、LDL−コレステロール値が検討に値する事実だと思います

 スタチン系薬剤を投与することなく、EPAのみの投与試験が、如何なる結果となるか、大変興味があります

 EPA投与のみで、心疾患死亡率の低下が得られる!?

 (Googleでは「低コレステロールが増す疾患・・年齢別・性別のコレステロール値の提言・・33」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・ステロイドホルモン・・3」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・12』です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・34 <2007.7.26>

動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下療法と臨床成績・・その3

 前回に続く、「我が国における代表的な大規模臨床試験」(pp.40〜41)からの紹介です。

 今回は、MEGAと名づけられた試験成績。

 試験名・MEGAは、症例数が、前回の10ぐらい多い試験です。

 MEGA試験では、イベント抑制効果で、主要心血管イベントの低下が認められた初の無作為大規模臨床試験(2005年発表)として、注目された試験と紹介されています。

 しかしながら心血管死亡率の低下は認められてはいませんでした

 心血管イベントの低下は認められても、死亡率の低下するほどの効果無しだったのです

 ・ 対象となった患者は、女性が68%で、平均年齢は58歳でした

 心筋梗塞の既往がある人は、0%でした。

 糖尿病は、21%含まれていました。

 試験期間は、5.3年で、2005年に発表された報告です。

 ・ 試験開始前と治療後の血中コレステロール値(TCH、mg/dl), LDLーコレステロール値(LDL−C,mg/dl)は、以下の如くでした。

              TCH       LDL−C
  
   治療開始前    243        157

   治療後       215        128
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・ 臨床試験結果・・・イベント抑制効果・・・%低下率

    NSは、 ot Significant・・有意差無しの判定


    主要心血管イベント        ー33

    脳卒中(致死的、非致死的)    NS

    心血管死亡              NS

    総死亡                 NS  
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   以上より、主要心血管イベントは、−33%の減少を認めています

   しかし、心血管死亡は、 NSとあります。

 まとめますと、心血管による症状発生の抑制は、−33%と低下させることは出来ましたが、心血管病により死亡率の抑制には、スタチン系薬剤投与による治療は有効との結果は得られなかったとなります。

 既に取り上げました、試験名・PROVE−T, TNTの成績にあっても、心血管による症状発生の抑制には、それぞれ、−16%、−22%と低下を認めていますが、心血管による死亡率の有効な低下が得られていないと同様の結果と言えます。

 今回のMEGA試験の対象となった患者群は、PROVE−T,TNT試験での対象患者より、『リスク別脂質管理目標値』の「カテゴリー」で判定すると、「リスク」の低い患者群となっています。

 加えて、女性が、68%で、平均年齢が58歳と、更に、低リスク患者が、治療の対象となっています。

 問題は、スタチン系コレステロール低下薬投与によって、心血管死亡の低下に結びついていないことにあります

 つまり、スタチン系コレステロール低下薬投与の対象とすべきではない患者が、多数、含まれていると判定されるのです。

 (Googleブログでは、「低コレステロールが増す疾患・・年齢別・性別のコレステロール & LDL−コレステロール値の提言・・32」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・ステロイドホルモン・・その2」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯ノ『こころ』・・11』です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・33 <2007.7.25>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下療法と臨床成績・・その2

 「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」の「我が国における代表的な大規模臨床試験」(pp.40〜41)からの紹介の続きです。

 今回は、PATEと名づけられた試験です。

 PATE試験は、症例数が、治療例331名、対照群が334名と少ない上に、対照群には低用量のスタチン系薬剤を投与しています。

 また、他の試験が対照群でも1500名以上であるのに中途半端な大規模臨床試験と言えます。

 参考までに、紹介とします。

 ・ 対象となった患者は、女性が79%で、平均年齢が73歳です

 心筋梗塞の既往がある人は、3%

 糖尿病は、30%含まれていました。

 試験期間は、3.9年で、2001年に発表された報告です。

 ・ 治療開始前と治療後の血中総コレステロール値(TCH,mg/dl), LDLーコレステロール値(LDL−C,mg/dl)は、以下の如くでした

            TCH     LDL−C

 治療開始前    253      166

 治療後       209      125          
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・ 臨床結果 ・・・イベント抑制効果・・%低下率

    NSは、ot ignificant・・有意差無しの判定

    NAは、ot vailable・・判定できるデータ無し

     主要心血管イベント        NS

     脳卒中(致死的、非致死的)   NA

     心血管死亡             NA

     総死亡               NS           ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

以上より、試験名・PATEは、少人数、変則的対照群であり、女性が、大多数の79%を占める試験結果です。

 参考的意味での検討です。

 スタチン系薬剤投与によるTCHやLDL−Cの低下は認められても主要心血管イベントの低下には、NSで、有効な治療法となっていない点は、前回の男性・100%の試験名・KLISと同様の結果を示したと言えます

 (Googleブログでは「低コレステロールが増す疾患・・年齢・性別のコレステロール & LDL−コレステロール基準値の提言・・31」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・ステロイドホルモン」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・11』です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・32 <2007.7.24>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下療法と臨床成績・・その1

 日本動脈硬化学会発行の「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」(協和企画)に取り上げられているスタチン系コレステロール低下薬による臨床試験の治療効果成績が示されています。

 既に、「積極的脂質低下療法を行った代表的な臨床試験」については、取り上げ、紹介しました。

 更に、国内外の成績についても、取り上げられていますので、紹介を続けたいと思います。

 「我が国における代表的な大規模臨床試験」(pp.40~41)からです。

 試験名・KLISからの紹介です。

 ・ 対象となった患者は、男性100%で、平均年齢58歳です。

 心筋梗塞の既往症がある人は含まれておらず、0%でした。

 糖尿病は、23%含まれていました。

 試験期間は、5年で、2000年に発表されと報告です。

 ・ 治療開始前と治療後の血中総コレステロール値(TCH、mg/dl)、LDL−コレステロール値(LDLーC、mg/dl)は、以下の如くでした

            TCH      LDL−C

  治療開始前    254      169

 治療後       215      132            ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  ・ 臨床結果 ・・ イベント抑制効果・・%低下率           

     NSは、ot ignificant・・有意差無しの判定

  主要心血管イベント         NS

  脳卒中(致死的、非致死的)    NS

  心血管死亡              NS

  総死亡                 NS               ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以上より、男性100%を対象としたスタチン系薬剤投与によるコレステロール値(TCH)、LDL−コレステロール値(LDL−C)の低下療法が、主要心血管イベントのみならず、心血管死亡の低下には、有効に聞いていなかったことを示す結果となっています。

 心血管病の少ない女性にあっての81%が女性が占める臨床試験報告・IDEALについて、既に、取り上げましたが、この臨床試験報告・KLISにあっては、心血管病が多めの男性にあっても、リスク別脂質管理目標が低い患者にあっては、主要心血管イベントにおいてすら、有効性なしとなります

 (Googleブログでは「低コレステロールが増す疾患・・性別・年齢別コレステロール & LDL−コレステロール管理値の提言・・30」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・胆汁酸・その3」です)

 (はてな日記では、『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・10』です)      

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・31 <2007.7.23>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・血中総コレステロール値やLDL−コレステロール値の丸めではニードに答えられない・・その5

 日本動脈硬化学会による「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版」(協和企画)に取り上げられている「積極的脂質低下療法を行った代表的な臨床試験」のIDEAL、PROVE−IT、TNT試験について紹介してきました。

 ・ IDEAL試験では、女性が81%を占め、平均年齢が62歳と更年期以後の女性が多くを占めているとわかります

 心筋梗塞の既往がある人は17%、糖尿病は12%。

 LDL−コレステロール値が、グループによって、その平均が121mg/dl, 122mg/dlで、積極的なスタチン系コレステロール降下薬療法を行った代表的な試験となっている事実は、日本動脈硬化学会の定める2007年版による「リスク別脂質管理目標値」で判断すれば、カテゴリーとして、一次予防での「高リスク群のIII」以上で、二次予防のカテゴリー「冠動脈疾患の既往がある」患者対象での成績と言えます。

 その結果として、主要心血管イベント、脳卒中(致死的、非致死的)、心血管死亡、総死亡のいずれのイベントについても、NS(Not Significant)であったのは、有効性が無かったと言うことになります。

 つまり、既に、取り上げていますように、女性では、高コレステロール、高LDL−コレステロール共に、基本的には、心配は無く、低コレステロール、低LDL−コレステロールの危険が高いとの主張を支持する事実です

 ・ PROVE−IT試験では、逆に、男性が78%を占めています(平均年齢58歳)

 心筋梗塞の既往がある人が、100%を占めているのです(糖尿病18%)。

 つまり、心筋梗塞治療として、モットも期待される患者が対象となっていることになります。

 治療前のLDL−コレステロール値は、二グループとも、106mg/dlでした。

 治療後のLDL−コレステロール値は、グループによって、95mg/dl と 62%mg/dlでした。

 「リスク別脂質管理目標値」基準での二次予防対象のカテゴリーとなりますから、LDL−コレステロール値が<100mg/dl の「脂質管理目標値」となり、治療は適正に行われたと言えます。

 しかしながら、治療の有効性を示すイベント抑制効果の判定では、主要心血管イベントはー16%の低下率となりましたが、心血管死亡率、脳卒中(致死的、非致死的)率、総死亡率のいずれの判定も、NSであり、治療の有効性はなかったことになります

 今回の「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」による改定は、五年前の「動脈硬化性疾患診療ガイドライン 2002年版」で示された脂質基準とは、基本的には変わっていません

 つまり、病名を「高脂血症」から、「脂質異常症」と変えた以外は「血清脂質」の基準値、「管理目標値」は踏襲しています。

 今回紹介しています「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」に示されているスタチン系コレステロール低下薬投与の臨床成績には、外国の試験成績も、取り上げられています。

 その試験結果では、主要心血管イベントのみならず、心血管死亡率、総死亡率が低下している成績が少なからずあります

 我が国では、心血管死亡率を低下された成績はありません。

 その理由は、何故かと検討する必要があります。

 改定されたのは、病名だけとコレステロール値を、前回の2002年版より、よりハッキリさせたぐらいでは、治療効果の肝とも言うべき、心血管死亡率低下には結びつかないのではと思うのです。

 我がGoogleブログ「低コレステロールが発病を増す疾患・・28」に取り上げましたように、大櫛陽一教授の指摘は重要と思います。

 次回からも、「2007年版」に示されています臨床試験成績について、国内外の結果を紹介しましょう。

 (Googleブログでは「低コレステロールが増す疾患・・29」です)

 (楽天ブログ、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・胆汁酸・その2」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・9』です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・30 <2007.7.20>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・血中総コレステロール値やLDL−コレステロール値の丸め値では、ニードに答えられない・・その4

 前々回、前回からの続きです。

 今回は、試験名・TNTについての紹介とします。

 対象者は、平均年齢61歳、女性は19%を占めています(IDEAL試験では、女性・81%、PROVE−IT・22%)。

 前回のPROVE−ITでは、心筋梗塞の既往がある人が100%を占めていましたが、TNTでは、58%となっています(IDEAL・17%)。

 糖尿病は、15%(IDEAL・12%、PROVE−IT)に認めれています。

 試験期間は、4.9年で、2005年に発表された結果です。

 今回のTNT試験の特色は、治療前のLDL−コレステロール値の平均が、158mg/dlと、既に取り上げました、LDEAL(122)やPROVE−IT(106)より、高値の患者が対象となっています。

 スタチン系薬剤治療によって、それぞれのLDL−コレステロール値の平均は、158mg/dlから、101mg/dlと77mg/dlへと低下を認めています。

 以下の如くの結果でした。

 治療に伴なっての相対危険度で示すイベントの抑制効果を%で示します。

 但し、NSは、ot ignificantを意味して、有効性を見出せなかったことを示すものです。

 ・ 主要心血管イベントの抑制低下率は、−22%に認められています。 しかしながら、心血管死亡での請うかわ認められず、NSに終わっています

  つまり、心血管イベントによる死亡率を減らす効果は無いことを意味します

 ・ 脳卒中(致死的、非致死的を含む)では、−25%のイベント低下を示しています。

  IDEAL,PROVE−ITでは認められていなかった効果です。

  但し、致死的、及び、非致死的を混合していますから、致死的効果を示したかは、不明です。

 ・ 総死亡率の低下は、NSで、効果無しとなります

 以上、主要心血管イベントの発症低下は、心筋梗塞既往者が100%を占めたPROVE−ITのー16%より低下を示したものの、心血管死亡を抑制するほどの治療効果は無しと 言う結果です。

 つまり、スタチン系薬剤投与によって、LDL−コレステロール値を低下させても、心疾患死亡を減らせないとなります

 日本のリスク管理目標値の改定は、マダマダ、必要だと言えます(Googleブログ;「低コレステロールが増す疾患・・28を参照)。

 (Googleブログでは「低コレステロールが増す疾患・・高齢化と血中コレステロール値、LDL−コレステロール値と心血管病・・28」です)

 (楽天ブログ、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・胆汁酸」です)

 (はてな日記では、『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」』です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・29 <2007.7.19>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・血中総コレステロール値やLDL−コレステロール値では、ニードに答えられない・・その3

 前回からの続きです。

 今回は、試験名をPROVE−ITについてとします。

 対象者は、平均は58歳女性は22%を占めていました。

 特色は、全症例で、心筋梗塞の既往がある人が対象患者となっています(つまり、100%心筋梗塞の前歴のある人ばかり)

 糖尿病患者は18%を占めていました。

 試験期間は、2年で、発表されたのは2004年です。

 以下の如くの結果でした。

 治療開始前のLDL−コレステロール値(mg/dl)の平均値は、106、治療後はの平均値は、95でした。

 治療に伴なっての相対危険度で示すイベントの抑制効果を%低下率で示します。

 但し、NSは、Not Significantを意味し、有効性を見出せなかったことを示すものです。

 ・主要心血管イベントの抑制低下率がー16%認められました。 しかし、肝心の心血管死亡の低下は、NS,つまり、有効性は無しだったのです

 ・脳卒中(致死的、非致死的を含めて)の抑制低下率は、NSで、有効性は無しとの結果でした

 ・総死亡率の低下率は、NS、つまり、死亡率の低下抑制も無しとなります

 以上より、コレステロールやLDL−コレステロール値の低下療法としての積極的なスタチン系薬剤の投与が、心血管死亡も含めて、有効性が乏しいことを示す結果となっています。

 心筋梗塞の既往のある患者管理にとってのコレステロール、LDL−コレステロール低下の意味を問うものと言えます。

 (Google ブログでは「低コレステロールが発病を増す疾患・・高齢化と血中コレステロール、LDL−コレステロール、HDL−コレステロール、BMIのまとめ」です)

 (楽天ブログ、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」』です)

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動脈硬化性疾患の治療と治療・・28 <2007.7.18>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・28・・血中総コレステロール値やLDL−コレステロール値ではニードに答えられない・・その2

 今回は、日本動脈硬化学会による「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版」(協和企画)のpp.42~43に取り上げられています「表13 積極的脂質低下療法を行った代表的な臨床成績試験」を紹介したいと思います。

 ・まず、注目は、試験名・IDEALでは、対象患者となったのは、平均年齢が62歳、女性がほとんどの81%を占めている試験結果です。

 更年期以後の女性では、「治療ガイドライン」によるところの高コレステロール、高LDL−コレステロールでは、コレステロール低下薬のスタチン系薬剤による治療の意味を問うものとなっています。

 以下の如くの結果でした。

 4.8年間の検討で、発表されたのは2005年。

 対象患者では、心筋梗塞の既往者が17%、糖尿病12%を占めていました。

 治療前のLDL−コレステロール値(mg/dl)平均は122,治療後の平均値は81とあります。

 治療効果としてのイベント抑制効果(相対危険度)は、%低下率として示されています。

 しかし、以下のいずれのイベントも、NS; Not Significant、つまり、有効性を示さなかったということです。

 有効性を示さなかった項目; 主要心血管イベント、脳卒中(致死的、非致死的を含めて)、心血管死亡、総死亡

 以上の結果は、動脈硬化学会による「リスク別脂質管理目標カテゴリーで言うII;中リスク、又は、III;高リスク」(p.8)に属していると思われる患者でも、更年期以後の女性では、スタチン系薬剤による治療の意味は無いといえます

 この事実は、既に、取り上げましたように、総コレステロール値、及び、LDL−コレステロール値は、上昇しても、更年期以後の女性では、死亡率は変わらないとの大櫛陽一著「検査値と病気 間違いだらけの診断基準」(太田出版)の示すデータと主張の正しさを示すものとなっています

 我が、Googleブログ、楽天ブログも関連した話題を取り上げていますので、参照下さい。

 (Googleブログでは「低コレステロールが発病を増す疾患・・高齢化と血中コレステロール、LDL−コレステロール、HDL−コレステロール、BMIのまとめ」です)

 (楽天ブログ、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」』です)



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動脈硬化性疾患の予防と治療・・27 <2007.7.17>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・27・・血中総コレステロール値やLDL−コレステロール値ではニードに答えられない・・その1

 今や、動脈硬化性疾患の発症、予防や治療を考える上で、問題なのは、血管の炎症に移ってしまっています

 丸ごとの血中総コレステロール値や“悪玉コレステロール”と名づけたLDL−コレステロールを測定したパラメータを指標とした予防、診断、治療は、動脈硬化性疾患の病態の実勢を反映していないと言えます。

 低コレステロールや低LDL−コレステロールが、ガン、脳出血、感染症、自殺・事故死などの増加のみならず、心、脳も含む血管系疾患も含めて、死亡率を高めていることからも明らかと言えます

 この事実は、コレステロールが、脳や心血管系にとって、その生体成分としての重要さを示すものです。

 また、LDL−コレステロールは、肝臓などから、生体内のニードに答えて、必要とする臓器や組織に、コレステロールを運ぶのが、主要な役割なのです。

 “悪玉コレステロール”と名づけて、減らす対象にすれば、コレステロールを必要とする臓器や組織が悲鳴を上げるのは当然と判ります。

 LDLでも、酸化型LDLとか、small dense LDLとかの、モット、動脈硬化の病態に関連の深いパラメータによる、動脈硬化性疾患の予防、診断、治療が求められていると思います。

 そうした状況に、日本動脈硬化学会が、病態を決め難い「高脂血症」の病名を『脂質異常症』と改め血中総コレステロール値を診断基準から排除したのは、“その理由の説明”は別として、動脈硬化性疾患の実態の変化に答えたものとなっています。

 血中総コレステロール値の高値が問題となるのは、家族性高脂血症、男性の心筋梗塞の既往、糖尿病などのリスクのある人達だとなりました。

 次回に、日本動脈硬化学会による「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」(協和企画)に取り上げられている、「スタチン系薬剤による代表的な臨床試験」を紹介したいと思います。

 (Googleブログでは 「低コレステロールが発病を増す疾患・・26・・高齢化と血中コレステロール、LDL−コレステロール、HDL-コレステロール、BMIのまとめ」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール・・その6」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・7』です)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・26 <2007.7.13>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・26・・BMI/痩せが危険・・その4

 前回に続けた、2004年度の厚労省による国民健康・栄養調査報告からのBMI=18.5以下の15歳以上の性別、年齢別の状況を、40歳以上との相違、比較して、その差を検討してみましょう。

 如何に、15~39歳の女性に、危険なBMI=18.5以下の分布人口が多いかが解ります

 BMI=18.5以下の痩せを示す人口分布%以下の如くです。

 年齢         女性       男性                 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 15〜19      18.9      10.0

 20〜29      21.4       8.4

 30〜39      15.6       3.8            ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 40〜49       6.6       2.1

 50〜59       5.4       2.0

 60〜69       6.3       3.0

 70歳以上      9.7       9.9             ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

 15歳から39歳の女性で、如何に、BMIが危険域にある人達が多いかが解ります。

 痩せすぎの理由が、俗に言うスタイルに対する願望のためからか、日頃、健康に関して、関心が高いに比しては、誤った先入観によるダイエットや栄養バランスによる障害があると推察できます。

 BMI=18.5以下による誤ったダイエットが、拒食症や過食症を誘発し易いのです

 逆に、誤ったダイエットの繰り返しが、太り易くなったり、筋力低下、体脂肪率が上がり易いなどの知識の普及が、必要な状況にあると思います。

 BMI低下による痩せすぎは、低コレステロール、低LDL−コレステロールを伴なっていることが多いのです

 ガン、感染症、精神不安、異栄養などによる死亡率の増加を示すのも、低コレステロールが関与している背景を推察させると思います。

 (Googleブログでは「低コレステロールが増す疾患・・高齢者と低BMIによる死亡率増加」を取り上げています)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール・・5」を取り上げています)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・7を取り上げています)   

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・25 <2007.7.12>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・25・・BMI/痩せが危険・・その3

 前回取り上げましたように、BMIを指標としたパラメータは、今や、その危険性は、25.0以上の肥満にあるのでは無く、18.5以下の痩せ・低体重にあると判ります。

 既に、取り上げてきましたように(Googleブログ、楽天ブログでも解説しています)、血中のコレステロール関連では、血中総コレステロール値、LDL−コレステロール値では、低値の方が危険性が増さっていると解ります

 HDL−コレステロールでは、女性では、60mg/dl以上では、死亡率は、ほぼ変わらず、それ以下の低値が危険となります。

 一方、男性では、40〜59mg/dl域が最低の死亡率を示し、それ以上でも、以下でも、死亡率は増すとあります

 BMIも含めて、コレステロールの果たしている役割が、痩せや低コレステロールの方が、人の生命力に、強い影響力を持っているからです

 前回取り上げましたように、国際的には、若き女性では、痩せの危険性が問題となっているのですが、我が国では、忌々しき状況にあります。

 2004年度の厚労省による調査から、BMI=18.5以下を示す若き女性の人口分布%を以下に示します

  年齢        女性       男性                ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 15〜19       18.9%     10.0% 

 20〜29       21.4%      8.4%

 30〜39       15.6%      3.8%          ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

 素肌美、美容、健康への関心は高い現実がありますが、如何に、問題を内包しているかが解ります

 前回取り上げましたような事実がありますから、動脈硬化性疾患の予防と治療ガイドラインを考える上で、抜本的対策が必要と思います。

 日本動脈硬化学会には、循環器疾患対策に拘り過ぎないで、全体的な人の命を考慮して、その他の疾患による死亡率の増加や老化した時に問題となる生きる生活の質も念頭とした思考が求められていると思います

 (Googleブログでは「低コレステロールが増す疾患・・高齢化と栄養・・BMIは、肥満より痩せが問題」を取り上げています)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール・・4」を取り上げています)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・24 <2007.7.11>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・24・・BMI/痩せすぎが危険・・その2

 日本経済新聞が「やせ過ぎのツケ重い!? 骨折や生活習慣病のリスク上昇 年齢に応じた肥満度維持が大切」(2月25日、2007年)と題して、BMIを指標に、その危険性を報じました。

 また、朝日新聞は、「やせすぎモデル規制  日本 禁止の動きなし 業界の影響力に違い」(3月1日、2007年)と、BMI=18以下を指標とした問題を提起しています。

 若い女性を中心とした“痩せ”願望に対して、昨年、スペインで、痩せすぎモデル(BMI=18以下)の出演が禁止されたことに始まり、イタリア、アメリカに波及して、その危険性が問題となっています。

 我が国では、今のところ、痩せすぎモデル禁止に向けた動きは無いようです。

 我が国のファッション業界は、健康より、痩せ願望を重視する?ニードが高いのでしょうか。

 情報発信の誤りか、痩身願望が強い現実があります。

 しかしながら、ダイエットの誤り、繰り返しが、逆に、太り易くなルとの事実は、あまり良く知られていません。

 痩せ願望による誤ったダイエットによって、イタリアでは、約三百万人が拒食症や過食症などに悩まされているとあります。

 骨粗鬆症も増して、骨折を誘発する危険が高まるのです。

 BMIの低下が、既に、取り上げましたように、ガンや感染症などの増加を伴ない、、心筋梗塞死などの動脈硬化性疾患死を含めて、BMIが増加するより、総死亡率の危険は高まります

 アメリカの生命保険会社による四百万人以上のデータから、年代ごとの死亡率のモットも低い、BMI値を紹介しています。

 BMIは、男女ともに大差は無く、次のようでした。

 30代; 約21、 50代; 約24、 60代; 約26

 年齢と共に、理想的なBMIは、直線的に増加するとあります。

 我が国での、年齢、男女別の痩せ、肥満の分布を、次回に紹介したいと思います。

 (Googleブログでは「低コレステロールが増す疾患・・高齢化と栄養・・HDL-コレステロールと男女差」を取り上げています)

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動脈硬化性疾患の予防と治療ガイドライン・・22 <2007.7.6>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・22・・BMI/肥満・・その8

 BMIと総死亡との関係は、その危険性は、BMIが18.5以下の低値で死亡率の増加を伴なっていることが判ります。

 BMIの高値は、28、又は、30以上が要注意と言えます。

 心筋梗塞などの冠動脈疾患死とBMIとの関係では、NIPPON DATA80にあって、男性では、28以上で危険性が増すが、女性では、有意差のある上昇は認められないと言えそうです。

 この結果から、男性にあっては、BMI=28以上の肥満では、内臓脂肪蓄積型のメタボリックシンドローム(メタボリック症候群、代謝症候群)が多い可能性を示唆しているとなります。

 一方の女性では、内臓脂肪蓄積型の肥満よりは、皮下脂肪型が多いのではと推察出来るとなります。

 肥満を動脈硬化性疾患の危険因子として診断基準を定める、我が国のメタボリックシンドローム腹腔内脂肪蓄積をウエスト周囲径として判定する場合、男性(≧85cm)よりも、女性(≧90cm)で長く定めているのは理に適っているのではと思えてきます。

 しかし、最近の新聞報道(朝日新聞、6月17日、2007)にありましたように、メタボリックシンドロームの診断基準として、国際糖尿病連合は、同じ日本人の診断基準としてのウエスト周囲径を、男性では、≧90cm、女性では、≧80cmと定めたのです。

 こうした事実は、BMIのでデータでも、ナカナカ、その危険基準を決めるのも、一致がみられていないのですから、特別の不思議とは言えないことです。

 問題を整理しますと、内臓脂肪蓄積を直接測定する代わりに、ウエスト周囲径で推定しているということです。

 つまり、内臓脂肪蓄積をCTスキャンなどで測定することによって、男女共に≧100c屬板蠅瓩討い襦

 しかしながら、健診等で、多くの人達に、内臓脂肪蓄積を測定するために、CT測定を行いのは問題があるとの現実的な状況から、ウエスト周囲径で推定しようとしているのです

 ところが、内臓脂肪面積の基準を、男女共に、≧100c屬板蠅瓩討い襪海箸砲鰐簑蠅呂覆い里との疑問も、私にはあるように思えてきます

 今取り上げています、肥満のパラメターのBMIにあっても、日本肥満学会が、BMI=18.5以下を「低体重(やせ)」、BMI=25.0以上を「肥満」と定めています

肥満が危険といっても、現実には、BMI=24前後が、長生きとなり、BMIが28から30以上が、実際には、死亡率の危険が問題となるのです

 また、BMI=18.5以下の「低体重(やせ)」は、危険性が高いのです

 (Googleブログでは「低コレステロール値が増す疾患・・高齢化と中性脂肪」を取り上げています)

 (楽天ブログ、ミクシイでは、 「素肌美障害とコレステロール」を取り上げています)

 (はてなダイアリーでは『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」』を取り上げています)

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動脈硬化性疾患の予防と治療・・23 <2007.7.10>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・23・・BMI/痩せが危険・・その1

 肥満が、心筋梗塞や脳梗塞などの危険性が高いとBMIを指標にしたり、内臓脂肪の蓄積測定としてのウエスト周囲径が、危険因子としての注目を集めています。

 既に、取り上げてきましたように、BMIで見ると、BMI=24周辺で、死亡率は、一番低いとあります。

 そうした状況に、朝日新聞(5月28日、2007年)に「心筋梗塞や脳卒中 痩せ形でも ご用心・・太った人より高リスク」との報道がなされました。

 厚労省研究班の上島弘嗣教授らによる調査紹介です。

 以下の如くのBMIと心臓病などの循環器による死亡リスクだったとあります。

 BMI値に加えて、メタボリックシンドローム(メタボリック症候群、代謝症候群)の危険因子である、高血圧、高中性脂肪、低HDL−コレステロール、高血糖の内から、当てはまる危険因子の数との組み合わせによる循環器疾患による死亡リスクを検討したのです。

 ・ BMI=25以上の、我が国での肥満と裁定されるグループでは;

  上述の該当する危険因子の無い人に対して、危険因子が2つの場合、1.5倍、3つの場合は、2.4倍だったとあります

 ・ BMIが25未満のグループでは;

   危険因子が2つの場合、2倍、3つの場合は、2.8倍だったとあります。

  但し、「やせ」の危険が増すBMI=18.5未満の人は、除外された結果だそうです。

 以上の調査は、以下の如くの比較調査がなされたのだと思います。

 BMI=18.5〜25.0未満の普通と判定されるグループを基準、コントロールとして、BMI=25以上のグループと、18.5〜<25のグループに分けて、危険因子の数による循環器死亡のリスクを判定したものです。

 その結果、BMIが『普通』と判定されるグループの人が、危険因子の数が増すと危険だとの警告です。

 問題は、BMI=25以上のグループ解析では、コントロールをBMI=25以上で、危険因子の無い人とはせずに、BMIが、25未満のグループと同じく、18.5以上、25未満としていることです。

 その理由は、既に取り上げましたように、我が国では、BMI=20〜30ぐらいまでは、死亡率は、ほとんど、変わらないからです。

 つまり、BMI=18.5以下は除いてあるとありますが、BMIが、18.5から20までは、危険域と言えます。

 それ故に、やはり、BMI=25以上の解析では、“肥満域”のコントロールを、BMI=25以上にして、危険因子だけによる循環器死亡リスクでの解析が必要と言えます。

 また、BMIと死亡危険の解析も、調査結果には、あると思えますので、是非とも、発表していただきたいと思います。

 BMIと総死亡や動脈硬化性疾患死との関係については、今だ、肥満が危険との先入観が流布していると思うからです

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動脈硬化性疾患の予防と治療ガイドライン・・21 <2007.7.5>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・21・・BMI/肥満・・その7

 前回から続きです。

 今回は、我が国での性別、年齢階層別のBMIと死亡率との関係の検討です。

 次のような結果となっています。

 男性;

    ・ 59歳以下では、死亡率は、BMI値が、全ての領域(18以下のレベルから、30以上)で、変化は認められていない

    ・60歳代では、BMIが20以下で、死亡率の増加。・・統計的な有意差あり

    ・70歳代、80歳代では、BMIが18以下で死亡率の増加。・・統計的な有意差あり

    ・59歳以下、60歳代では、BMIが30以上で、死亡率は増加傾向

    ・70歳代、80歳代では、BMIが30以上で、死亡率は低下傾向

 女性;

    ・59歳以下では、BMIが、18以下から30に至るまで、死亡率には、変動なし。しかし、BMIが30を越えると死亡率は上昇傾向となる

    ・60歳代、70歳代では、BMIが18以下で、死亡率は上昇。・・有意差あり

    ・80歳代では、BMIが20以下で、死亡率は上昇。・・有意差あり

    ・59歳以下、70歳代で、BMIが30以上で、死亡率の増加

    ・60歳代では、BMIが18以上から、30以上となっても、死亡率の増加は認められていない

    ・80歳代では、BMIが30以上で、死亡率は、逆に、低下

 以上の結果は、BMIが、18以下になると、男女共に、死亡率の増加となる危険があると判ります

 BMIが、30以上となれば、男女共に、上昇する危険が増す傾向があるとなります。

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動脈硬化性疾患の予防と治療ガイドライン・・20 <2007.7.4>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・20・・BMI/肥満・・その6

 今回は、大櫛陽一著「検査値と病気 間違いだらけの診断基準」での肥満についての紹介です。

 まず、日経サイエンス、2005年10月、p.66-74に取り上げられました、W.W.ギブス著「肥満は本当に健康に悪いのか?」の論文から、「米国では肥満が病気のリスクにならない」としています。

 続いて、「Flegal,KM,et al,Excess deaths associated with underweight, overweight, and obesity、JAMA,293,1861〜1867,2005」の論文紹介がしてあるのです。

 アメリカ人で、25~59歳、60~69歳、70歳以上と三グループに分けて、年齢別によるBMIと死亡率との関係を、1971年から2000年までの追跡結果です。

 ・ 25歳以上のいずれの年齢グループにあっても、BMIが25〜30の人達で、死亡率は、モットも、低い結果を示した。

 ・ BMIが35以上の高値では、25歳以上69歳までの二つの年齢グループでは、死亡率が有意に上昇。

  しかし、70歳以上のグループでは、BMIが35以上となっても、死亡率は、有意の上昇を示さなかった。

 ・ BMIが18.5以下の低値では、60歳以上の二つの年齢グループでは、死亡率が有意に上昇

  25~59歳のグループでは、18.5以下のBMIで、死亡率は上昇はするが、有意差は認められず。

 以上の結果は、BMI値からの結果では、35以上の上昇までは、死亡率にはあまり影響なしと言えます。

 逆に、BMI=18.5以下の低下した場合で、死亡率の増加が顕著となると判ります

 既に、2回に渡って紹介しました、我が国の傾向でも、BMI低値で死亡率が上がるとの傾向と一致することになります。

 次回は、我が国での年齢、男女別での大櫛本からの紹介とします。

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動脈硬化性疾患の予防と治療ガイドライン・・19 <2007.7.3>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・19・・BMI/肥満・・その5

 前回の続きとします。

 今回は、BMIと総死亡危険率との関係の検討です。

 「BMIと総死亡危険率」についての調査報告は、以下の如くでした。

 茨城県の調査; 前回と同一の調査からの結果です。

 BMI    <18.5   18.5〜24.4   25.0〜29.9  30以上

 男性では:  1.0       0.6          0.6       0.5

 女性では:  1.0       0.5          0.5       0.6                                    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 福井市

  BMI    <20.0    20〜21.9    22〜23.9    24〜25.9   26以上

 男性では:  11.9       5.7        4.9       3.3        3.6

 女性では:   3.6       2.3        2.0       2.5         2.7  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 NIPPONN DATA80;

  BMI     <20      20〜23.9    24〜27.9   28以上

 男性では:   1.10      1.00        0.92     1.06

 女性では;   1.22      1.00        0.91    1.17                                   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 結果は、以下の如くとなります。

 茨城県の調査では、男女共に、BMIが<18.5以下では、死亡率の危険率がそれ以上のBMI値に比して有意に高い

 つまり、痩せている方が死亡率が高いとなります

 しかし、BMIが18.5以上では、差は認められていない。

 BMIが30以上の肥満状態にあっても、死亡率はあがっていないことになります。

 福井市の調査では、男性では、BMIが<20以下では、有意差を持って、死亡率は高い。 

 女性では、BMIが<20で、死亡率は高めですが、優位さが認められるほどではなかった

 一方、男女共に、BMIが20以上では、死亡率は、有意差を持った差は認められていません。

 BMIが26以上でも、死亡率の増加は無しでした。

 NIPPON DATA80の調査では、男女共に、BMIが24~27.9で、死亡率は最低を示しました。

 しかし、BMIが<20以下の値で、男女共に、最大の死亡率を示しています。

 BMIが28以上の肥満の人では、死亡率は高めを示しましたが、<20よりは、低めでした

 以上より、総死亡の危険率は、BMIが低値の場合に上昇を認められる傾向にあります。

 しかし、BMI値が肥満といえる以上に上昇しても、死亡の危険率は上がるのは認められない結果でした。

 つまりは、死亡率BMIからみた時、肥満よりも、痩せの方が危険なのだと言えます。

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動脈硬化性疾患の予防と治療ガイドライン・・18 <2007.7.2>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・18・・BMI/肥満・・その4

 今回は、BMIと冠動脈疾患による死亡の危険率との関係を検討したいと思います。

 浜崎智仁著「コレステロールは高いほうが長生きする」(エール出版社)よりの紹介です。

 p.166に、表として、「BMIと総死亡率及び冠動脈疾患の関係」として、まとめられています。

 「冠動脈疾患死の危険率」については、次のようでした。

 茨城県の調査; 2001年発表のデータで、男性32、705人、女性63,959人の結果で、5年の追跡結果です。                                             

 BMI     <18.5   18.5〜24.4   25.0〜29.9    30以上  

 男性では:   

          1.0       0.6         0.6       1.0                 

 女性では:

          1.0       0.9         0.6      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・               

NIPPON DATA80; 1995年発表のデータで、男性1,103人、女性1,359人。 61歳以上で、14年間の追跡調査。但し、最初の5年以内の死亡は除いたとあります。

  BMI     <20.0   20〜23.9   24〜27.9   28以上

 男性では;    0.94     1.0       0.87       3.85

 女性では;       有意差なしとの記載                ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 大阪郊外; 1994年発表。 男性6,302人。 7.7年間の追跡

   冠動脈疾患なしの男子の平均BMI=22.5。 冠動脈疾患ありの男性の平均BMI=23.7.                      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以上より、茨城県での調査では、BMIが18.5から29.9までは、冠動脈による死亡率が低めとなっています。

 NIPPON DATA80では、男性ではBMIが28以上で、死亡率の上昇を認めています。

 しかし、女性では、BMIと冠動脈疾患の死亡率との関係は無かったとあります。

 つまり、女性では、肥満度と冠動脈疾患死との関係は無かったことになります

 大阪郊外のデータでは、冠動脈疾患のある男性では、BMIが高めの人が多いことを示しています。

 但し、死亡との関係については、不明です。

以上のデータからは、男性では、BMIの上昇した人で、冠動脈疾患の危険が増すことを示唆しています。

 しかし、女性は、BMIとあまり関係は無い?です。

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動脈硬化性疾患の予防と治療ガイドライン・・17 <2007.6.29>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・17・・BMI/肥満・・その3

 今回は、話題となりました岡田正彦著「人はなぜ太るのかーー肥満を科学する」(岩波書店)よりのBMIと死亡率の話題を取り上げたいと思います。

 pp.112~114からです。

 BMIと死亡率を示した図からみますと、次のようです。

アメリカの男性医療従事者4万名のボランティアを対象に10年間に渡る追跡調査です。

 アンケート調査による追跡ですが、調査内容、及び、分析は、慎重に行われています。

 その結果は、以下の如くでした。

 ・ BMIが、24前後の人達が、死亡率は、モットも低く、長生きでした

 ・ BMIが、28以上から死亡率の上昇が始まった。

  BMI=24での死亡率=1とした場合、BMI=28で、死亡率=1.15。 BMI=30では、死亡率=15.5

 ・ BMIが、22以下では、死亡率の上昇となった。

   BMI=22での死亡率=1.08、 BMI=20では、死亡率=1.35

 BMIが低下して、死亡率が上昇していた人たちでは、結核を含む慢性肺疾患による感染症死の人の割合が増えたとのことでした

 つまりは、痩せることによる抵抗力の低下を推察させます。

 血中総コレステロール値との関係等は示されていませんでした。

 低コレステロール血症の人では、同じく肺感染症死の増加をみるとの報告があります。

 BMI低下者には、低コレステロールとなっている可能性は、十分にあると推察します

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動脈硬化性疾患の予防と治療ガイドライン・・16 <2007.6.28>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・16・・BMI/肥満・・その2

 BMIが、19.8から24.2の範囲で、正常と言われています。

 そして、BMIの危険域は、26.5以上と17.5未満とされます。

 そして、肥満が危険とされる病気は、糖尿病、高血圧、脂質異常症(高脂血症)、心臓病などの動脈硬化性疾患の危険を助長する可能性が高い疾患と報告されています。

 その他にも、脂肪肝、胆石、高尿酸血症、睡眠時無呼吸症候群、変形性膝関節症。

 また、ホルモンと関係した疾患が以下の如くに上げられます。

 ・ガンとして;乳ガン、子宮ガン、卵巣ガン、前立腺ガン。

  大腸ガンは、脂肪と関係して増すといわれます。

 ・女性のホルモンアンバランス;月経異常、不妊、性ホルモン異常。

 ステロイドホルモンの代謝異常と関連していることを示唆しています。

 全てのステロイドホルモンは、コレステロールから合成されるのです。

 つまりは、肥満は、高カロリー摂取によるカロリー過剰では、中性脂肪のトリグリセライドが関与する内臓脂肪型肥満となり、コレステロールを介するステロイドホルモンが関与する皮下脂肪型肥満とに分けて考えるのが良いとなります。

 BMI値の上下と関連する疾患、及び、死亡率について検討してみましょう。

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動脈硬化性疾患の予防と治療ガイドライン・・15 <2007.6.27>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・15・・BMI/肥満・・その1

 BMI(Body Mass Index)を指標に、肥満が話題となっています。

 肥満は、メタボリックシンドローム(メタボリック症候群、代謝症候群)における重要な指標となります。

 肥満とは、体脂肪の過剰な蓄積状態を意味して、成人では、体脂肪はおよそ18%を占めています

 その18%を越えた蓄積状態を過剰といいます。

 肥満度の算出には、実測体重ー標準体重 / 標準体重に100をかけて、%として示します。

 標準体重(kg)は、身長X身長(m)X22として算出します。

そして、体格指数をBMI(Body Mass Lndex)は、体重(kg) / 身長x身長(m x m)として算出します。

 そのBMIは、26.4以上を肥満としています。

 肥満には、蓄積した脂肪によって、皮下脂肪型肥満と内臓脂肪型肥満があります。

 動脈硬化性疾患としては、内臓脂肪型肥満が問題となるのです。

 そこで、動脈硬化性疾患の予防因子としての、BMIの意味について考えて見ましょう

 冠動脈疾患死については、BMIが28や30までは問題が無いとのデータが出されています

 また、近年は、ムシロ、BMIが18以下は危険とも言われて、ファションモデル死などの事件などで問題となっています。

 「動脈硬化疾患予防ガイドライン2007年版」では、冠動脈硬化性疾患の予防因子としては、基準には入っていないのです

 一方、メタボリックシンドローム(メタボリック症候群、代謝症候群)での診断基準には、肥満は、内臓脂肪の蓄積が危険として、CTでの測定やウエスト周囲径として、基本的診断基準値となっているのです。

 そうした状況にあって、BMIと冠動脈性疾患死や総死亡との関係を検討してみましょう。

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動脈硬化性疾患の予防と治療ガイドライン・・14 <2007.6.26>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・14・・テロメア長と冠疾患・・その2

 前回からの続きです。

 テロメア長を測定することによって、以下の二点を予測できるかにあります。

 ・人の生物学的老化のパラメーターが、冠動脈疾患の予測危険因子となっているか

 ・スタチン系薬剤投与の有効性を予測できるか。

 まず、始めの調査対象となる時点での登録時に、冠動脈疾患のある人と無い人から採血した白血球の平均したテロメアの長さを測定することによって、検討したのです

 その結果は、以下の如くでした。

 白血球の平均テロメア長によって、最長群、中間群、最短群と分けて、それぞれの群での冠動脈危険予測因子とスタチン療法の有効性の検討となっています。

 ・テロメア長の中間群、最短群では、最長群に比して、冠動脈発症のリスクが高かった

 ・テロメア長の中間群、最短群では、最長群に比して、およそ二倍ほど、冠動脈疾患発症の危険が高かった

 ・テロメア長が最短群、中間群で、スタチン療法を受けた人達では、冠疾患発症の発症リスクが低下した。 

 しかし、最長群では、スタチン療法は、発症リスク軽減効果は示さなかった。

 その結果として、冠疾患発症リスクは、最長群と有意な差は無くなった

 以上より、次の二点を示唆する結果となります。

 ・テロメア長が示す生物学的な老化、年齢が冠動脈発症リスクとなる

 ・冠動脈疾患発症リスクが増すテロメア長の短い群では、スタチン療法が有効である

 この研究は、今後、他の施設の人達を含めた、更なる検討を要する段階といえます

 しかしながら、テロメアの長短が示す生物学的老化、年齢が、冠動脈疾患などを含めた、他の多くの年齢が関係して発症する疾患の予防や治療の予測因子となるかどうか、今後、新たなる可能性への期待が持てる結果と言えます。

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動脈硬化性疾患の予防と治療ガイドライン・・13 <2007.6.25>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・13・・テロメア長と冠疾患・・その1

 テロメアは、染色体末端に位置して、染色体を安定化する役割を担っています。

 テロメアの長短が、寿命に関係するといわれています。

 クローン羊・ドリー誕生の折、その長さが如何にと話題となったことを憶えておられる人もおられるのでは。

 そのテロメアの長さと冠動脈疾患を予測する危険因子となりうるか、及び、スタチン系薬剤の臨床的有効性が予測できるかの検討がなされた論文がありますので、紹介します。

 「Brouilette,SW, et al, Telomere length, risk of coronary heart disease, & statin treatment in the West of Scotland Primary Prevention Study : a nested case-control study, LANCET,369,107~114,2007」からの紹介です。

 テロメアは、人の生物学的な老化と関係しており、その寿命を予告するものと注目されています。

 正常細胞は、有限の分裂と増殖を繰り返した後には、“死”を迎えるのに対して、ガン細胞は、無限の分裂、増殖能を有して、転移して、広がって生き延びる能力があります。

 それ故に、正常細胞とガン細胞との相違を、テロメアに求めて、盛んに研究がなされています。

 しかし、ガン以外でのテロメアについては、今だ、途についたばかりといえます

 テロメアの長短やその特徴から、生物学的な老化と動脈硬化性疾患を含む各種の疾患の予防や治療と如何なる関係があるかは、大変、興味のある今後の課題なのです。

 そうした背景にあって、今回紹介する、テロメア長と冠動脈疾患の危険因子、および、治療との関係は、ホットなものだと言えると判ります。

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動脈硬化性疾患の予防と治療ガイドライン・・12 <2007.6.22>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・12・・全身性動脈硬化症・・その2

 前回からの続きとします。

 前回は、全身性動脈硬化症の予測危険因子として、脂質及び脂質以外の11種類の生化学的マーカーの検討を、それぞれの単変量解析としての判定を示しました。

 今回は、多変量解析としての判定です。

 ・ 脂質としてのモットも強力なパラメターとなりうる予測危険因子は、総コレステロール/HDLーコレステロールの比を測定、算出したものでした。

 ・ 脂質以外のパラメターとしての予測危険因子は、CRP(C反応蛋白)でした。

 

 次に、組み合わせによる協力効果としての検討です。

 標準的な脂質検査である総コレステロール、HDL−コレステロール、LDL−コレステロール、トリグリセライド(中性脂肪)などに加えて、CRPを測定すると、脂質検査単独の場合に比して、予測危険因子としての有意なリスク予測モデルとしての判定が期待できるとの結果が得られたのです。

 以上より、全身性の動脈硬化症である末梢動脈硬化性疾患の予測危険因子としては、次のようになります。

 単独で強力な予測危険因子は、総コレステロール/HDLーコレステロールの比とCRPでした。

 二つのパラーメーターは、標準的な脂質パラメーターを越える強力な予測危険因子としての情報となったのです。

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動脈硬化性疾患の予防と治療ガイドライン・・11 <2007.6.21>

   動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・11・・全身性動脈硬化症・・その1

 今回は、アテローム性動脈硬化症を伴なう全身性動脈硬化疾患の危険因子についてとします。

 P.M.Ridkerら(Center of Cardiovascular Disease Prevention, Brigham & Women’s Hospital, Harvard Medical School, Boston)によります論文からの紹介です(Novel Risk Factors for Systematic Atherosclerosis: A Comparison of C-Reactive Protein, Fibrinogen, Homocysteine, Lipoprotein(a), & Standard Cholesterol Screening as Predictions of Peripheral Arterial Disease, JAMA,285,2481~2485,2001).

アメリカの40~84歳の男性医師、14,916人を対象に、前向きコホート研究として、9年間の追跡調査が行われました。

予測危険因子ファクターとして検査された11種類の脂質、及び、脂質以外の血中生化学的マーカーは、以下の如くでした。

 総コレステロール、HDL−コレステロール、LDL−コレステロール、総コレステロール/HDLーコレステロール比、トリグリセライド(中性脂肪)、 ホモシスチン、CRP(C反応蛋白)、リポ蛋白(a)、フィブリノーゲン、アポリポ蛋白(apo)Aー1、アポリポ蛋白(apo)B−100

 それぞれの11種類の危険因子としての単項目(単変量解析)での結果は、以下の如くでした。

 ・ 症候性の末梢動脈疾患の発症者では、非発症者に比して、有意に高かったのは以下のマーカーでした。

  総コレステロール、LDL−コレステロール、トリグリセライド、apo B−100、CRP、フィブリノゲーゲン、総コレステロール/HDLーコレステロール比

 ・ 逆に、有意な低値を示したのは以下の如くでした。

  HDLーコレステロール、apo A−1

 ・ 試験開始時に、有意な値が認められなかったのは以下の如くでした。

  アポ蛋白(a)、ホモシスチン

 

 また、多変量解析の結果は、次回とします。

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動脈硬化性疾患の予防と治療ガイドライン・・10 <2007.6.20>

    動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・10・・診断基準の課題

動脈硬化性疾患を診断する基準となるLDLーコレステロールやウエスト基準値の設定には課題が多い

  日本動脈硬化学会の「脂質異常症」をベースとする「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版」は、心筋梗塞予防をターゲットとする「主要冠危険因子」を念頭にしているのです。

 一方の「メタボリックシンドローム(メタボリック症候群、代謝症候群)」は、心筋梗塞を含む「動脈硬化性疾患」を「内臓脂肪蓄積」をベースとして、「危険因子」を念頭にしています。

 過剰エネルギーによる中性脂肪(トリグリセライド)の内臓脂肪蓄積障害が課題となっているのです。

 糖尿病に伴なった「血管障害」が問題となります。

 しかし、「メタボリックシンドローム」の診断基準としての「ウエスト基準値」についても、我が国が「男性85cm, 女性90cm以上」と定めているのに対して、国際糖尿病連合が、同じ日本人に対する「ウエスト基準値」「男性90cm、 女性80cm以上」と異なったウエスト基準を決めたと朝日新聞(2007年、6月17日)が報じました。

 つまりは、「脂質異常症」と病名を変え、「血中総コレステロール値」を診断基準から削除して、LDLーコレステロール値で表現することとはなっても、その値をめっぐての問題が消えた訳ではありません。

 いずれにしても、それぞれが、モットもベースとする「LDL-コレステロール値」、及び、「ウエスト径」の基準値に問題があるということです

 そうした基準値は、純粋な学術的客観化とは別のファクターが入ることなく、定める必要があがあります。

 ともあれ、以上より、結果としては、心臓であれ、脳卒中(脳梗塞、脳出血)、その他の全身性動脈硬化性疾患であれ、動脈硬化症としての「危険因子」を設定する必要があります。

 そうした視点から、次回には、「末梢性動脈硬化性疾患」危険因子を検討した論文を紹介したいと思います。

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動脈硬化性疾患の予防と治療ガイドライン・・9 <2007.6.18>

   動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・9

 前回からに続いたお話で、今回は、血液の凝固因子のなかで、動脈硬化性疾患の危険因子として注目されているものです。

 この領域は、まさに、メタボリックシンドローム(メタボリック症候群、代謝症候群)のアディボカイン(アディポサイトカイン)として注目されているサイトカインのグループとも関連するものです

 こうしたファクター、因子が、冠動脈疾患の発症メカニズムとして共通している事実は、冠動脈硬化性疾患を、日本動脈硬化学会が、「脂質異常症」に基づいた「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」として、別にセットするのではなく、メタボリックシンドロームでの診断、予防基準と統合した基準を考えるべきだと思います。

 つまり、血中総コレステロール値やLDLーコレステロールを、敢て、アメリカなどの冠動脈疾患死の多い国より低値に設定する必要はないのです。

 日本動脈硬化学会以外の関連領域のグループと広く議論することによって、血中総コレステロール値、LDL−コレステロール値などの意味を客観化した値や意義が明らかになって、勘ぐりを受けることなくハッキリして、判り易くなると言えます。

 PAI−1・・ Plasminogen Activator Inhibitor−1

 tーPA・・ tissueーPlaminogen Activator

 PAIには、PAI−1、PAI−2、PAI−3とありますが、主要なものが、PAI-Iです。

 tーPAは、血管内皮細胞が刺激されたり、傷ついた場合に、放出されて、フィブリノーゲンから、血管内皮細胞の表面に出来たフィブリン血栓を分解を速やかにすすめる作用を持っているのです。

 PAI−1は、tーPAが必要のない時に、不必要に活性化されないように制御しているファクターなのです。

 冠動脈硬化性疾患やメタボリックシンドロームでの動脈硬化性疾患を促進する可能性のあるファクター・危険因子が、PAI−1,t−PAやフィブリノーゲンなのです

 いずれも、血管内皮細胞表面で関与している血液凝固と関連する作用物質と判ります。

血管内皮細胞表面での異常、損傷と血栓の形成が、動脈硬化の発症、動脈硬化病巣の形成に、如何に重要だと言うことを示すものです。

 それ故に、動脈硬化予防には、前回のCRPで判りますように炎症で誘発される血栓形成の初期反応を如何に抑制するかがポイントだと言うことを示唆しているのです。

 コレステロールやLDLーコレステロールが問題となるのは、それ以後になるのです。

 しかも、血中総コレステロール値とかLDLーコレステロールといった、言ってみれば“善悪混合”の大まかなパラメータとしてではなく、酸化型LDLーコレステロールやsmall dense LDLのようにサブクラスのコレステロール関連ファクターの動向が課題なのだとなるのです。

 「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」(協和企画)のp.20に取り上げられている催凝固因子は、以下の如くです。

 ・催凝固因子 ; PAI−1、t−PA、 フィブリノーゲンなど

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動脈硬化性疾患の予防と治療ガイドライン・・8 <2007.6.15>

   動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・8

 前回の続きとします。

 アテローム性動脈硬化症の新たなる危険因子として、CRP(C反応蛋白)が注目されています。

 症候性末梢動脈疾患発症の危険因子として、新たなる危険因子として提唱されているのです。

 冠動脈疾患の予防マーカーとしても注目となりました。

 ・ 急性期反応蛋白 ; CRP(C反応蛋白)、血清アミロイドA蛋白

  CRPは、感染症等による急性の炎症に罹ったり、慢性炎症性疾患によっても、上昇する炎症のマーカーとして、臨床の場でお馴染です

 ガン、膠原病などにあっても、上昇を見ることが多いマーカーなのです。

 そのCRPは、全身性の動脈硬化症に加えて冠動脈硬化疾患の一次、二次の予防マーカーともなると取り上げられています。

 また、アミロイドA蛋白も、マーカーとなるとのこと。

 こうした炎症性マーカーが、動脈硬化性疾患の診断、予防の予測性指標となることは、興味深いことだと思います。

 脂質代謝異常症などで、従来から話題となる総コレステロール、LDL-コレステロール、LDL-コレステロールなどの脂質マーカーとは異なった意味があるものです。

 メタボリックシンドローム(メタボリック症候群、代謝症候群)は、内臓脂肪細胞がアディポカイン(アディポサイトカイン)と呼ぶサイトカインを分泌することによる動脈硬化性疾患の始まりするとの共通するベースがあることを示していると思います。

 メタボリックシンロームが、アディポカインの分泌異常による血管内皮組織の炎症を誘発することに始まる血管病だということを、冠動脈硬化性疾患にあっても例外でないことを示しているものだといえます。

 全身のどこであれ、動脈硬化は、動脈の血管内皮細胞とその組織に炎症に始まるといって良いと私は思っています。

 つまり、冠動脈硬化性疾患だけの診断、予防基準とそのガイドラインを、敢て、「脂質異常症」として、別とする必要が無いのだと思うのです

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動脈硬化性疾患の予防と治療ガイドライン・・7 <2007.6.14>

     動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・7

 動脈硬化の発症や進展に関する新しい危険因子の研究が進んでいる。

 こうした新たなマーカーが、実際の臨床の場で、動脈硬化の病態解明と表裏となって、測定されるようになると、その予防、治療に貢献することになります。

 「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版」(協和企画)のpp.23~24に、まとめられていますので紹介します。

 ・ リポ蛋白関連マーカー ; 酸化LDL、small denseLDL、Lp(a), レムナントリポ蛋白

  酸化LDLは、血中の濃度が測定可能となったために、動脈硬化性疾患の予防、診断や治療のマーカーとして、LDLーコレステロール測定に取って代わる可能性があると思います。

  LDLーコレステロールは、本来、肝臓から全身のコレステロールを必要とする臓器などに運ぶ大切な役割を担っています。

  そうした役割を持っているのにもかかわらず、「悪玉コレステロール」と名づけてられて、動脈硬化の原因役となっているかのごとき悪役のイメージが定着している気の毒な状況にあります。

 それ故に、既に紹介しましたように、LDL議論を呼んでいるのです(我が国では≧140mg/dl、アメリカのNCEP ATPIIIでは≧160)

 しかし、私は、LDL-コレステロールは、コレステロールの運命と同様に、診断基準から削除されるようになる可能性は高いと思っています。

 動脈硬化の始まり、初期における、コレステロールやLDLーコレステロールの悪役は低下しつつあるからです。

 small dense LDLは、LDLの仲間で、LDL分画のうちでもサイズが小さく密度の高いものなのです

 small dense LDLは、酸化を受けやすいことから、動脈硬化の初期に関与すると考えられています。

 酸化LDLとの関係も注目されます。

 酸化LDLやsmall dense LDLが、現在のように、LDL−コレステロールとして丸ごと測定されているよりも、動脈硬化危険因子としての個別の測定マーカーとなるのではと思います。

 その理由は、動脈硬化の惹起は、血管内の一酸化窒素(NO)の産生に大切な血管内皮細胞を傷害する役割や酸化LDLが取り込まれて出来る泡沫細胞の形成に深くかかわっているからです

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動脈硬化性疾患の予防と治療ガイドライン・・6 <2007.6.13>

 動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・6

 今回は、「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」と「メタボリックシンドローム」の危険因子の比較整理をしておきます。

 心筋梗塞などの冠疾患をターゲットとした動脈硬化性疾患の予防ガイドラインが、日本動脈硬化学会が提示する「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年」であり、LDL−コレステロールを中心にすえた、「脂質異常症」として、診断基準と予防ガイドラインとなっているのです。

 それが、紹介しましたような「リスク管理別脂質管理目標」であり、「カテゴリーと管理目標から見た治療方針」となっているのです。

 冠動脈危険因子が、高LDL−コレステロール値に、加齢、高血圧、耐糖能異常・糖尿病、喫煙、冠動脈疾患の家族歴、低HDL−コレステロール血症だということです。

 一方、内臓脂肪蓄積をベースとした冠動脈疾患も含めた広い意味の動脈硬化性疾患の予防ガイドラインが、「メタボリックシンドローム(メタボリック症候群、代謝症候群)」だと整理することが出来ます。

 その上で、我が国の関連領域の学会メンバーによるメタボリックシンドローム診断基準検討委員会が定めた基準が「メタボリックシンドロームの診断基準」と言うことです。

 その危険因子は、高内臓脂肪面積に、高トリグリセライド血症、低HDL−コレステロール血症、高血圧、耐糖能異常・糖尿病と言うことです。

 「メタボリックシンドローム診断基準」が、「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」の言う、冠動脈疾患の動脈硬化疾患を除いた危険因子となっているのではありません。

 何故に、「メタボリックシンドローム」での危険因子として、高LDL−コレステロール血症や総コレステロール値を考慮に入れなかったかが疑問に思えます。

 現在、国際的に、一致して同意できる冠動脈疾患の危険因子としては、血中総コレステロール値は含まれておらず喫煙、高血圧、糖尿病である《National Cholesterol Education Program(NCEP)、http://www.nhblbi.nih.gov)》ところを見れば、今回の日本動脈硬化学会による総コレステロール値の削除は、遅ればせながら、当然と言えます。

 しかし、LDL−コレステロール値設定には、今だ、コレステロール値が、以前から低すぎると言われていた値を想定して決められていることに問題が残ります。

 今後、冠動脈疾患での、LDL−コレステロール値の設定変動とその動脈硬化疾患予防における評価がどのようになるかが注目です。

 一方のメタボリックシンドロームでは、内臓脂肪面積値がどのような運命にあるかが関心事となります。

 低コレステロールでも、心筋梗塞は増加するし、ヤセた人でも動脈硬化はすすむからです。

いづれにしても、同じ動脈硬化性疾患の予防をターゲットとしながら、相互に、LDL−コレステロールと内臓脂肪を危険因子として組み込んでいないのは不思議だと思いませんか。

 マルデ、それぞれ、別々の動脈硬化性疾患の病態があるようです。

 (Googleブログは「日本人と低コレステロールによるガン死の増加・・4」を取り上げています)

 (楽天ブログ、ミクシイでは「ダイエットなどによる低コレステロールとなれば、何故に、素肌美障害となるか・・スクアレン(スクワレン)・・4」を取り上げています)

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動脈硬化性疾患の予防と治療ガイドライン・・5 <2007.6.12>

 動脈硬化性疾患予防の新たなる危険因子・・5

 メタボリックシンドローム(メタボリック症候群、代謝症候群)の診断基準は、内臓脂肪蓄積による肥満を前提とした動脈硬化性疾患予防の危険因子の設定をしています。

 内臓脂肪のとして、内臓脂肪面積を男女ともに、≧100c屬隆霆爐髻通常は、ウエスト周囲径を測定しているのです。

 ウエスト周囲径が、男性≧85cm、 女性≧90cm以上ある人では、以下の条件の内(血中脂質条件、血圧、血糖)2項目以上を満たす人が動脈硬化性疾患の危険因子の強い人となります。

 ・ 血中脂質条件

  高トリグリセライド(中性脂肪)血症として、≧150mg/dl

       かつ/または

  低HDLコレステロール血症として、<40mg/dl

つまりは、脂質異常症での診断基準の内、LDLコレステロール血症を除いた基準だとなります。

 ・ 血圧条件

   最高血圧(収縮期血圧) ≧130mgHG

        かつ/または

   最低血圧(拡張期血圧) ≧85cmHG

 ・ 血糖

   空腹時高血糖 ≧110mg/dl

 但し、高トリグリセライド血症、低HDLコレステロール血症、高血圧、糖尿病の診断を受けて、薬剤治療を受けている人は、例え、値が正常値であっても、危険項目として含めなければなりません。

 以上より、冠動脈での動脈硬化性疾患の予防基準での危険因子と共通すると判ります。

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動脈硬化性疾患の予防と治療ガイドライン・・4 <2007.6.11>

 

 動脈硬化性疾患予防の新たなる危険因子・・4

 冠動脈疾患予防を対象とする危険因子を考慮する「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版」に対して、広く動脈硬化疾患の予防を対象とする危険因子を設定する「メタボリックシンドローム(メタボリック症候群、代謝症候群)」での診断基準と危険因子について、比較検討のために整理します。

 メタボリックシンドロームの診断基準は、国際的には、今だ統一されていませんから、色々あります

 そこで、我が国の診断基準を整理します。

 まず、必要条件となるのが腹腔内脂肪の蓄積であります(既に取り上げました、冠動脈疾患予防でのLDL−コレステロール値に相当する)。

 その基準は、以下の如くです。

内臓脂肪蓄積面積が、男女ともに ≧100c; CT等による内臓脂肪量測定を行うを基本としますが、通常のスクリーニングとしては、ウエスト周囲径の測定を行い、目安としています。 

 そのウエスト周囲径基準は、男性≧85cm、女性≧90cmと設定されています。

 女性の方が高く設定されているのは、皮下脂肪の多いことを考慮してのことです。

 ここで、肥満体質に対して、動脈硬化性疾患の危険因子としては、内臓脂肪が危険で、ホルモンの影響の強い皮下脂肪とは区別して考える必要があると言うことです。

 つまり、動脈硬化性疾患の危険因子としては、内臓脂肪の蓄積をする脂肪細胞の増加が問題だと言うことになります。

 以上より、内臓脂肪細胞の果たす役割が、動脈硬化性疾患の最大の危険因子として、浮かび上がることが判ります。

 内臓脂肪細胞は、誰にでもあり、その関連するサイトカインの役割解明が、動脈硬化性疾患の予防にとって、今や、最大の課題となっています。

 つまり、サイトカインが、動脈硬化性疾患予防としてのCT, ウエスト周囲径等の測定による内臓脂肪蓄積基準に取って代るのは近いのです。

 そして、LDL−コレステロール値をベースとする冠動脈硬化性疾患予防基準を別途にセットする必要性は無くなっている事を予告していると思います。

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動脈硬化性疾患の予防と治療ガイドライン・・3 <2007.6.8>

      動脈硬化性疾患予防の新たなる危険因子・・3

 まず、日本動脈硬化学会による脂質異常症での危険因子を学んでおきます。

 既に取り上げましたが、リスク別脂質管理目標が定められています。

そのリスクによる分類がなされて、カテゴリーと管理目標が作成されています。

 「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版」(協和企画)のp.17に「カテゴリーと管理目標からみた治療方針」として、危険因子が整理されています

 冠動脈疾患の無い一次予防のグループでは、次のようです。

 LDL−コレステロール値(LDL−C)を中心としての主要な冠危険因子が上げられています。

 まず、LDL−Cが主要冠危険因子の数によって、その管理値が変わります。

 その意味では、LDL−Cは、必要条件となる、主要な冠危険因子と言えます。

 ここで、主要危険因子と「」をつけて、心疾患に限定した危険因子を意味していることになります。

 つまり、動脈硬化学会は、広い意味での「動脈硬化性疾患予防」を意味した「予防ガイドライン」ではなく、心筋梗塞など冠動脈心疾患を「心血管イベント」とした「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」だと言うことです。

 動脈硬化性疾患の予防ガイドラインにおけるLDL−Cを必要条件とした冠危険因子としての意味は、メタボリックシンドロームにおける内臓脂肪蓄積面積に相当する主要な危険因子となります。

 LDL−C値に呼応するのが、内臓脂肪蓄積面積値で、男女共に≧100cmxcmに当たる基準因子であります。

 その内臓脂肪蓄積面積に相当する簡易な測定法として、ウエスト周囲径を基準として用いているとなります。

 しかし、ウエスト周囲径には、内臓脂肪と皮下脂肪の蓄積とを区別しなければならず、その基準値をめぐって、問題がでています。

 そうした背景を理解しつつ、主要冠危険因子を上げます。

 既に取り上げましたように、此の主要冠危険因子の数によって、リスクグレードが、I 低リスク,II 中リスク,III 高リスクとカテゴリー分類となっているのです

 主要冠動脈危険因子は、次のようです。

 ・ 加齢・・男性≧45歳、女性≧55歳

 ・ 高血圧・・具体的な血圧値は、示されていません。

 ・ 糖尿病(耐え糖能異常を含む)

 ・ 喫煙

 ・ 冠動脈疾患の家族歴

 ・ 低HDL−コレステロール血症(<40mg/dl)・・・どういう訳か、高トリグリセライド血症については、主要な冠危険因子として取り上げられていません。HDL−Cが含まれているならば、トリグリセライド値が取り上げられていないのは、片手落ちだと思います。 何かのミスかもしれません。

 以上の内から、危険因子が0ならばI,1〜2ならばII,3以上ならばIIIのカテゴリーと分類されます。

 そして、注として、糖尿病、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症があれば他に危険因子が無くても危険リスクは、IIIとするとあります。

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動脈硬化性疾患の予防と治療ガイドライン・・2 <2007.6.6>

     動脈硬化性疾患予防の新たなる危険因子・・2

 高脂血症から「脂質異常症」と改名されて、その診断基準は、血中の総コレステロール値を除いた以外は、そのまま据え置かれています。

 しかし、「脂質異常症」とあり、症候群ではありません。

 一方の「メタボリックシンドローム、メタボリック症候群、代謝症候群」は、その病名から判りますように、「症候群」なのです。

 そして、「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版」(協和企画)のp.28に、前回紹介した続きとして、次のように書かれています。

 「したがって、メタボリックシンドロームは、高LDL−コレステロール血症と並立するものであり、その診断基準にLDL−コレステロール値は含まれていない。

 高LDL−コレステロール血症とメタボリックシンドロームが合併する場合には冠動脈疾患のリスクはより高くなり、両者に対する介入が必要である

 つまり、内臓脂肪の減少を積極的に指導しつつ、高LDL−血症を含む他の危険因子もコントロールすることが必要となる。」とあるのです。

 しかし、私は、脂質異常症、メタボリックシンドロームが誘発する動脈硬化性疾患の起因は、同じだとおもいます

 その後の病態の展開には、危険因子のファクターの関与によって修飾された変化があるにすぎないと考えます

 そうでなければ、「脂質異常症」の診断基準にある高コレステロール血症(LDL−コレステロール値≧140mg/dl),  低HDLコレステロール血症(<40mg/dl)、 高トリグリセライド血症(≧150mg/dl)は、診断上の危険因子ではなく、それぞれに「脂質異常症」の内で、分類される病態があるのかが問題だと思います。

 それとも、「脂質異常症」は、高コレステロール血症、低コレステロール血症、高トリグリセライド血症の三条件が整った時の特異な病態があると言えるのかとなります

 そうでなければ、言ってみれば、「脂質異常症」の内、高LDL−コレステロール血症だけには、メタボリックシンドロームに伴なう「動脈硬化性疾患」とは異なった病態、病気たる特異があるのかと問いたくなります。

 前述の書のp.13の「図1カテゴリーと管理目標からみた治療方針」から見れば、「脂質異常症」と「メタボリックシンドローム」のいずれによる「動脈硬化性疾患」に起因する「心血管イベント」に質的な相違はあるとは思えないのです

 「脂質異常症」は、LDL−コレステロールにより、「メタボリックシンドローム」は、内臓脂肪蓄積によりと、それぞれに誘発される「動脈硬化性疾患」の病態の特異性は、ナヘンにあるかと言いたいのです

 わたしは、両者を統合した診断基準を動脈硬化学会が単独で決めるのではなく、メタボリックシンドロームのように、関連学会が連合した検討が必要だと思います。

 そこで、「脂質異常症」と「メタボリックシンドローム」のそれぞれの危険因子を取り上げながら、高コレステロール血症だけを分けて考える必然性があるか考えて見ましょう

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動脈硬化性疾患の予防と治療ガイドライン・・1 <2007.6.1>

       動脈硬化性疾患予防の新たな危険因子・・1

 動脈硬化性疾患予防としての診断基準となるものが、現在、我が国には、二種類あります。

 一つが、日本動脈硬化学会の出している「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版」です。

 「脂質異常症」として、コレステロール値に拘った診断基準となっています。

 今回、血中総コレステロール値を診療指針から除外して、今までどうりのLDLーコレステロール値(≧140mg/dl)を基準としています。

 我が国では、心血管死亡は、欧米に比して少ない国でありながら、血中コレステロール値、LDL−コレステロール値は、低く定めている

 低値に定められているのが理由となっているのか、スタチン系薬剤が多用されています。

 しかしながら、「日本動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版」には、既に、紹介しましたように、pp.40〜43に、スタチン系薬剤投与治療によって、一次予防的、二次投与的投与のいづれにあっても、「心血管死」に対する効果判定は、NS(Not Significant)となっています。

 つまり、年間3000億ともなるスタチン系薬剤投与が、「心血管死」の減少とはならないことを意味します。

 一方、海外でのスタチンを用いた代表的な大規模試験(pp.40〜41)では、「心血管死」の低下は認められているスタディは少なくありません

 我が国での紹介しました大櫛グループの調査では、LDL−コレステロール値は120〜160mg/dlの範囲が一番死亡率が低かったとあります。

 それでも、LDL−コレステロール値を、アメリカ基準の160mg/dl上げないのかと不思議です。

 そして、p.28では、「メタボリックシンドロームは、高LDL−コレステロール血症とは独立した冠動脈疾患のハイリスク病態として登場してきたものである」とあります。

 危険因子として、違いがあるのかと比較しながら、両動脈硬化性疾患の新たな危険因子を検討してみましょう。

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高コレステロール治療ガイドライン・・10 <2007.5.30>

 我が国におけるスタチン系薬剤を用いた代表的な臨床試験・・2・・二次予防

 前回に続いて、日本動脈硬化学会による「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版」からの紹介です。

 今回は、心筋梗塞の既往歴などを伴なった患者が多く含まれている臨床試験です。

 つまり、二次予防的スタチン系薬剤投与がなされたと言えます。

 前回の臨床試験より、コレステロール低下薬の投与を積極的に行った試験が行われたケースです。

 「積極的脂質低下療法を行った代表的な臨床試験」とあります。

 以下の如くです。

          イベント抑制効果(相対危険度)(%低下率)                                                

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 試験名    主要心血管イベント  脳卒中  心血管死亡  総死亡                                    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

PROVE-IT       −16          NS    NS      NS                                      

TNT         −22          −25    NS     NS                                      

IDEAL        NS            NS    NS     NS                                      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

              NS; Not Significant・意味なし

 PROVE−IT、TNT試験では、主要心血管イベントは低下を示したと判ります。

 しかし、、心血管死亡は「NS」とあります。

 つまり、心血管死亡の減少には、スタチン系薬剤投与が役立っていないと言うことです。

 脳卒中(致死的・非致死的を含む)においては、二つの試験で「NS」、TNT試験で、−25と減少していますが、心血管イベントと心血管死亡のように区別されていませんから判り難いですが、総死亡の減少には響いていません。

 総死亡の減少にも、「NS」とありますから、スタチン系薬剤は貢献していないことになります。

 (Googleブログには、本日「日本の血中コレステロール値と死亡率」を取り上げています)

 (楽天ブログ、ミクシィには、本日は「低コレステロール血症の原因となる疾患・・ダイエット、精神不安などによる低コレステロールのローコレステアラームIによる改善」を取り上げています)

高コレステロール治療ガイドライン・・9 <2007.5.29>

     我が国におけるスタチン系薬剤を用いた代表的な大規模臨床試験結果・・1・・一次予防 

動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版」のページ40〜43にかけて、スタチン系薬剤の低容量と積極的投与治療を行った場合の治療成績結果がまとめられています。

 この結果から、一次予防、二次予防としての治療の意味を如何様に考えるかです。

 今回は、先ず、低容量使用による一次予防となる成績を紹介します。

 ページ40〜41の表11からの結果で、以下の如くです。

 NS、「Not Significant 意味無し」

 NA、「Not Available 利用できず」

試験名     イベント抑制効果(相対危険度)(%低下率)    

          主要心血管イベント  脳卒中  心血管死  総死亡                                     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

 KLIS        NS          NS    NS     NS 

 PATE        NS           NA     NA     NS

MEGA        −33          NS     NS    NS   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  以上より、 MEGA臨床試験での主要心血管イベントの33%の低下率を認めたと判ります。

 しかしながら、心血管死亡はNSでした。

 つまり、スタチン系薬剤投与は死亡率を低下させることには、意味が無いとなります。

 その他の心血管死亡としては、臨床試験結果は、NS,NAとありますから、死亡率低下には役立っていないのです

 その他でも、その結果は、NS(Not Significant),または、 NA(Not Abailable)だったことになります。

 総死亡にあっては、すべてが、NSとあります

 つまり、その他の疾患による死亡率低下も含めて、治療が役立つような意味が無かったということです

 低用量のスタチン系薬剤治療の対象となったのは、心筋梗塞の既往のある人は、ほとんど含まれたいないということです。

 つまり、高コレステロール血症や高LDL−コレステロール血症があるからといって、スタチン系薬剤の一次予防的効果は無かったことを意味しているのです。

 (Googleブログに、本日は「日本の血中コレステロール値と死亡率・・6」を取り上げています)

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高コレステロール治療ガイドライン・・8 <2007.5.25>

      「リスク別脂質管理目標値」・・二次予防

 「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版」と「大櫛グループ・・コレステロール治療ガイドライン2006.03版」との比較

先ず、日本動脈硬化学会の「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版」による二次予防です。

 治療方針の原則として、生活習慣の改善とともに薬物治療を考慮するとあります。

 そして、カテゴリーとしては、「冠動脈疾患の既往症」がある人を対象とします。

 その「脂質管理目標(mg/dl)」は、次のようです。

  LDL−C(LDL−コレステロール)値   <100

  HDL−C(HDL−コレステロール)値    ≧40

  TG(トリグリセライド、中性脂肪)値    <150

 

次に、大櫛グループによる「コレステロール治療ガイドライン・2006年3月版」(検査値と病気 間違いだらけの診断基準、太田書店)の二次予防基準です。

 「虚血性心疾患既往と家族性高コレステロール血症のある人の基準範囲」

 ・できるだけ、総コレステロール値とLDLーC値を下げることが望ましい。

 「但し、総コレステロール値を180mg/dl以下、LDL−C値を100mg/dl以下にしてはいけません」とあります。

 それぞれで、その「脂質管理目標値」に、差がでるのは、「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2006年版」は、「冠動脈疾患」による「死亡」低下を目的とした基準となっています。

 一方の大櫛グループの「コレステロール治療ガイドライン・2006年3月」では、「冠動脈疾患」のみならず、「ガン死」、「脳出血死」、「感染症死」、「事故・自殺」などを含めた、全ての原因を含めた「死亡」を低下させるためを目的とした基準を提示しています。

 いって見れば、例えば、「心筋梗塞では死ななかったが、ガンで死んだ」といったような、他の疾患による死亡率を減らそうとの判断が強く働いているのです。

 皆さんは、どちらの選択をしますか!

 (楽天ブログ、ミクシィは、本日「低コレステロールの原因となる疾患・・8・・ダイエット & 栄養アンバランスなどによる低栄養及び異栄養症」です)

 (Googleブログは、本日「低コレステロールを補うニードに答える・・10・・日本の血中コレステロール値と死亡率・・5」です)

高コレステロール治療ガイドライン・・7 <2007.5.24>

      「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007版」による「脂質異常症」の「リスク別脂質管理目標値」・・一次予防

 このガイドラインは、65歳未満の成人における適応を前提として作成されたもの。

 但し、65歳以上75歳未満までにも適応できるとの念頭にあります。

 女性については、冠動脈疾患の発症率は低いことより、女性の高LDL−C血症は男性以上に他の危険因子の管理には要注意とあります。

一次予防を表にしますと以下の如くです。

                     脂質管理目標値(mg/dl)

カテゴリー   LDL-C以外の   LDL−C  HDL−C  TG  
主要危険因子の数                            ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

I議礇螢好     0        <160    ≧40    <150                                      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

供|罐螢好    1〜2      <140     ≧40   <150                                       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

掘々皀螢好    3以上      <120     ≧40   <150                                      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(LDL-C:LDL-コレステロール、HDL-C:HDL-コレステロール、TG:トリグリセライド)

 カウントすべきLDL-C以外の危険因子;・加齢(男性≧45歳、女性≧55歳)・高血圧 ・糖尿病(耐糖能異常を含む) ・喫煙 ・冠動脈疾患の家族歴 ・低HDL-C(<40)

 脂質管理と同時に他の危険因子(喫煙、高血圧や糖尿病の治療など)の是正の必要性を求めています。

 糖尿病、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症の合併はカテゴリー靴箸垢襦

 家族性高コレステロール血症については、その診断治療は必要。

 ついでに、「内臓脂肪蓄積量」もついでに加えるべきだと言いたく思います。

今回の改訂は、「血中コレステロール値」を削除した以外は「動脈硬化性疾患診療ガイドライン2002年版」とは基本的に同じです

 それよりも、「メタボリックシンドローム」と統一基準を考慮すべきと考えたくもなります。

 このような「低コレステロール値によるガン死などの総死亡増加」の課題を回避するために「コレステロール値」を「削除」したと勘ぐられないように、イッソノコト、同じ動脈硬化疾患対策基準たる「メタボリックシンドロームの診断基準」との整合性を求めるべきだと思うのですが。

 (楽天ブログ、ミクシィは、本日「低コレステロールの原因となる疾患・・7・・感機能障害・・5」です)

 (Googleブログは、本日「低コレステロールを補うニードに答える・・9・・日本の血中総コレステロール値と死亡率・・4を取り上げています)

高コレステロール治療ガイドライン・・6 <2007.5.23>

  「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007版」による「リスク別脂質管理目標値」

 前々回、大櫛グループによる「糖尿病患者での適正コレステロール値」を取り上げましたので、今回は「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007版」にある冠動脈疾患、糖尿病、高血圧、喫煙などの危険因子のある人達での「リスク別脂質管理目標値」を話題とします。

 但し、その管理目標値の表は、次回とします。

 その前身となった、前回取り上げました「動脈硬化性疾患診療ガイドライン2002年版」にも、「患者カテゴリー別管理目標値」が示されています。

 しかし、基本的には、コレステロール値を削除した以外は、同じですので、ややこしくしないために、2002年版基準は省略とします。

 一次予防の治療方針の先ず、第一に、「生活習慣の改善を行った後に、薬物治療の適応を考慮する」とあります。

 この事実は、大切な意味を含んでいます

 まず、血液検査値に異常が出たからと直ぐにスタチン系薬剤などを開始するなと言うことです。

 そして、検査値が異常だからと直ぐに薬を投与開始するような医者選びは止めた方が良いとなります。

 但し、家族性高コレステロール血症などのハッキリした早々の治療が必要な理由がある場合は別です。

 血液検査、「正常値」といっても、天下玉条の如く決まっているのではありません

 現に、この動脈硬化性疾患をめぐって、既に取り上げましたように、大櫛グループの「診断基準」と前々回の「糖尿病」がある場合の「管理目標値」でも、動脈硬化学会のガイドラインと異なることを見れば明らかです。

 当の日本動脈学会も、今回のように、病名を変えたり、「コレステロール値」を診療基準から除外したりするように、5年間隔ぐらいに、その基準を変えています。

 すでに、1997年には、「高脂血症診療ガイドライン」を出し、2002年には「動脈硬化性疾患診療ガイドライン」と変更しているではありませんか。

 今後も変更が続くことマチガイ無しです。

 今や、動脈硬化性疾患の原因や予防は、学術的にも、大きく変わろうとしています。

 言ってみれば、血中総コレステロールの持つ動脈硬化予防の意味が、ドンドン、低下しているのです。

 つまり、コレステロールと動脈硬化、プラーグ、血栓形成の発生以前に、動脈硬化予防としてのターゲットは「炎症」が、より大切で、重要な役割を担っていることが明らかになってきているのです

 今や、血中コレステロール値低下薬のスタチン系薬剤や血圧降下薬としてモットも持ちられているACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)やARB阻害薬(アンジオテンシン受容体拮抗薬)への期待は「炎症予防」に向かっているのです。

 こうしたお話は、またの機会とします。

 その意味で、私から見れば、「コレステロール値」は、今や、「低コレステロール」の危険を問題にすべき時だと思います。

 「ガン死」、「感染症死」、「脳出血死」のみならず、「自殺・事故死」まで、「低コレステロール値」で増加する事実は、「冠動脈疾患死」より、「予防対策」としても重要だと言えます。

 (楽天ブログ、ミクシィは、本日「低コレステロール血症の原因となる疾患・・6・・肝機能障害・・4」を取り上げています)

 (Googleブログは、本日「低コレステロールを補うニードに答える・・8です)

高コレステロール治療ガイドライン・・5 <2007.5.22>

 糖尿病患者の適正コレステロール値・・大櫛グループの「コレステロール治療ガイドライン2206.03版」より

 引き続き、大櫛本からの引用、解説です。

 糖尿病患者の適正コレステロール値として、総コレステロール値とLDLコレステロール値の適正基準を以下の如くに示しています。

  血中総コレステロール値(mg/dl)                                    

              男性         女性           ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  非喫煙者     180〜260     180〜280      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

  喫煙者      180〜235     180〜280       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  血中LDLコレステロール値(mg/dl)

             男性         女性           ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  非喫煙者     100〜180     100〜190      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  喫煙者      100〜160      100〜190      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  データは40歳以上の人達に対する調査対象による死亡者数を基に決められた適正基準とのこと。

 現在、日本人の40歳未満の糖尿病患者に対する調査結果はないとのこと。

 適正基準から外れる人達の対応の仕方が次のように示されています。

 ・ 喫煙者は、先ず、喫煙に努力する。

 ・ 女性でHDLコレステロール値が45mg/dl未満や高血圧のある人はメタボリックシンドロームの可能性あり

   その場合、運動や食事によるHDLコレステロールと血圧の改善に努力とあります。

 ・ コレステロール低下薬の使用は、生活習慣の改善努力を1年間してから検討とあります。

 以上が大櫛グループ基準です。

 次回に、「動脈硬化性疾患診療ガイドライン2002年版」と今回の脂質異常症における「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版」でのリスク管理目標値と比較してみましょう。

 心筋梗塞死を中心にしてその基準値を決めるかガン死を含む総死亡の危険を考慮しながら基準値を設定するかによって、大きく変わると判ります。

 トドノツマリ、人の死をどのように考えるかによって、現場の医療判断は著しく異なった判断がなされるということになります

 この現実に、医療における消費者たる患者は、如何なる選択をすべきかの判断が求められているのです

 私が、我が国では、日本的「インフォームド・コンセント」ではなく、「インフォームド・チョイス」と言う必要性を提唱した理由は、ここにあるのです。

 紹介している大櫛著書のp.108に、「病気を診るが、患者(人間)を診ない」「米国の口まねをして日本人を知らない」との指摘は、現在の日本の医療現場は専門別オタク体質の傾向があると言えるでしょう。

 (楽天ブログ、ミクシィは、本日「低コレステロール血症の原因となる疾患・・肝機能障害・・3」取り上げています)

 (Googleブログは、本日「低コレステロールを補うニードに答える・・7」で、「日本の血中総コレステロール値と死亡率・・2」を取り上げています)

高コレステロール治療ガイドライン・・4 <2007.5.21>

 「動脈硬化性疾患診療ガイドライン2002年版」と「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007版」との比較

 ここで、大櫛グループの「コレステロール治療ガイドライン2006.03版」と相違点を比較するために、「動脈硬化性疾患ガイドライン2002年版」、今回改定の「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007版」、及び、「メタボリックシンドロームの診断基準の内、脂質基準」を比較して示します。

 イズレモ、動脈硬化を問題とする診断基準ということになります。

今回、「高脂血症」改め、「脂質異常症」となり、診療指針から「コレステロール値」が削除された、ガイドラインが「動脈硬化性疾患予防ガイド」です。

 トリグリセライドは中性脂肪とも言われています。

 「動脈硬化性疾患診療ガイドライン2002年版」の「高脂血症の診断基準」

                                 mg/dl

 ・高コレステロール血症    総コレステロール  ≧220  

 ・高LDLコレステロール血症  LDLコレステロール ≧140

 ・低HDLコレステロール血症  HDLコレステロール <40

 ・高トリグリセリド血症     トリグリセリド      ≧150  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版」の「脂質異常 症の診断基準」

                                 mg/dl

 ・高LDLコレステロール血症  LDLコレステロール  ≧140

 ・低HDLコレステロール血症  HDLコレステロール  <40

 ・高トリグリセライド血症     トリグリセライド    ≧150  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ついでに、同じく、動脈硬化性疾患の予防を目的とする「メタボリックシンドローム」での「脂質」の部分の「基準値」を取り上げておきます。

                                 mg/dl

 ・高トリグリセライド血症     トリグリセライド   ≧150

    かつ/または

 ・低HDLコレステロール血症 HDLコレステロール <40   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以上より、「動脈硬化性疾患診療ガイドライン2002年版」と「動脈硬化性疾患予防ガシドライン2007年版」との違いは、ただ単に、今まで、注目の的だった「高コレステロール血症」を削除しただけと判ります。

 次に、「メタボリックシンドローム(Metabolic Syndrome,代謝症候群の診断基準の内の脂質基準」との相違は、「コレステロール値」と「LDLコレステロール値」を含んでいないということです

 血中での総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、トリグリセライド(中性脂肪)との関係は、トリグリセライド値が400mg/dl以下では、次のような関係にあります。

 総コレステロール=HDLコレステロール+LDLコレステロールー(0.2x「トリグリセライド」)

 何れにしましても、今後、「改訂版」が出ることマチガイ無しです。

 今回の改定は、「血中コレステロール値」の「高値」に対する反省から出されたものというます。

 国民的な“血中高総コレステロール病”の終わりの始まりとなります

 しかし、前回取り上げました大櫛グループのLDLコレステロール値に対する基準値を考慮しますと、ただ単に、コレステロール値に取って代わって、“高LDLコレステロール病”に取って代わる可能性があります。

 それでは、日経新聞が伝えた「安易な投薬を回避」が怪しくなります。

 国民的な “高LDL血症病”の始まりとならなければ良いがと願いたいと思います。

 そして、血中「低総コレステロール値」の危険への問題意識の始まりとなって欲しいものです

 (楽天ブログ・ミクシィは「低コレステロール血症の原因となる疾患・・肝機能障害・・2」を取り上げています)

 (Gooleブログは「低コレステロールを補うニードに答える・・5」です)

高コレステロール治療ガイドライン・・3 <2007.5.18>

 心筋梗塞など発症低リスク者のコレステロール低下薬の服用を検討すべき値・・LDLーコレステロール

 前回に続く、血中LDLーコレステロール(LDLーC)値の表です。

 今回改定された「脂質異常症」の「リスク別管理目標値」で言えば、「低リスク」に分類されるグループに属する条件です。

 その管理目標値の基準値は、LDLーCが160mg/dl未満とあります。

 大櫛グループの基準値を以下の表に示します。

 男女共に、血中LDLーC値は100mg/dl以下にしないことと注がついています。

           血中LDLーC値(mg/dl)

 年齢       男性        女性               ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 20〜24     140以上     140以上

 25〜29     150以上     149以上

 30〜34     160以上     157以上

 35〜39     170以上     166以上

 40〜44     180以上     174以上

 45〜49     180以上     183以上

 50以上      180以上     190以上          ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 脂質異常症での対象年齢となるのは、男性45歳以上女性55歳以上で、その基準値は160未満となります。

 しかし、、大櫛グループの基準で言えば、男性では180以上、女性では190以上となります。

 それ故に、大櫛教授が日本経済新聞(3月20日、2007年)でのコメントで以下の如くありました。

 脂質異常症での新基準では、「55歳以上の女性の46%が治療対象になる」とあり、「LDLーC値が120〜159が死亡率が最も低く、160以上になってもほとんど上昇しない」とあります。 

 「タバコを吸わない中年男性なら180、中年女性は190までは問題ない。ムシロ低い方が健康リスクは高い」とありますから要注意です。

 今回の脂質異常症でのLDLーC値は、病名を「高脂血症」と呼んだ時の旧基準をそのまま使用しているといえます。

 今後、脂質異常症の管理目標も、変更されることと思います。

 コレステロール値が低く抑えられた前歴がありますから、動脈硬化学会は、ガンなどを含めた総死亡より、心筋梗塞死を中心に据えた値を言っているといえます。

 患者の側から言えば、心筋梗塞では死ななかったが、ガン、脳出血、感染症などで死んでしまえば何とする・・・ではありませんか。

 患者側も、医師や情報を俯瞰的に判断する必要があります。

(楽天ブログ「低コレステロール血症の原因となる疾患・・3」です)

 (Googleブログ「低コレステロール不足を補うニードに答える・・4」です)

高コレステロール治療ガイドライン・・2 <2007.5.17>

 心筋梗塞などの発症低リスク者のコレステロール低下薬の服用を検討すべき値・・総コレステロール

 大櫛陽一とそのグループの人達による「検査値と病気 間違いだらけの診断基準」(太田出版、2006、3月)に紹介されている「コレステロール治療ガイドライン」よりの説明・紹介を、しばらく続けます。

 まだ、高脂血症を脂質異常症と改名前のガイドラインです。

 今回は、血中総コレステロール値の表です。

 男女共に、血中総コレステロール値は180mg/dl以下にしないことの注がついています

            血中総コレステロール値(mg/dl)

  年齢         男性       女性             ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 20〜24   220以上     220以上

 25〜29       230以上     230以上

 30〜34       240以上     240以上

 35〜39       250以上     250以上

 40〜44       260以上     260以上

 45〜49       260以上     270以上

  50以上       260以上     280以上        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  

 この表の数値より高い場合に、コレステロール低下薬の服用を検討するようにとあります

 既に、取り上げて紹介しました、血中コレステロール値の性別・年齢階層別分布%から判りますように、大変少ない%の人達が対象になると判ります。

 従来の血中総コレステロール値220mg/dlや240mg/dl以上を基準値とするより、かなりの対象者減となります。

 その治療薬服用開始前に、運動と食事による生活改善を1年間続ける必要を提示しています

 次回は、LDLーコレステロール(LDLーC)です。

 (楽天ブログ、ミクシィの本日のテーマは「低コレステロール血症の原因となる疾患・・2」です)

 (Googleブログは「低コレステロール不足を補うニードに答える・・4」です。                 

高コレステロール治療ガイドライン・・1 <2007.5.16>

 この4月25日に、高脂血症の病名が脂質異常症と改められ、血中総コレステロール値の診断的意味が除外されました。

 除外された総コレステロール値に代わり、HDLーコレステロール値とLDL−コレステロール値が基準値となり、それぞれ40mg/dlと140mg/dlと定められました。

 その改名前の著書「検査値と病気 間違いだらけの診断基準」(太田出版、2006年6月)の著者で話題の大櫛陽一が、その本の中で、付録として「コレステロール治療ガイドライン(2006.03)」として、奥山治美らの共同著者と共に、基準を設定して示されていますので、紹介したいと思います。

 LDLーC(LDLーコレステロール)についても提示されていますから、新診療指針と比較すると大変興味深い治療ガイドラインだと思います。

 大櫛陽一東海大学医学部教授が、日経新聞の2007年3月20日の夕刊の“夕&Eye”の記事で、今回のLDLーLの基準値設定について、問題ありとコメントしていました。

 従来用いられてきた基準からでは、中高年の女性では「高脂血症」と診断されるのは半数以上で、2〜3千万人に上ると推定されていたのです。

 教授は「新診療指針でも、55歳以上の女性の46%が治療対象になる」との指摘をしているとありました。

 動脈硬化学会診療指針の基準と共に比較してみたいと思います。

 次回より、先ずは、総コレステロール値よりはじめます。

 (楽天ブログ、ミクシィの本日のテーマは「低コレステロール血症の原因となる疾患・・1」を取り上げています)

 (Googleブログでは「低コレステロール不足を補うニードに答える・・3」です)

年齢階層別 高コレステロール血症者の分布・・男女比較 <2007.5.8>

 今回は、我が国での年齢階層別の高コレステロール血症者の内で、死亡率が上昇する280mg/dl以上での男女での分布比較を行います。

 既に示してきましたデータの整理した比較を表にしたものです。

  年齢階層別の高コレステロール値280mg/dl以上の分布%の男女比較                                 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  年齢        男性       女性               ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 20〜29        1.7       0.5

 30〜39        1.7       1.5             ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 40〜49        4.2       0.6

 50〜59        3.9       5.3

 60〜59        2.0       4.7             ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 70〜74        0.6       1.4

 75〜79        0.8       3.3

 80〜84        0         2.7             ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 85歳以上       0         0               ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以上の如くの死亡率の増加となる280mg/dl以上の高コレステロール血症者の男女の年齢階級別の分布%比較です。

 高コレステロール値を示す分布%は、年齢、男女を問わず、5%以下の低い%分布がほとんどです

 唯一の例外が、5.3%を示す50〜59歳の女性に認められただけです。

 更年期での上昇を示していると判ります。

 前回取り上げました低コレステロール値179mg/dl以下の分布%と比較しますと如何に、高コレステロール者が少ないかが判ります。

 その結果として、5月7日の楽天ブログ「低コレステロールを上げる元祖・・2」で取り上げました「低コレステロール(199mg/dl以下)と高コレステロール(280mg/dl以上)との死亡者数の比較」で示しましたように、死亡者数は、低コレステロールの方がハルカニ多くなってしまうのです。 

 低コレステロール対策の方が、余程、ガン死予防、脳出血予防などを始めとして、総死亡者数減少対策となること間違い無しと思います。  

 《楽天ブログ、ミクシィの本日のテーマは「低コレステロール者(199mg/dl以下)と高コレステロール者(280mg/dl以上)を220〜239mg/dlに改善した場合の死亡者数減少予測の比較」を取り上げています》

 (Googleブログでは「低コレステロール不足を補うニードに答える・・2」です)

 

年齢階級別低コレステロール血症者の分布・・男女比較 <2007.5.7>

 我が国の年齢階級別の低コレステロール血症者の内で、死亡の危険が著しく高まる血中コレステロール値が179mg/dl以下の男女での分布比較を行いたいと思います。

 既に示してきましたデータの整理した比較の表です。

  年齢階級別の低コレステロール値179mg/dl以下の分布%の男女比較                                 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    年齢        男性       女性               ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   20〜29        58.5      57.3

   30〜39        29.6      44.8          ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   40〜49        18.3      25.3  

   50〜59        21.3      21.6

   60〜69        26.0      25.9          ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   70〜74        34.9      36.5

   75〜79        39.3      39.3

   80〜84        35.6      19.2         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   85歳以上       50.0      15.1        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以上の如くの男女の年齢階級別での179mg/dl以下の%分布比較です。

  男女間の179mg/dl以下での差がハッキリするのは以下の如くです。

 30〜39歳では、男性は29.6%と低くなっています

 40歳以上79歳まででは、男女差はほとんど認められません。

 80歳以上となりますとその差が顕著となっています。

 女性では、80歳以上となりますと179mg/dl以下の低コレステロール値の人達が減少する言うことです。

 80〜84歳では、19.2%となり、80歳以上では、15.1%に低コレステロールの女性が減少するのです

 一方、逆に、男性では、80〜84歳では、35.6%、80歳以上では、50.0%までも低コレステロール値の%分布が増加してしまうのです。

 高齢化に伴なった男女間の元気さに差が出るのは、女性群では80歳以上になっても低コレステロールの人達が少ないことにあるように思います

 私は、男性で、頭がハッキリして、ハリと気のある人が、女性に比して少ない原因は、男性の低コレステロールにあると考えています。

 (楽天ブログ、ミクシィの本日のテーマは「低コレステロール者(199mg/dl以下)と高コレステロール者(280mg/dl以上)との死亡者数の比較」を取り上げています。   

年齢階級別低コレステロール血症者の分布・・2・・女性 <2007.4.27>

 本日は昨日に続けて我が国女性の20歳以上の年齢階層別による低コレステロール血症を示す人達の分布を%(パーセント)で示します。

 4月25日の日本動脈硬化学会で、従来、高コレステロール値に注目した「高脂血症」の病名を改めて、「脂質異常症」と呼ぶことにしました。

 加えて、血中コレステロール値は、診療上の診断、治療の判定からは除外されてしまいました。

 つまり、血中コレステロール値が220mg/dl以上だと高コレステロールと考えられてきたのですが、その意味を失ってしまったのです

 国民的な高コレステロールの持つ意味の大転換と言えます。

 今後は、逆に、血中コレステロール値が200mg/dl以下、取り分け、180mg/dl以下の低コレステロール血症の危険性が注目されるようになると思います。

    

   年齢階層別の低コレステロール値(mg/dl)の分布%     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 年齢   159mg/dl以下  179mg/dl以下  199mg/dl以下 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

20〜29    29.4      57.3       75.7

30〜39    20.9      44.8       71.0

40〜49     7.5      25.3       50.8    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

50〜59     8.9      21.6       40.3

60〜69     9.9      25.9       50.3    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

70〜74    12.7      36.5       60.3

75〜79    18.1      39.3       65.1

80〜84     8.2      19.2       50.7    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

85歳以上    3.0      15.1       42.4    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以上の如くの年齢階層別の低コレステロールとなる分布%です。

 男性の場合と同様に、低コレステロールに伴なって、ガンなどでの死亡率が著しく高まる179mg/dl以下の分布%に注目します。

 20〜39歳までは、低コレステロール値の人達は多く50%に及んでいます。

 40歳以上69歳まででは、20%台に落ち着いていると判ります。

 しかし、70歳〜79歳までは、再び、179mg/dl以下の人達は、35%以上の増加となっています。

 女性では、20〜39歳代の多い低コレステロール値の人達をどのように対処すべきかの検討が求められていると思います。

 (楽天ブログ、ミクシィの本日のテーマは、『「高脂血症」改め「脂質異常症」と血中コレステロール値除外・・高コレステロール値で死亡率が増すのは280mg/dl異常・・』を取り上げています)

年齢階級別低コレステロール血症者の分布・・1・・男性 <2007.4.26>

 我が国男性の20歳以上の年齢階層別による低コレステロール血症を示す人達の分布を%(パーセント)で示します。

 楽天ブログやミクシィ日記の『低コレステロールにエスティーパワー発揮の元祖 「ローコレステアラーム」』でも取り上げましたように、死亡率の増加が発生する血中コレステロール値199mg/dl以下、179mg/dl以下、159mg/dl以下に分類して、それぞれでの年齢階級での%分布を示します。

    年齢階層別の低コレステロール値(mg/dl)の分布%      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

年齢     159mg/dl以下 179mg/dl以下 199mg/dl以下    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

20〜29    33.1%     58.5%     78.8%

30〜39    13.1%     29.6%     51.8%

40〜49     6.5%     18.3%     37.1%   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

50〜59     8.9%     21.6%     40.3%

60〜69    10.0%     26.0%     50.4%   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

70〜74    11.6%     34.9%     58.2%

74〜79    18.1%     39.3%     65.1%

80〜84    11.9%     35.6%     55.9%    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

85歳以上   31.8%     50.0%     72.7%    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以上の如くの年齢階層別の低コレステロールとなる分布%となります。 

 既に取り上げました、男性の年齢階層別のコレステロール値分布からのまとめです。

 前回と本日の楽天ブログ、ミクシィ日記にも取り上げていますように、コレステロール値が180mg/dl以下となりますとガン、脳出血、心筋梗塞、事故・自殺、感染症などその他の疾患による死亡率が、死亡の危険が最低域となる220〜239mg/dlに比して、三倍近い増加となります。

 そこで、表に示しました179mg/dl以下の%分布に注目してみます。

 先ず、注目されるのが、20〜29歳での58.5%と大変高い分布です。

 性ホルモンなどの全てのステロイドがコレステロールから合成されていますから、色々考慮すべきことがあります。

 女性では、次回まとめますが、更年期年代で、コレステロール値は、逆に、上昇を見ます。

 ステロイドホルモンバランスとコレステロール値が密接な関係にあるようですから、今後、低コレステロールや高コレステロールと精神的課題も含めて、如何なるコレステロール値が適切であるかを検討する必要があります。

 次に、70歳を越えますと再び、179mg/dl以下の人達の分布%が増加傾向となります

 85歳以上となりますと179mg/dl以下の人達は50.0%までも増加となっています。

 低コレステロール値分布の増加を見る年代が、モットも、低コレステロールに伴なった死因が危険となる年代と言えます。

 それ故に、モットも、低コレステロール値に注意すべき必要がある年代と思います。

 (楽天ブログ、ミクシィの本日のテーマは、 「180mg/dl以下の低コレステロール値改善による総死亡の減少予測!!」を取り上げています)

血中コレステロール値の分布(性・年齢階層別)・・10・・女性・年齢別:80〜85歳以上まで <2007.4.25>

 今回は、女性の続きで、血中コレステロール値の分布で、80〜84歳、85歳以上の二グループでの年齢階層別分布を取り上げます。

 血中コレステロール値    80〜84歳   85歳以上      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 平均値mg/dl           205.0      207.8     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

              年齢階層別分布(%)

 120mg/dl未満          0          0

 120〜139           1.4        3.0

 140〜159           6.8         0    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 160〜179          11.0       12.1   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 180〜199          31.5       27.3   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 200〜219          15.1       27.3

 220〜239          21.9       15.2   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 240〜259           8.2        9.1   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   

 260〜279           1.4        6.1

 280〜299            0          0

 300mg/dl以上          2.7         0    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 159mg/dl以下          8.2       3.0           

 179mg/dl以下         19.2      15.1

 199mg/dl以下         50.7      42.4                              ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以上の如くです。

女性の場合、高齢化に伴なった低コレステロールの危険域の199mg/dl 以下の人達は、前回に取り上げました75〜79歳の65.1%をピークに減少傾向にあると判ります。

 取り分け、低コレステロールの危険性が高まる179mg/dl以下では、75〜79歳で、39.3%に及んでいましたが、80〜84歳で19.2%、80歳以上では、15.1%に減少しています。

 既に取り上げましたように、179mg/dl以下の男性では、80〜84歳で35.6%、85歳以上で50.0%に上昇するのとは逆の関係にあります。

 私は、高齢化に伴なって、女性の方が頭も、身体もシッカリした人達が多いのは、高齢化女性には、低コレステロールの人が少ないことが多いに関係していると思っています

 『楽天ブログ、ミクシィの本日のテーマは、「低コレステロール値(180mg/dl以下)改善による総死亡の減少予測・・その1」を取り上げています』

血中コレステロール値の分布(性・年齢階層別)・・9・・女性・年齢別:70〜79歳まで <2007.4.24>

 今回は、女性の続きで、血中コレステロール値の分布が70〜74歳、75〜79歳の二グループの年齢階層別分布を取り上げます。

 血中コレステロール値   70〜74歳   75〜79歳      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   平均値mg/dl         194.4     187.5     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

                年齢階層別分布(%)

 120mg/dl未満           1.1       0

 120〜139            2.8      8.3 

 140〜159            8.8      9.8      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

 160〜179           23.8      21.2     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 180〜199           23.8      25.8     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 200〜219           18.2      18.2

 220〜239            8.8       9.8     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 240〜259            8.8       4.5     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 260〜279            3.3       1.5

 280〜299            0.6       0.8

 300mg/dl以上           0         0       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  159mg/dl以下         12.7      18.1

  179mg/dl以下         36.5      39.3

  199mg/dl以下         60.3      65.1     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以上の如くです。

 高齢化に伴なって、前回の69歳までに比して、低コレステロール値の%が増加していると判ります。

 特に、179mg/dl以下の人達が、高齢化によって増加傾向にあります。

 男性同様に、女性にあっても、死亡率が著しく上がる179mg/dl以下の低コレステロールに伴なうガン、脳出血、事故・自殺、感染症などの危険性が増すこと判ります

 (楽天ブログ、ミクシィの本日のテーマは「低コレステロール値改善と事故・自殺死の減少予測」を取り上げています)

血中コレステロール値の分布(性・年齢階層別)・・8・・女性・年齢別:50〜70歳以上まで <2007.4.23>

 今回は、女性の続きで、血中コレステロール値の分布が50〜59歳、60〜69歳、70歳以上の三グループの年齢階層別分布を取り上げます。

血中コレステロール値  50〜59歳  60〜69歳  70歳以上                                    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 平均値mg/dl       207.0    200.8   191.6  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

             年齢階層別分布(%)

 120mg/dl未満       1.1      0.5     0.5

 120〜139        1.1      1.0     5.3

 140〜159        6.7      8.4     9.6  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 160〜179       12.7     16.0    22.6  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 180〜199       18.7     24.4    23.9   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 200〜219       26.4     22.7    18.8

 220〜239       20.1     17.5     8.6   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 240〜259        6.7      6.2     7.4   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 260〜279        2.8      1.5     2.8

 280〜299        2.1      1.5     0.5

 300mg/dl以上      1.8      0.5      0    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 159mg/dl以下      8.9      9.9    15.4

 179mg/dl以下     21.6     25.9    38.0

 199mg/dl以下     40.3     50.3    61.9    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以上の如くです。

 159mg/dl以下、179mg/dl以下の人達は、70歳以上の高齢化に伴なって増加していると判ります。

 199mg/dl以下の人達は、60歳以上で増しています。

 女性では、閉経前後で、コレステロール値は上昇となり、次第に低下していく傾向だとなります。

 高齢化による低コレステロール値に伴なって、死亡率が上がる179mg/dl以下では要注意と言うことです。

 (楽天ブログ、ミクシィの本日のテーマは「低コレステロール値改善と心筋梗塞死の減少予測」です。

 

血中コレステロール値の分布(性・年齢階層別)・・7・・女性・年齢別:20〜49歳まで <2007.4.19>

 本日より、女性のコレステロール値の年齢階級別の話題とします。

 血中コレステロール値の分布を女性の年齢が、20〜29歳、30〜39歳、40〜49歳の三グループでの検討とします。

血中コレステロール値 20〜29歳  30〜39歳  40〜49歳  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 平均値mg/dl      179.4   185.2   201.1  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

            年齢階層別分布(%)

  120mg/dl未満     0       0.6     0

  120〜139      6.8     4.3     0.6

  140〜159     22.6    16.3     6.9   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  160〜179     27.9    23.9    17.8   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  180〜199     18.4    26.2    25.5   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  200〜219     11.6    17.4    22.9

  220〜239      8.9     7.1    14.0   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  240〜259      1.6     2.0     8.6   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  260〜279      1.6     1.1     3.2

  280〜299      0.5     0.6     0.3

  300mg/dl以上     0      0.9     0.3   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

  159mg/dl以下    29.4   20.9     7.5

  179mg/dl以下    57.3   44.8    25.3

  199mg/dl以下    75.7   71.0    50.8   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以上の如くです。

 20〜29歳、30〜39歳グループの年齢階級では、低コレステロール値の人達が大変多いと判ります。

 低コレステロール血症の内、160mg/dl以下、180mg/dl以下となった場合、相対死亡危険率が上昇することは、既に、述べてきましたJ−LIT研究で明らかになっています。

 また、楽天ブログの『低コレステロールにエスティーパワー発揮の元祖 「ローコレステアラーム」』でも取り上げたとうりです。

 こうした年齢層のグループでは、低コレステロール値に伴なった問題については、今後の検討が必要だと思います。

 女性の場合は、ステロイドホルモン代謝の影響が強く、40歳ぐらいまでは低コレステロール傾向、逆に、更年期以後は、コレステロール値は上昇することは次回に明らかとなります。

 (楽天ブログ、ミクシィの本日のテーマは 「低コレステロール値改善と脳出血(脳血管系)死の減少予想数」です。   

血中コレステロール値の分布(性・年齢階級別)・・6・・男性・年齢別:80〜85歳以上まで <2007.4.18>

 本日は、前回に続けて、血中コレステロール値の分布を男性の年齢が、80〜84歳、85歳以上のグループで検討します。

 血中コレステロール値   80〜84歳    85歳以上     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   平均値mg/dl         195.7      182.1  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

        年齢階層別分布(%)

  120mg/dl以下         0          0 

  120〜139          5.1        9.1

  140〜159          6.8       22.7 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  160〜179         23.7       18.2     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  180〜199         20.3       22.7    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  200〜219         23.7       13.6

  220〜239          6.8        4.5     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  240〜259         11.9        0       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  260〜279          1.7        9.1

  280〜299          0          0

  300mg/dl以上         0          0      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  159mg/dl以下       11.9       31.8

  179mg/dl以下       35.6       50.0    

  199mg/dl以下       55.9       72.7     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

   以上の如くです。

 80歳以上の高齢者になると血中コレステロール値が低値となる人達が多くなると判ります。

 血中コレステロール値が200mg/dl以下となれば、200〜259mg/dlにあるグループの人達に比して、死亡率が上がることは、我が国のJ−LIT研究の結果です。

 既に、この「低コレ & ローコレ日記」の「低コレステロール血症への認識を改めよう;総死亡を高め、素肌美の敵なのだ!!1〜3」で取り上げた通りです。

取り分け、180mg/dl以下に低下するとガン、脳出血、事故・自殺死など増加するのです。

 コレステロール値179mg/dl以下、つまり、180mg/dl以下での%は、80〜84歳ではでは、35.6%、85歳以上では、50.0%に及んでいることが判ります。

 低コレステロールとなると認知障害やうつ傾向が増すとも言われています。

 つまり、高齢者での低コレステロール値の改善が重要だと判ります。

 そこに、「ローコレステアラーム」がニードに答えんとするものです。

 元祖 低コレステロール対策としての存在の意義を求めているのです。

 次回より、女性の年齢階層別の分布を検討します。

 (楽天ブログ、ミクシィの本日のテーマは、 「低コレステロール値改善とガン死の減少予想数」です。)

血中コレステロール値の分布(性・年齢階級別)・・4・・男性・年齢別:50〜70歳以上まで <2007.4.13>

 本日は、昨日に続く、血中コレステロール値の分布を男性の年齢が、50〜59歳、60〜69歳、70歳以上の三グループで検討します。

血中コレステロール値  50〜59歳  60〜69歳  70歳以上  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 平均値(mg/dl) 207.0   200.8  191.6

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

年齢階層別(%)

 120mg未満        1.1     0.5    0.5  

 120〜139       1.1     1.0    5.3

 140〜159        6.7     8.4    9.6  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 160〜179       12.7    16.0   22.6  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 180〜199       18.8    24.4   23.9  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 200〜219       26.4    22.7   18.8

 220〜239       20.1    17.5    8.6   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 240〜259        6.7     6.2    7.4  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 260〜278        2.8     1.5    2.8

 280〜299        2.1     1.5    0.5

 300mg/dl以上       1.8     0.5     0   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 159mg/dl以下      8.9    10.0    15.4

 179mg/dl以下     21.6    26.0    38.0

 199mg/dl以下      40.3   50.4    61.9                               ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以上の如くです。

 男性の場合、年齢が増すと低コレステロール値を示す全体での割合(%)が増すということを示しています

 つまり、高齢化に伴なって、低コレステロールの人達が増加することになるのです。

 それ故に、男性では、高齢の人達で、低コレステロールに対する注意が必要だとなります。

 次回は、男性の70歳以上の年齢層で、5歳間隔で、高齢化に伴なったコレステロール値の低下を見てみましょう。

 (楽天ブログ、ミクシィに 「ガンの一次予防に低コレステロール改善: 根拠」 をテーマとします)

血中コレステロール値の分布(性・年齢階級別)・・5・・男性・年齢別:70歳〜79歳 <2007.4.16>

 前回に続けて、70歳以上の男性の血中コレステロール値分布のデータを五歳間隔の詳細で見てみます。

 血中コレステロール値の分布を男性の年齢が、70〜74歳、75〜79歳のグループでの検討です。

  血中コレステロール値   70〜74歳   74〜79歳      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   平均値(mg/dl)         194.4    187.5   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

               年齢階層別分布(% )

   120mg/dl未満         1.1       0    

   120〜139           2.8     8.3

   140〜159           8.8     9.8      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   160〜179          23.8    21.2      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   180〜199          23.8    25.8      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   200〜219          18.2    18.2      

   220〜239           8.8     9.8      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   240〜259           8.8     4.5      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   260〜279           3.3     1.5

   280〜299           0.6     0.8

   300mg/dl以上           0      0        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

   159mg/dl以下         11.6    18.1

   179mg/dl以下         34.9    39.3

   199mg/dl以下         58.2    65.1     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  以上の如くです。

  高齢化に伴なって、低コレステロール値を示す分布の割合(%)が増加していると判ります。

  楽天ブログ、ミクシィに関連するお話の『低コレステロールにエスティーパワーを発揮の元祖 「ローコレステアラーム」』に書きましたように、ガン死や脳出血死が増す、血中コレステロール値が199mg/dl以下でも、取り分け、危険となる179mg/dl以下の人達は、70〜74歳では、34.9%、75〜79歳では、39.3%に及んでいるのです。

 次回では、80歳以上の男性を取り上げたいと思います。

 (楽天ブログ、ミクシィの本日のテーマは「脳出血に一次予防に低コレステロール改善: 根拠」です)   

血中コレステロール値の分布(性・年齢階級別)・・3・・男性・年齢別:20〜49歳 <2007.4.12>

 本日は、血中コレステロール値の分布を男性の年齢が、20〜29歳、30〜39歳、40〜49歳の三グループで比較検討してみます。

 厚労省による2004年度 国民健康・栄養調査のよる報告で続けます。

 血中コレステロール値   20〜29歳  30〜39歳  40〜49歳

  平均値(mg/dl)      179.1  200.6   211.8   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・      ・                    年齢別分布 (%)

  120mg/dl未満        1.7    0       0 

  120〜139         10.2    2.3     0.6

  140〜159         21.2   10.8     5.9   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  160〜179         25.4   16.5    11.8   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  180〜199         20.3   22.2    18.8   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  200〜219          7.6   19.9    22.9

  220〜239          5.1   13.1    21.2     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  240〜259          3.4    8.0     7.1     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  260〜278          3.4    5.7     7.6

  280〜299          1.7    1.1     2.4    

  300mg/dl以上         0      0.6    1.8      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  159mg/dl以下     33.1    13.1    6.5

  179mg/dl以下     58.5    29.6   18.3

  199mg/dl以下     78.8    51.8   37.1  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以上のようです。

 20〜29歳の若年層では低コレステロール値が多く分布しており、年齢層が増すと40〜59歳のグループでは減少傾向となっています。

 若年層の低コレステロールは、好ましいことだとばかり言っておられない条件があると思います。

 次回は、男性の50歳〜70歳以上でのコレステロール値の分布を検討します。

 (楽天ブログ、ミクシィに「低コレステロールで増す死因・・その他および原因不明による死亡率増加」を、本日のテーマとしています) 

血中コレステロール値の分布(性・年齢階級別)・・2・・女性 <2007.4.11>

本日は、昨日に続いて、血中コレステロール値と男性の条件と同じく、女性での平均値のと体像の分布を見ます。

 年齢は20〜85歳以上までを対象に行われたもので、コレステロール値と女性平均分布をコレステロール低下薬服用者を含んだ場合と除外された場合とのデータです。

血中コレステロール値  全体(%)  薬服用者除外(%)

 平均値(mg/dl)       207.1    206.6  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
120mg/dl未満         0.1     0.1

120〜139          1.8     1.9

140〜159          7.1     7.6
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

160〜179         13.6    13.8
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

180〜199         21.3    20.9    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

200〜219         20.5    20.2

220〜239         17.8    17.4    

240〜259         10.0    10.1    

260〜279          5.0     5.3

280〜299          1.8     1.7

300mg/dl以上         1.1     1.0   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

159mg/dl以下         9.0     9.6

179mg/dl以下        22.6    23.4

199mg/dl以下        43.9    44.3           ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

 以上のようです。

 昨日の男性と比べますと平均のコレステーロール値は、全体では、男性が199.1mg/dlに対して、女性は207.1mg/dlであり、女性の方が高めにあると判ります。

 薬服用者にあっても同様です。

 低コレステロール域での分布を見ます。

 低コレステロール域の159mg/dl 以下,179mg/dl以下、199mg/dl以下の何れにあっても、女性の方が男性より少ないと判ります。

 つまり、女性の方が低コレステロールの人達は、全体としてみれば男性より少ないと言うことです。 

 次から、年齢階層別を検討しますが、女性は更年期以後、コレステロールがホルモンバランスによって高めとなるのです。

 それでも、199mg/dl、以下の低めの人達は44%に及んでいます

 楽天ブログ、ミクシィでの本日のテーマは、「低コレステロールで増す死因」で、本日は、 「低コレステロールで心筋梗塞は増す」を取り上げています)

血中コレステロール値の分布(性・年齢階級別)・・1・・男性 <2007.4.10>

 本日は、血中コレステロール値と男性の平均値の全体像を観るため、その分布を見てみます。

 2004年(平成16年)の国民・栄養調査報告からのデータです。

 年齢は20〜85歳以上までを対象に行われたものです。

 コレステロール値と男性平均分布をコレステロール低化薬服用者を含んだ場合と除外された場合との比較しながらです。

血中コレステロール値  全体(%)   薬服用者除外(%)          

 平均値(mg/dl)       199.1      199.3        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・      

120mg/dl未満       0.6        0.6

120〜139           2.9       3.1

140〜159          9.4       9.4       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

160〜179         17.4       17.4       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

180〜199        22.0       21.9      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

200〜219          20.9       20.5

220〜239          14.7       14.9

240〜259          6.7        6.6

260〜279          3.4        3.5

280〜299           1.4        1.5

300mg/dl以上         0.7        0.8      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

159mg/dl以下       12.9      13.1

179mg/dl以下       30.3     30.5

199mg/dl以下       52.5      52.3      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以上のようです。

 楽天ブログ、ミクシィで取り上げていますように、ガン死、脳出血などの相対危険死亡率が200〜239mg/dlに比して 2.7倍ほど増す179mg/dl未満の人達30%以上に及んでいると判ります。  

 (楽天ブログ、ミクシィの本日のテーマは「低コレステロールによるガン死の増加はガンが発病していたから低コレステロールになった結果ではない!!」 です。                   

血中コレステロール値平均の年次推移・・2・・女性・! <2007.4.9>

 今回は、我が国女性(20歳以上)の血中コレステロール値の1997年から2004年までの年次推移を見てみます(厚労省・国民健康・栄養報告書より)。

 まず、女性全体平均での、血中コレステロール値の変化です。

 1997年は、205.1mg/dlで、2004年は、207.1mg/dlでした。

 その間で最低値を示したのは、2000年の205.0mg/dlでした。

 逆に、最高値を示したのは、2002年の208.4mg/dlでした。

 その間、特別の上昇や低下傾向があったとは言えません

 次に、年齢階級別での変動を見てみます。

 年齢階層別では、血中コレステロール値がモットも高い値を示したのは、50〜59歳の階層でした。

 最低値を示したのは、1997年の219.1mg/dlでした。

 最高値は、2002年の224.3mg/dlでした。

 次に、高い傾向を示したのは、60〜69歳で、70歳以上になっても、男性の場合のように、低下することなく、血中コレステロール値は、210mg/dlレベルを保っているようです

 女性の場合、更年期以後は、ホルモンバランスの影響が強いために、高くなるのです。

 それ故に、女性の場合は、血中コレステロール値は高目でも、男性より問題が無いと言われているのです。

 一方、20〜29歳、30〜39歳は、女性はコレステロール値は低値を示します。

 20〜29歳で一番低い傾向を示します。

 最低値は、2000年の177.4mg/dl、最高値は、1998年の185.0mg/dlでした。

 30〜39歳にあっても、ほぼ、同様か、少し高めに推移しています。

 その間、特別の増減傾向は認められていません。

 女性の場合、ホルモンバランスの影響が強い傾向にありますが、血中コレステロール値が低いことは、ダイエットや精神ファクターにも影響があることから、注意が必要と思います

 低コレステロール血症で、その値が200mg/dl以下、特に180mg/dl以下では、ガンや脳出血の増加のみならず、事故、自殺者が増える事実にも、留意が大切です。

(楽天ブログとミクシィに「低コレステロールで増す死因」で、本日は「事故・自殺死の増加」を取り上げています)

血中コレステロール値平均の年次推移・・1・・男性・! <2007.4.6>

 我が国男性(20歳以上)の血中コレステロール値の1997年(平成9年)から2004年(平成16年)までの推移を見てみます(厚労省・国民健康・栄養調査報告より)。

 男性全体では、血中コレステロールの平均は、1997年で198.6mg/dl、2004年では、199.1mg/dlで、ほとんど変化はありません。

 200mg/dlとなったのは、1998年に一度だけで、201.5mg/dlでした。

 年齢階級別では、血中コレステロール値がモットも高い年齢層は、40〜49歳にあるようです

 2003年は、204.8mg/dl、2004年は、211.8mg/dlとなっています。

 2002年が最低値を示し、205.7mg/dlでした。

 七十歳以上となると全体に低下傾向となります

 つまり、高齢化に伴なった血中コレステロール値の低下があるのです。

 1997年は、192.8mg/dl、2004年は、191.6mg/dlとあります。

 最低を示した年は2003年で、188.8mg/dlでした。

 一方、20〜29歳の若年層では、高齢者より低い血中コレステロール値を示しています。

 1997年は、183.0mg/dl, 2004年は、179.1mg/dlでした。

 最低値を示した年は、2003年で、178.8mg/dlだったのです。

 若年層の血中コレステロール値については、長期的な研究が必要とおもいます。

  血中コレステロール値が、200~259mg/dl死亡率の相対危険度は最低となるとの事実を考慮すると、我が国の男性のコレステロール値は問題があることになります。

 血中コレステロール値が180mg/dl以下では、200~239mg/dlに比して、ガン死が、およそ三倍、脳血管系死は四倍となるとの事実を知ってもらう必要があると思います。

 (楽天ブログとミクシィに「低コレステロールで増す死因」で、昨日は、ガン死、本日は、脳血管系死を取り上げています)

低コレステロール血症は食事からの改善はムツカシイ!! <2007.4.4>

 血中のコレステロール値を食事から上昇させるのは容易ではありません

 中性脂肪のトリグリセライドが食事の影響が強いのは、摂取カロリーがオバーとなって、運動等によるエネルギー消費が少なければ、余ったエネルギーはほとんどが中性脂肪となって蓄えられるからです。

 しかし、コレステロールでは、そうはならないのです。

 それ故に、前日の食べ物等による影響は少ないのです。

 もちろん、異栄養や低栄養を伴なったような食事が続けば影響はあります。

 つまり、誤った栄養バランスやダイエットなどでは当然、影響を受けますから誤解のないように。

 それでは、何故に食事の影響が少ないかを考えます。

 私たちが一日に必要とするコレステロール量は1〜2グラムです。

 その内、食事由来の摂取量は、300mgから500mgなのです。

 食事からの摂取量はおよそ3割ぐらいと言われています。

 それ故に、食事の影響は少ないのです。

 大部分は肝臓で合成されるか、再吸収によって再利用されているのです。

 成人のコレステロールの一日代謝量は800mgになるのですが、そのうちの半分以上の400mgぐらいは胆汁酸の合成に使われます。

 残りは、再吸収されているのです。

 体内で合成されたり、再吸収されている分、食事の影響は少ないとわかります。

 逆に、肝臓障害、腸管からの吸収障害やコレステロール低下薬のスタチン系薬剤などの影響は問題となるのです

 それ故に、低コレステロールの人に、ローコレステアラーム機LOWCHOLESTEALARM機砲パワーを発揮する理由となるのです。

日本人の脂質摂取量の変化と動脈硬化性疾患!! <2007.4.5>

 日本人の食生活は西欧化が進んで、脂質摂取量は増加したと言われています。

 厚労省の国民健康・栄養調査報告書のデータから検討します。

 敗戦直後の1946年(昭和21年)の脂質摂取量は一人一日あたり、14.7グラムでした。

 2002年(平成16年)では、54.1グラムに増しています。

 つまり3.7倍ほど増加したことになりますが、1975年(昭和50年)以後は、あまり変わってはいません。

 1995年に摂取量は、59.9グラムになり、ピークとなり、以後は僅かながら減少傾向となっており、2004年は54.1グラムと言うことです。

 動物性脂質摂取量にあっては、1970年頃から上昇して、1975年以後からは、あまり変わっていないのです。

 既に、「血中コレステロールへの常識を改めよう!!」で説明しましたが脳血管性疾患の年齢調整死亡率、租死亡率ともに、1965年をピークに減少を続けています

 また、心疾患では、年齢調整死亡率は、1970年から減少傾向となっています。

 こうした事実は、日本人の脂質摂取量と動脈硬化性疾患による死亡とはあまり関係ないと言えます。

 心疾患において、年齢調整死亡率は低下傾向にあり、租死亡率の僅かな増加は高齢化に伴なった増加と考えられます。

 以上、日本人の脂質摂取量が動物性の脂質も含めて、戦後増加したとは言え、動脈硬化性疾患増加とはあまり相関していないとなります。

 次はコレステロール値の推移について検討してみましょう。

 (楽天ブログ、ミクシィに関連するお話を取り上げています。    本日は「低コレステロールで増す死因・・1・・ガン・!です)

低コレステロール血症への認識を改めよう;総死亡を高め、素肌美の敵なのだ!!・・3 <2007.4.3>

 昨日の一次予防に続いて、高脂血症に対する大規模臨床試験 J−LIT(JapanLipid Intervention Trial)での二次予防の結果を見てみます。

 一次予防では、血中コレステロール値が199mg/dl以下になるとガン、脳出血などの脳血管系やその他の血管系疾患、事故、原因不明、心梗塞やその他の心疾患、その他による疾患に起因する死亡率が200〜259mg/dlに比して、統計的な有意差を持って増すとの結果でした。

 J−LIT研究での二次予防の結果は次のようでした

 二次予防とは、心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化性疾患の経歴のある人達に対する結果を示します。

 二次予防にあっては、血中コレステロール値が200〜239mg/dlのグループで、総死亡率の相対危険度は最低となりました。

 199mg/dl以下の血中コレステロール値では、総死亡率の相対危険度は、やはり、上昇傾向を示しました

 しかし、統計的な有意差とまでの上昇は認められませんでした。

 以上、我が国の約五万人を対象とした大規模臨床試験での結果から、一次予防、二次予防の何れにあっても、血中コレステロール値に対する先入観を伴なった認識を改める必要があると思うのです。

 低コレステロール血症の改善は、特に、ガン予防、脳出血予防になると言うことです

 

低コレステロールへの認識を改めよう;総死亡を高め、素肌美の敵なのだ!!・・2 <2007.4.2>

 今回血中コレステロール値の診療指針からの除外とるな根拠となった臨床研究があります。  

 我が国での血中コレステロール値の高脂血症での治療目標を定めるべく、大規模臨床試験が行われたのです。

 J−LIT(Japan Lipid Intervention Trial)と言われる研究で、2002年に報告がなされました。

 全国で約5万人の高脂血症患者を対象に行われたのです。

 J−LIT研究で研究で明らかとなったことは、冠動脈死や脳梗塞死を含めても、総死亡の相対危険度を示す総死亡率はコレステロール値が200mg/dl以下になると、逆に上昇することが明らかとなったのです。

 一次予防としてのコレステロールと相対危険度との関係は以下のようなまとめです。

 1);コレステロール値が200〜259mg/dlで最低となり、260mg/dl以上で増加する。

 2);逆に、コレステロール値が199mg/dl以下になると総死亡相対危険度は増加を示した。

  160mg/dl以下となると、コレステロール値が200〜259mg/dlの場合に比して、およそ3倍近く増すことになった。

 低コレステロール血症では、ガン、脳出血、自殺、感染症などによる死亡が増すようになったからなのです。

 J−LITによる研究は、アメリカの国立心臓血管研究所によるアメリカのおよそ36万人を対象とした疫学研究MFRIF研究の結果と一致するような結果でした。

 その結果は次のようでした。

 コレステロール値が192mg/dl以下では、ガン死、脳出血、感染症、外傷その他による死亡が増したのです。

 ドイツでも、同様の報告があります。

 つまり、我が国のJ−LIT研究でのコレステロール値の低下に伴なう総死亡の増加は特異な結果ではなかったと解ります。

低コレステロールへの認識を改めよう;総死亡を高め、素肌美の敵なのだ!!・・1 <2007.3.30>

 我がDr.BEAUT・ソフィーリッチ(Dr.ビュート・ソフィーリッチ)は、ローコレステアラーム機複味錬廝達硲錬味釘咤圍釘腺味腺劭有機砲鬟汽廛螢瓮鵐函栄養補助食品として開発、販売を始めました。

 元祖と言えるトップとなる低コレステロールのニードに答える商品です。

 低コレステロール(199mg/dl以下)では、ガン、脳出血、感染症、自殺などによる総死亡率を増すのです

 コレステロール値が200〜259mg/dlで、心筋梗塞、脳梗塞も含めた全ての総死亡率は最低となります。

 一方、高コレステロールが恐れられた心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化性疾患の予防、診断などの診療指針から、血中コレステロール値が除外されることになりました(日本経済新聞が3月17日と20日に、この四月末に動脈硬化学会が改定除外されると報道)。

 既に、同学会による「動脈硬化性疾患診断ガイドライン2002年版」で、コレステロールの基準値は定め難く、参考値となってしまっていたのですが、今回の改訂によって、更に明確にコレステロールを除外することになります。

 同じ、動脈硬化性疾患の予防や診断で、メタボリックシンドローム(メタボリック症候群、代謝症候群)の診断基準からは、血中脂質として、コレステロールは外されて含まれず、中性脂肪のトリグリセライドとHDLコレステロールだけですから、当然と言えます。

 但し、家族性高コレステロール血症などの特異な疾患では、コレステロール値の意味は大切です。

 逆に、こうした背景に、今後は、死亡率の危険が増す低コレステロールの予防と診療がクローズアップされることになること間違い無しです。

 今回、ローコレステアラーム機複味錬廝達硲錬味釘咤圍釘腺味腺劭有機砲砲茲辰董∪茲此特許も申請して、先鞭者となったのです

 低コレステロールの危険性を理解していただくために、今後、お話を続けたいと思います。